クラフトラフト!

第六話 消滅した都市

エピソードの総文字数=1,359文字

巧人は、紅葉と別れた後、住宅建設現場に身を隠し、ポケットから通信端末を取り出して操作した。

通信先は、クラフトル管理局局長の通信端末だ。

ザザ……ザーザーッ……
だめだ……まったくつながらない……。
巧人は、通信端末の通話をオフにした。

その直後、通信端末が突然呼び出し音を発した。巧人は慌てて通信端末の通話をオンにする。

おお、つながった。
近藤局長

(よかった、つながった!)

通信におかしな干渉波があってな。

それを取り除くのに通信機器専門のクラフターが作成した専用アダプターを付けた。

そのおかげでこの通り、通信は良好だ。


それにしても、守本……おまえ、いったいどこにいるんだ?

この干渉波に妨害されている端末はお前のものだけだ。

それに、座標も表示されないぞ。

おまえの通信端末、壊れていないか?

ええっと……座標は……。

ああ! 俺の通信端末……座標が表示されてません。

(おかしいな……通信はできるのに……どこか壊れたのか……)

やはり、故障の可能性があるな。

とにかくだ。そこで一体何があった?

ああ、そうでした。

先ほど、巨大暴走クラフトルを発見したんですよ。

応援を呼ぼうと、連絡を入れようとしたんですが、つながらなくて……。


しょうがないから、巨大暴走クラフトルを追跡しましたよ。そしたら、不思議な光に巻き込まれて……。

ふむ……それで……。
妙な少女に会いました。
少女? おまえ、何をやっていたんだ……。
いえ、変なことをしていたわけじゃありません。

ただ、その少女。クラフトル数値が9000もあったんですよ!


馬鹿な! 馬鹿も休み休み言え!

9000なんて数値……本部のクラフターストライカーでも5000が最高なんだぞ!

戦闘記録もあります!

今から送信しますんで、見てください!

巧人は、通信端末でクロに蓄積された戦闘データを呼び出し、自分の通信端末を中継して近藤局長の通信端末に戦闘データを送信した。


送信後、近藤局長はそのデータを解析班に回し、詳細を確認する。

あ……ああ……すまんな……疑って悪かった。

どうやら本当に9000を超えているようだ。

その割には、動きが素人だ。

これは……クラフターストライカーなのか?

いえ、おそらくは一般人かと……。

どうして9000ものクラフトル数値を持っているかは不明ですが……。

一応、ストラクチャーユニットの監視をつけています。

うむ。適切な判断だ。

ところで、おまえのいる地域のことなのだが、何か手掛かりはないのか?

なぜ干渉波が出ているかを調査したい。どうやら、この妨害に使われているものは、特殊な干渉波らしいのだよ。


恐らく、この付近は旧市街のZ市だと思われます。

路地のプレートに記載されていました。

Z市……本当にZ市なのか?
はい。本当にZ市のプレートを見ました。
いや、疑ってるわけではないが……。

そのZ市というのはな……メテオインパクトで消滅した都市なのだよ。

消滅した都市!?
もし、Z市が存在しているのなら、そこの地域のデータを収集してきてくれないか。

こちらも、いろいろと調べなければいけないことができてしまってな……そっちに調査員を回す余裕がないのだ。頼めるか?

ええ、もちろんです。

そういう事なら……。

じゃあ、よろしく頼んだぞ。

定時連絡は忘れるな。

了解です、近藤局長
こうして巧人は、Z市の調査依頼を受けることとなった。

◆作者をワンクリックで応援!

0人が応援しました。

◆コメント欄は未記入でもOK! 公開されないのでお気軽に。

ページトップへ