【2/11】 ダンゲロスSS(108)如月真琴VSqaz

如月真琴

エピソードの総文字数=2,364文字

ここは如月真琴の執筆ステージ!

関係者以外立ち入り禁止です!

『みんなーーー、おはえるーーーー!!

 今日は私の緑化運動に賛同してくれてありがとーーーー!!』

『うおおおおおおお!!』
あ、えるちゃんのライブはじまった。

相変わらずぶっ飛んだ娘だなぁ……。

『ねぇみんな、今日はどんな色がいいかなー?』
『グリーン! グリーン! グリーン!!』
『それでは一曲歌います!

 桜庭えるで、有機栽培をあなたに!』

出た! 空前のヒットを生み出した『有機栽培をあなたに』だ!

CDの売り上げは全て園芸施設に寄付されたんだよね!

おーい、窮人!

そろそろ今日の仕事に遅れるぞー。

もう、分かってるよ……。

ちぇっ、最後まで聞きたかったな……えるちゃんのライブ。

僕の名前は幕内窮人。どこにでも居る普通の弟だ。

でも、兄ちゃんが極度のドルオタかつ、TS萌えのせいで望んでもいないアイドル活動をさせられる。

あーあ、こんな生活が続いたら、アイドルを見るのも嫌になりそうだ。

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『恋のハーブが止まらない~♪ 四葉のクローバーを探さなきゃ♪

 栄養のない土では育たないの~♪』

はぁ……僕も好きなことだけしていたいなぁ。
俺は好きなことだけして生きている。
うるさい。変態。
◇ ◇ ◇

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ん、しょ……。

慣れないなぁ、この身体。

うんうん、今日もよく似合っているぞぉ!

これでこそ我が弟、幕内窮人だ!

僕の兄、新瑛太は魔人だった。

何故か僕にだけ有効な、女体化の能力。

この能力を受けた僕の身体は余すところなく美少女で、服や下着まで取り替えられてしまう。最初は違和感と羞恥で飛び降りモノだったが、今は多少なりとも慣れている。


しかし――。

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ねぇクソ兄貴。

僕はアイドルになるつもりは無いって言ってるよね?

おほっ、良い言葉責め……!

――いやいやイカンな。

ファンの皆様の前でそんな言葉遣いをするんじゃないぞ。

スマイルが大事だといつも言っている!

聞けや。
◇ ◇ ◇

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誰ですか、この時間に出れば電車に間に合うとか言った人ーーー!
すまん! 平日ダイヤと休日ダイヤを見間違えた!!

このままでは遅刻してしまう!!

ドタバタドタバタ……。

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ゴチン!!

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ひゃっ、す、すみません!!
どこ見て歩いてんでぃ!!
すみませんーーーー!!
一心不乱に走り回る。

この身体、服がひらひらだし筋肉が全然無いし、動きにくいったらありゃしない。

急げ、まだ間に合う――!!

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あの、ハンカチ落としましたよ。
うえぇ!?

あ、ありがとうございます! 急いでいるので――!!

ってえるちゃんんんんんんn!?
思わず足を止め、後ろを振り返る。

そこには――植物に囲まれた天使が居た。


本物かどうか疑うのは一瞬。纏ってるオーラが違うし、何より……周囲だけ異常に生態系が違っていた。間違いなく、えるちゃんだった。

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あら? どこかで会っていたでしょうか?
い、いえ、ずっと前からファンだったんです!!

こんな場所で会えるなんて……!

えへへ、ありがと(パァァァァ
すごい! 本当に足元から花が咲き乱れてる!!
おーい、キュート! どこだー!!

……っと、居た居た。こんな時にはぐれるんじゃない!

あ、くs……お兄ちゃん!

ごめんなさい、それより――。

あら、よく見たらあなた、最近人気急上昇中のQ・U・T・Eさんですね。

ファンの方が熱心に教えてくれました。

こんなところで会えるなんて、こちらこそ光栄ですわ♪

むむっ……お前は確か……。

ここで会ったが百年目、お前には言いたいことがあったのだ!

奇遇ですね。

私もQ・U・T・Eさんには言いたいことがあったのです(パァァァ

え、何この剣呑な空気は。
植物と人間の共生は、お前が思っている以上に成り立っている!

それを一方に傾けるのはやめてもらいたい!

くすくすくす……あなたもグリーンに染める必要がありますね!

それにファンの心を弄ぶあなた達も、大嫌いですよ!(パァァァ

え。これ僕が戦わされる流れ?
ゆけ、キュートよ! おっぱいミサイルで先制攻撃だ!
出来るかあああああ!!
むきゅむきゅ……ぼんっ。

チュイーン、ズドドドッ!!

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うわあああ!! なんか出来た!!?
説明しよう! 我が魂に宿った魔人能力、それはCheer Up my Tiny Elf !

俺が思う「女の子としての魅力」を窮人に押し付けることが出来る!


すなわち――お前の身体は俺が自由に弄れるのだ!!

見損なったよお兄ちゃんーーーー!!
ふふふ……素晴らしい兄妹愛ですこと。

咲きなさい、荊棘の盾!! ミサイルを包み込み、無効化!

不可抗力の攻撃は、能動的な盾によって防がれる。

そうか……僕が部外者なだけで、これは立派な魔人同士の戦いなのだ。

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今度は私から行きますよー!!


咲き乱れよ、魔界の花、デスポワール!!

偽りのアイドルを食い散らかすときです!!


(パァァァ

うちの息子を踏み荒らしたのは誰ですか!

お母さん、許しませんよ!

可愛いアイドルからおよそ可愛くないクリーチャーだ!
どうするの、お兄ちゃん!!
焼き払え。
アンタの思う「かわいい女の子」ってなんだあああ!!
僕の思いとは裏腹に、体内から熱がこみ上げてくる。

そしてそれは――火炎放射となって、体外に噴出された。

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わぎゃあああああ!!
ひどい、こんな人気のある場所でこれほどの火遁を……!!

ていうか何でもありですね! 私が言うのも変な話ですが!!

さぁ、クライマックスだ。キュートよ。

この女を食べてしまえ。

た、助けてえええええ!!
やはり……人間は滅び、植物に星の運命を任せるのが正解でしたか。

それでは一曲歌います、有機栽培をあなたに!!

恋のハーブが止まらない~♪ 四葉のクローバーを探さなきゃ♪

栄養のない土では育たないの~♪

そして、世界が緑で埋め尽くされる――。

ただの一般人たる僕らには止める術など無かった。

Like_Ryuku

グリーン! 素晴らしきグリーン!!

あなたも緑化運動に賛同してくれますか?

おしまい。

Like_Ryuku

そこまでです!

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