怠惰の神とフィクションブック

第10話 女騎士の鑑のようなヤツだ

エピソードの総文字数=1,019文字

待ってくれ、奴隷? 私が?
何を言ってるんだお前は。
言葉の通りだ騎士アーテルメラン。
君は今日から私のために生き、私の身を案じ、私の飯を作り、私の肩を揉み、私が疲れた時は風呂を沸かし、私が深夜腹をすかしたらコンビニへおでんを買いに行き、毎週火曜日にはア●ゾンのダンボールを資源ごみ置き場へ出してくるのだ。
待ってくれ意味がわからない!
えー、なんでもするって言ったじゃん!
いや確かに言ったけど!
私は何も魔王を退治してこいだとか、
今すぐ脱いで股を開けと言っているわけではないぞ。
君ができそうな上限いっぱいギリギリを攻めているだけだ。
確かにやってできなくはないだろうが、
それとこれとは別問題だ! 承服しかねる!
あー! この貴族約束破りよったでピピルはん!
なんでもするて自分で言わはったのに、
舌の根も渇かんうちに反故にしよりましたでー!
みなさーん! 聞いてくださーい!
このおねーちゃんはうそつきですよー!
平気で嘘つく貴族はんここにいてはりますよー!
ややや、ヤメロォー!
なにを吹聴しているんだお前ら!
いやあ、なにをって、ねえ? ほんまのことやがな。
あんさんわてらに嘘つかはったでっしゃろ?
ほんま人聞き悪いこと言わんとってもらえます?
わてらマジメにやらせてもろとるんですわ。
ぐっ、なんて卑劣なヤツらなんだ!
あらららら、卑劣やてピピルはん。
わてショックで熱出てきたわ、氷持ってきて。
こらあきまへんわ。はよ帰ってお布団入って寝とかんと。
だれかー! お薬はよ持ってきたってー!
誰かさんのせいでこの人死ぬよー! 死んでまうよー!
ざわざわ
ざわざわ
ううっ……くそう、なんて連中だ!
言うこと聞けばいいんだろ! やるよ! やってやる!
いやー、そんな嫌々やるんやったら別にええよ?
なんやわてらが無理やりやらせてるみたいで気ぃ悪いし。
まあ所詮、騎士や貴族や言うたところで
プライドもへったくれもありゃしまへんなあ!
悪いわ、質が悪い。こんな土でええ器なんか焼かれへん。
ぐぬぬぬぬぬ……っ!
わ、私を、奴隷にして……く、くださいぃい……ギギギ!
なんか誠意こもってなぁーい。
……お願いします……ぅ、
……うわああぁぁぁぁあああ!!!!!
わははははは! なかなか素直じゃないか!
気に入ったぞ騎士アーテルメラン。
今後は私が黒と言ったら餅も肉まんも全部黒だと心得たまえ。
ちょろいっすねえ。女騎士ゲットっす。
さあこの契約書にサインするっす。
うわああぁぁぁーーー!!
わあああぁぁぁーーーーーん!!!

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