黄昏のクレイドリア

15-2

エピソードの総文字数=596文字

…………さてと、
それで、ディーン。
何であの子を行かせたの?
あの様子じゃ、
あたしの仲間はあの子の村に
居る可能性が高いわ。
相手はただの子供だから、かな。
足跡を隠すなんて、
芸当も発想も持ってないんだ

追跡は容易いだろうから、
村に辿り着くこと自体は可能だろう。
……何か気になることが
あるってこと?
話が早くて助かるよ。
……単刀直入に言おう。
この一帯に村なんて存在しない。

少なくとも、俺が一年
この森のフォレストキーパーを
している間は……森の近隣ならともかく、
こんな奥まった森の中で人里は見たことがない。
…………。
またしても、込み入った
厄介事が舞い込んだようだ。
カノンは片手をあててため息をついた。
そうしてディーンが再び口を開く。
この情報を聞いても……
カノン。君はあの子を追って、
村に行くのかい?
当然。
…………。
仲間に危険が迫ってるの。
ただでさえそうだったのに、
今更見過ごすなんて、ありえない。
……でも、ディーンは
もともとこの件には関係ない。
あなたが引き返すと言っても、
あたしはもちろん止めないわ。
……ははっ、まさか!

言っただろう?
君の仲間が見つかるまで
俺も一緒に探すって。
それに……そんな危ないところに
君一人で行かせたら、
男が廃ってしまうからね。
……ありがとう。
俺だって傭兵だ。
無茶振りには慣れっこさ。
……それじゃあ、
気を引き締めていこうか!
ぬかるんだ土に
残された小さな足跡を追って、
2人はまた走り出した。

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