マジカルミュージック

セイレーンの涙

エピソードの総文字数=2,245文字

    鈴華が倒れた事は、クラス全員が知っていた。
2017/05/30 11:51
    歌音が、事の発端を話す。
2017/05/30 11:55
クラリネットパートのアンサンブルの練習中に、鈴華ちゃんが歌を歌っていたこと……。その直後に、湖に住むセイレーンの襲撃を受けたこと……。最近まで鈴華ちゃんが、歌えなくなっていることに気がつかなかったこと……。そんなことがありました……。言わなかったこと反省してます
2017/05/30 12:00
こちらの不手際です。だから、許してほしいです。そして、湖に住むセイレーンを誘き出すのを手伝ってほしいです
2017/05/30 15:00
    沈黙が教室を包み込む。呼吸の音すら聞こえない。時々、誰かの息や唾を飲む音が聞こえるぐらいだ。

    その沈黙を破ったのは、結愛だった。

2017/05/30 22:03
クラスメイトが困ってるんでしょ。仕方ないわね。手伝ってあげるわ
2017/05/30 22:06
ありがとう、結愛ちゃん
2017/05/30 22:08
気安く呼ばないで。あたしは、鈴鹿さんのことは認めてない。お兄様が、やるからやるだけよ。勘違いはしないで!!
2017/05/30 22:08
    やっぱり……。道のりは長そうだ。
2017/05/30 22:09
まあ、何とかなるさ。早めに迅速に解決しよう。早めの対策が重要だ。まだ手遅れではないはずだ
2017/05/30 22:10
そうだね。鈴華ちゃんが回復したら、1度話し合いをしたいね。応対してくれるか分からないけど……
2017/05/30 22:15
    二日間、鈴華は風邪のため休んだ。

    二日後、鈴華が登校してきた。風邪の症状が残っているのか、まだしんどそうだ。

    しかし、鈴華の事情をクラスは知っている。

    鈴華は、渚がその事を言ったことを知らない。悠が言ったことも知らない。

2017/05/30 22:19
お早うございます。心配かけてすみません。もう大丈夫です
2017/05/30 22:31
まだ大丈夫じゃないでしょ、鈴華。無理しないでよ
2017/05/30 22:33
はい、分かってます。
2017/05/30 22:35
お早うございます、鈴華ちゃん。もう大丈夫なの?
2017/05/30 22:35
はい、また練習頑張ります。ご心配有難うございます、歌音さん
2017/05/30 22:37
    無愛想な挨拶をすると、鈴華は椅子に座った。

    この情報は、知られるわけにはいかない。鈴華には、内緒で行う必要があるんだから……。

2017/05/30 22:37
本当に大丈夫なのかな?
2017/05/30 22:42
時間の問題で石山にバレるだろうな。伏見は、人助けは好きだが喋りだ
2017/05/30 22:43
バレたらどうなりそう?
2017/05/30 22:44
バレたら石山のやつでも泣くだろうな。俺だったら怒るし、酷かったら泣くかもな
2017/05/30 22:45
圭くんでも泣くの?
2017/05/30 22:46
そりゃ人間だからな。感情のない人間なんていない。そうだろ?
2017/05/30 22:51
    確かに人間誰しも感情は持っている。それは、当たり前だ。

    でも、鈴華は、何があっても冷静だ。取り乱すような事はない。何故?、と疑問に思ってしまう。絶対、自分の感情を殺している……。これは、あくまで歌音の推測だ。何も起きなければ良いんだが……。

2017/05/30 22:51
    そのあと時間が流れ、いつの間にかパート練習の時間になっていた。

    歌音は、色々なパートを見て回り、指揮の練習をするつもりだ。

    パーカッションパートから見て回るも、一体感がない。リズム隊なのに……。

    チューバ・ユーフォニアムパートの練習も、あまり纏まっている感じはない。

    ホルンパートも、昴くんや奏多くんが頭を抱えているのを見てしまった。

    相当、思った以上の出来に及んでいないんだ、と思う。

    うん、歌音でも頭を抱えそうだよ……。

    トランペットパートは、圭が引っ張っているが、一人だけ吹いているかのようだ。

見ていて辛い。皆、練習しているのは分かる。でも、何か足りないんだ……。

    サックスパートを見ていると、結愛に視線をそらされた。休憩中だったのだろう。サックスパートのメンバーに睨まれ、色々と面倒なので立ち去った。

    フルートパートを見ると、明里がソロの練習をしているのが見えた。頑張っているなぁ、と思う。他のメンバーは、明里のソロに見とれている。分かる……その気持ち。でも、歌音は何か足りないと思った。

    最後にクラリネットパートを見ようと、言い争うような声が聞こえてきた。

2017/05/30 22:56
何で皆に言うの?!
2017/05/30 23:07
    普段、取り乱さない鈴華が、激しく取り乱していた。教室に入るに入れない。
2017/05/30 23:07
ごめんね、鈴華。あたしは、鈴華を助けたいの。だから……
2017/05/30 23:09
酷いです。あんまりです。渚さんなら、約束守ってくれると思ってたのに……
2017/05/30 23:11
    鈴華は、ずっと下を向き、涙声で渚に話しているのが分かる。相当、怒っている事が分かる。
2017/05/30 23:13
鈴華さん、僕たちは早めに迅速に解決しようと思います。鈴華さん、一人だと難しいと思うんです
2017/05/30 23:14
悠さんも悠さんです。どうして理解してくれないんです。もう皆……嫌いです。…………大嫌いです!!
2017/05/30 23:17
    いきなり教室の扉が開き、歌音は避けるすべもなく鈴華と接触し、撥ね飛ばされ、床に転がった。

    鈴華は、そのまま教室を抜け出し、走り去ってしまった。歌音は、床に転がったまま何も出来なかった。

    これは……死亡フラグだ、と歌音でも分かるぐらいだった。

2017/05/30 23:18
大丈夫なの?    渚、悠さん?
2017/05/30 23:29
いや……大丈夫じゃないですよ。歌音さん、撥ね飛ばされて転んでますし……。多分、怪我はないと思いますが……
2017/05/30 23:30
痛いわよ!!    でも、鈴華ちゃん追いかけなくて良いの?
2017/05/30 23:31
良いの。あたしの軽はずみのせいだから……。歌音……しばらく一人にしてくれない?    パートの皆も……
2017/05/30 23:32
    フラフラと渚も教室を出ていった。絶対落ち込んでいる。心の中が泣いていた。
2017/05/30 23:33
どうするの?
2017/05/30 23:34
相馬先生に相談に行きます。鈴華さん、練習中に教室を飛び出してしまったって……。ちょっと個人練習してて下さい……
2017/05/30 23:34
    そういうと悠も教室を出ていってしまった。この後始末……相当ヤバそうだ……。
2017/05/30 23:36

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