黄昏のクレイドリア

11-1

エピソードの総文字数=806文字

はーいはい、
皆の者、静粛に!
…………。
あんた達は、今まで
アーティファクトや魔術を駆使して
邪魔者は全部排除してきたと思うが、
ココではそれは通用しない……
なぜならココは
遺跡だからだ!

…………。
木々が周囲を囲む森の中で、
荘厳な雰囲気をたたえる
背後の遺跡へと大仰に手をかざしながら、
2人の戸惑いと冷ややかさを纏った視線をよそに、
セシルはべらべらと話し続ける。
遺跡ってのは、
アーティファクトを作ったと言われる
”月の民”の作品だからこそ、
現在まで残っていると……
大体そう考えられている!
つまり素人が闇雲に
遺跡を探索するのはヤバイ!
力業じゃあ先に進めないように、
至る所に罠が仕掛られているからな!
……そこで、できることなら
専門家が必要なわけだ。
たしかに
あれー、でもオレ達って
剣士と魔術師とコソ泥しかいない……
ものすごーく不安だ……そう思っているだろうが、
あんた達は運がいい!
何を隠そう、オレ様の本職は、
トレジャーハンターだからだ!
おー
(ぱちぱち)
………………。
驚愕のあまり声も出ないか……
わかるぜ、その気持ち。
セシルは遺跡の中へ足を踏み入れると、
カノンとイーリアスの方へ向きながら
少しずつ歩みを進める。
というわけで、オレたち3人の
リーダーはカノンかもしれねーけど、
ココではオレの指示に従ってもらうぜ。
テキザイテキショってやつだ!

まー安心しろよ、どーんと泥舟に乗ったつもりで

 ガコンッ
へ?
うぉわぁああ
      あ
       あ
        
         
          あ!!?
セシル!!
…………見事に
落とし穴に落ちていったな。
……どうするんだ、リーダー。
セシルが落ちていった穴を
しばらく覗いていたが、
カノンは大きく
ため息をついてから口を開いた。
どうもこうもないわ、
セシルと合流しないと。
了解。
はー、厄介な
入団課題になりそうだわ……。
カノンは頭を抱えながら、
朝に言い渡された
フィリカの話を思い出していた――――

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