マジカルミュージック

涙のわけ

エピソードの総文字数=1,178文字

    悔しいですわ!!    涙が溢れて止められない……。結愛が弱いからいけないんです……。もっと強かったらこんなことになっていなかった……。結愛が至らなかったからこんなことに……ごめんなさい……。お兄様……お姉様……。ごめんなさい……。明里……歌音もこんな結愛を許してくださるのかしら……。今頃必死で結愛たちを探しているに違いありません……。結愛は、母親の形見のルビーのイヤリングを握りしめ、そのまま眠りについたのでした……。
2017/06/28 15:59
    風の音とスマートフォンの着信の音で結愛はすぐに目を覚ました。

    今は、夜九時すぎ……。

    今頃、みんな必死に合奏しているんですよね……。本当にごめんなさい、歌音……。スマートフォンのメールの確認をするとその相手は、歌音だった。

2017/06/28 16:03
今からあなたたちの所に向かうから動かないで……
2017/06/28 16:05
    そのメールを見れただけで結愛は、嬉しくなってきた。足首を痛めているので動けない。

    眠っている勝己の頬に手を触れてこう伝える。

2017/06/28 16:05
もうすぐ皆迎えに来てくれますわ。だから、少しの我慢ですわ、勝己くん。もう少し頑張って下さい
2017/06/28 16:08
うーん……。痛い……
2017/06/28 16:08
    何とかしないと勝己が死んでしまう……。

結愛たちは、崖から滑落したのだと思いますわ……。こんな天候なのに歌音たちは来てくれる。結愛たちは、恵まれてますわ。

    しかし、歌音たちに何かあったら……と思うと不安になってしまう。涙も止められない。勝己が死んでしまったら結愛は……。

2017/06/28 16:09
    しばらく時が流れた。天候は悪化するばかり……。風や雨も強くなってきた。嫌いな雷鳴の音も大きくなってくる。結愛は、怯えることしかできない……。雷嫌い……。

    結愛の嫌な記憶を呼び覚ます……。母・父と結愛たちははぐれてしまったとき、たまたま雷がなった。それが怖くてあの時は怯えていた。そして、泣いていた。圭と結愛は泣いていて、悠は泣くのを耐えていた。

結愛たちを安心させる為、震えた声で大丈夫、とずっと言ってくれていた記憶がある。


    しかし、今はダウンしてしまった勝己と結愛だけ……。誰も抱き締めて大丈夫、と言ってくれる人もいない。怖い……。

    誰か大丈夫、といって安心させて……。雷だけはダメなの……。

2017/06/28 16:12
    しばらくまた結愛は泣いていたみたい……。もう目が痛い……。誰も安心させてくれなかった……。勝己といて少しは雷の怖さはましだった。

    しかし、肝心の勝己は目を覚まさない。手を握りしめると温かい……。大丈夫……生きている……。

    だから、結愛も生き抜きたい……。

    でも、兄たちは助けに来てくれるの?結愛は、もうダメなのかもしれない……。そう思ったときだった。

    誰かが結愛たちを呼ぶ声が聞こえる……。良かった……。

    結愛は、安心したところで意識を失ってしまった。

2017/06/28 16:18

◆作者をワンクリックで応援!

0人が応援しました。

◆コメント欄は未記入でもOK! 公開されないのでお気軽に。

ページトップへ