【共幻社公式作品】ゴルフガールズ

天上院ナナヒメ VS 大心知真桜 5

エピソードの総文字数=1,131文字

【NO.6 HOLE 72yard Par3】
 (ナナヒメ2DOWN 魔王2UP
これで私の2UP……

後がなくなったな、天上院ナナヒメ
……
冥土の土産だ。

貴様がいかに愚かであるか、この魔王様が教えてやろう
貴様は2つの大きなミスを犯した。

まずは道具選びだ。

運命を賭けた大一番だというのに、店員のオススメに誘導され無料のティーと激安のロストボールを選んだだろう。
ど、どうしてそれを……
あの無料ティーの高さでは、ハイプライド・ショットの本領を発揮するに15ミリは足りていない

そしてロストボールだ。
見た目こそきれいに磨き上げているが、ボール内部に蓄積されたダメージは誤魔化せない。

スピンの効く新品のボールであれば、第2ホールでもホールインワンが取れていたはずだ。
うっ……
さらに貴様は、見知らぬ女の子に誘われて焼き肉の食べ放題に出かけたな。

ゴルファーが試合前日に誘惑に負けて暴飲暴食など、勝負を放棄しているようなものだ。

当初は好調に見えたが、流れを失った貴様には、お腹の中の焼き肉とケーキが重くのしかかっていることだろう。
い、言われてみるとたしかに……

でも、どうしてそのことを知っているの!?
うふふ……
あなたは、ゴルフショップの店員さん!
くくく……
焼肉屋の店員さん!
ふたりとも私の部下だった、というわけだ。

貴様が悪質な道具を選び、最悪のコンディションで試合を迎えるように誘導した……。
ひ、卑怯よ! そんなのずるい!
はっはっは、卑怯とは笑わせる!

自ら喜んで無料ティーをつかみ、ロストボールを手に入れ、焼き肉を食べていたではないか!

誘いを無視して最良の道具を買い、川口湖南に勝利したときと同じコンディションで臨むことが出来ていれば、このような状況にはならなかっただろう!
湖南さんから聞いた話では、その日の天上院さんは手に負えないゾーン状態であったとのこと……

そのトリガーはおそらく、極限の空腹状態によるものだったのかもしれません。

私たちはあなたに焼き肉を食べさせることで、その可能性を潰しておいたのです。
ご理解いただけたかな、ナナヒメさん♪
!?
じゃーん

昨晩はどうも~
そんな……

焼き肉の人たち!?
あれは……あれは、ナナヒメをおとしいれるための演技だったの……?

あんなに楽しかったのに……。
あー……ナナヒメちゃん、へこんじゃってますね。
この程度の揺さぶりで再起不能になるなら、真剣勝負には向いていないということだ。
ナイスショットです、魔王様!
決まったな
だめ……手が震えて、クラブを持てない……


あれ……クラブって、どうやって握るんだっけ?

立ち方……構え方は……

思い出せない……
パパ……ママ……
どうしたナナヒメ、泣きそうな顔して
えっ!?
おいっすー

借金取りのお姉さんだよー
あ、あの人は!

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