黄昏のクレイドリア

19-4

エピソードの総文字数=1,080文字

<リーン邸 廊下>
(しっかし、またこんなすぐに

 ロージアへ行くとはね……。

 ……もう二週間経ってたか。


 ほとぼりが冷めてれば

 いいんだけれど)

かつての騒動を思い出しながら

部屋に向かっていると、

向かいからだらだらと

人影が歩いてきた。

よう、カノン。
パシュア。
……お昼寝から
覚めたところ?
ご名答。
お前から……

救援を受けてからの2週間、

気を張りっぱなしで……

ロクに寝られなかったからな。

……ごめんなさい、
迷惑かけたわよね。
そこは心配かけた、だろ?

ま、これも仕事の内だ……。

気にすんなや。

……とはいえ、実際

焦ったけどなァ。


あの時の呼び石も……

ろくに声が通ってこなかったんだよ。

んで、嫌な予感がするってんで

駆けつけてみれば……、

妙な結界が、張られてるときたもんだ。

お嬢は……下手に干渉すると、

オレも、カノンたちもやばいから

入るなって言うし……


いやァ、驚いたぜ……。

お嬢以外にも、でかい結界を

張れる奴がいるなんてな。

…………。
…………。
お嬢が心配か、カノン。
うん。

あたしが心配しても

仕方ないかもしれないけど、

今のフィリカ、昔のあたしみたいに

最悪な気分なんじゃないかって……。

まァ……、大丈夫だろ。

お嬢はタフだからな。

もしもの時は、俺たちが

手助けしてやればいい。だろ?

………………。
……えぇ、そうね。

そのとおりだわ。

オレから言わせてもらえば……、

お嬢だけじゃなくって、

お前たちも大変だとおもうけどなァ。

周りばっか気にかけてないで……、

自分のことを、大事にしろよ。

わかった。

ありがとう、パシュア。

…………。
…………パシュアはいつも冷静よね。

ディーンもそうだったし……

年齢の差なのかしら。

ディーン?
ほら、イーリアスを

ここまで担いできてくれた

フォレストレンジャーの人よ。


たぶん、パシュアと同じくらいの

年齢だと思ったから。

今回の事件で、すごいお世話になったの。

あぁ、あの魔術師を

届けたら、すぐ帰ったってやつか。

オレは会わなかったからなァ……。


……一泊ぐらいしていけば、

よかったのにな。

そうなのよね。 

でも…………



~~~~~~~~~
気持ちは嬉しいけれど、

俺もずっとロッジを

空けておくわけにはいかないからね。

この辺でお暇させていただくよ――――

えっ?!

美人の女性が

美味しい紅茶を淹れてくれるって?!

う~~~~ん……
い、いや!

それでも俺は戻らないと!!


それじゃあまた!

~~~~~~~~~



……だったからね。
なんか、面白そうなやつだな……。
……まぁ、それこそまた、

会いに行けばいいだけの話よね。

ん、そうだな。

調子が戻ってきたじゃないか。

そうみたい。

気にかけてくれてありがとね、

パシュア。

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