勇者の武器屋

第一話 決着、魔王戦

エピソードの総文字数=1,105文字

魔王さん、ついに追い詰めましたッ! 観念してくださいッ!
……くっ、強すぎる……。ドジでお人よしなだけの勇者だと高をくくっていたが、戦闘ではまさかこれほどとは……!
ドジなんかじゃありません! 魔王さんを封じ込めるために、私は一生懸命訓練を積んできたんです!
受けてください、私の剣を……!
まッ、待て勇者よ……! 取引だ、取引をしよう……!
取引……?
魔王さんは、もう人間界に仇なすつもりはないというのですか?
そうではない。1000億ゴールドをくれてやる。それで折り合いを付けようではないか。どうだ、貴様たちも、一生遊んでくらせるほどの大富豪の仲間入りをしてみないか?
1000億G!?
去年のヴァレンシア王国の国家予算が250億Gくらいなのに……。それが本当だってなら取引したいかも……。
こらこら、僧侶さんよ。ことは世界平和の問題だぞ。金ごときで転ぶなってーの。
だいたい、魔王が約束を守る保証はどこにもないぞ。お前ら、戯言に耳を貸すな。今は魔王にトドメを刺すだけだ。
私は約束を守る男だ! 今までただの一度も、私は締結した契約を反故にしたことはないッ!

ここで契約書を交わそう。さすれば即座に、貴様らの銀行口座に1000億Gを用立てててやる。貴様たちは並の王など遥かに凌駕する富者となり、世界を操ることもできる立場になるはずだ。
じゅるり……。
私はまぁ、魔王が改心するのなら、別にここで封じ込めたりまではしなくとも……。
そうよ、そうしましょう! 魔王とはここで、話し合いで決着したと!
そんな戯言を聞く耳など私は持ちません! 魔王さん、大人しく覚悟するんです!
愚かなり勇者よ……! 自分がただ王国に利用されているだけの憐れな存在だと気づかぬとは……! 私を倒してしまえば、貴様らなどお役御免で軽く見捨てられるだけ……!
そんなお話はもういいです! その身に罪を刻んでください!
いきます、聖剣グランドブレイド!
あぁ、バカ勇者……!
私の1000億Gが……!
魔王さま、ここはお逃げください! ぐおあああああああ!
お前たち!
さあ魔王さま、逃げるのです!
だがお前たちを見殺しにしてなど……!
私たちの犠牲を無駄にするつもりですか!? お早く!
くっ……。
次は外しません! 聖剣グランドブレイド!
やめなさい勇者! アンタ先走りすぎでしょ!?
1000億Gになんてことをしてくれるの……!
魔王さま、今までありがとうございました! があああああああああああああ!
おのれ勇者め! この仇、必ずや果たしてみせよう……!
まずい、ここで逃走を許すわけには……!
大魔法グランドクエイク!
逃がすな! 死に物狂いで追いすがれ!
しめた! 1000億Gを捕まえるのよッ!

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