魔界の姫と二匹の黒猫の物語

姫様はどこ?

エピソードの総文字数=825文字

……というわけで、はるか昔から続いていた人間達との戦争を終結させた魔王陛下は、魔界の歴史の上でもまさに革命的と言うべき……ん? 姫様?
チッ……姫様ったら、また授業を抜け出して……!

姫様~? 姫様~!?

一体どこに行ったのかしら……。

あ、ちょっと、そこのオーク!

ブヒ~ブヒ~困ったブヒィ。

フゴフゴ、この匂いは……アシュタロト様ブヒ!

コレは困ったブヒィィィ!

ねえ、姫様こっちの方に来なかったかしら?
というか、そんなに慌てて一体どうしたの?
エルスリーゼ様、来たブヒ、来たブヒ。

それで困ってたブヒ。

はぁ……姫様、また何かやらかしたのね?

言ってごらんなさい。

それがブヒ……昼飯にカツ丼を食べてたらエルスリーゼ様が来て、

「ちょっとあんた、オークがカツ丼って共食いじゃないの?」

って……それでいかなるものかと悩んでたらブヒ……。

ま、まあ、倫理的にも哲学的にも色々とアレね……。

ただ、あなたにとっては大問題かもしれないけど、時間がないの。

ねえ、姫様はどこ?

そ、その後が大問題でブヒ……。

オイラが悩んでるすきに、宝物庫の扉を開けて……その後どこにいるのか分からなくなっちゃったんでブヒ……。

はぁ!? 宝物を持ち出しちゃったって言うの!?
どこにいるのか分からないってことは、隠れ身の指輪ね……。よりによって陛下のお気に入りを……。
もう、今日という今日は絶対に許さないんだから!

だいたい、大悪魔の力を舐めすぎなのよね!

おおおおお、お許し下さいブヒ……!!
オイラ、カツカレーの材料にされてしまうのでブヒか……!?
確かにこう見えても、もともとは黒オークの家系でブヒ、柔らかくもしっかりとした歯ごたえがあり、噛みしめるごとに肉本来の甘みと旨味が混ざり合い極上のハーモニーを……。

ゴチャゴチャ言ってる暇があったら、さっさと探してきて!

見つからなかったら、お望み通り豚汁にでもポークリブにでもしてあげるから!

ははは、はいブヒィィィィィ!
美味しく食べてもらえるようにがんばるブヒィィィ!

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