【開催終了】WEB小説を書籍化する方法 ~成功のためにやるべきこと~

オンライン座談会 会場 Part7

エピソードの総文字数=13,019文字

Part7を用意しました。

引き続きよろしくお願いします。

2017/03/15 05:12

>明日以降、「なぜ、なろうでポイントを取ると、そのまま店頭でも売れるのか」の仕組みを解説する予定。


ぜひこの辺のことをお願いします。
とても重要な視点だと思いますので。

これって逆の見方をすれば、出版社の存在意義を問われる核心の一つなんですよね。
ここをWEBに任せておけばいいじゃないかとなれば、あとは労働集約的な部分しか残らなくなってしまいます。労働集約型産業ももちろん重要な社会インフラですけど、最終的にそこは価格のたたき合いの世界です。人件費が高い人はどんどん削られていってしまう。
それは殺伐とした、荒野のような世界……あ、こういうところで精神を削られた方のために、異世界/強くてニューゲームの癒しが必要とされる時代ということなんでしょうかね。

2017/03/15 05:15

 流れに沿っていない書き込みでしたら恐縮なのですが、流れの空気を読んで沈黙してはこの機会がもったいないという話題がいくつかありましたので、書き込ませていただきます。

>商業性と自己主張、書きたいことと書きたいものの違いとか

 まずこのふたつをはっきりと区分することが感覚的には不可解なのですが、言葉の概念としては理解できますので、その意味において、商業性と自己主張という側面が小説にはあるという前提は作家や作家志望のかたがたとある程度は共有できていることだと思います。
 そのうえで、そのふたつが「異なる」こともまあありうるのかな、と思います。
 しかし、「書きたいこと」の書きようは唯一でないと思うのです。「書きたいこと」そのものがたとえ自分にとって絶対的に唯一無二のことであっても、それをいろんなかたちで「書きたいもの」にすることは充分可能であると思うのですね。
 たとえをお借りしますが、いわゆる現代のラノベでしたら「主人公高校生縛り」というものがありまして、なろうでしたら「転生縛り」というものがあると思います。
 これを窮屈と感じるのではなく、縛りに合わせてといいますか、もっと言うのであれば縛りがあるからこそ「書きたいこと」が「書きたいもの」という具体的なかたちに落とし込めると私は思っているのですが、いかがでしょうか。
 私は現状としてなろうに飛び込んでいないため転生ものは書いたことがありませんが、転生ものでやろうと思いましたら、その条件下で「書きたいもの」たくさんあります。いますぐ書きはじめられるレベルでいくつか準備してあります。
「書きたいこと」を状況に応じて「書きたいもの」に降ろしてくることは、サバイバル的にも個人的なモチベーションとしても不可欠なのではないかと思うのですが。

>>個人的な欲求を商業から完全に切り離すなら、
>>そもそも問題にすらならない要素ではあります。

 率直に申し上げますが、極端だと思うんですよねえ。
 個人的な欲求100%か商業100%か、といった謎の論理構造がpakupakuさんのなかにどうもあられるような気がしてしまうのですが。
 

2017/03/15 14:41

>natsuki0710さん


 流れに沿っていないことは、あとで、この対談の主催者の至道さんが、並べ替えてくれますので、平気ですよ。
 至道さん、大変ですが(笑)。

 司会者やらないか、と言われたけど、尻込みして僕が辞退したのは、それが理由。

2017/03/15 15:01

 まず、自分はここでいう「既存作家」の部類にこれから入っていこうとしている立場であります。数年前に書籍でデビューし、今後書籍でお仕事をさせていただく予定の者です。
 ネット小説はひとつの機会であり、注意深く動向をうかがわねばとこういった場にも参加させていただいておりますが、もろもろの個人的かつ現実的判断として当分はネット小説をはじめる予定はない、という程度の者でございます。
 この座談会そのものの文脈に沿うよう自分でも充分留意いたしますが、もし大幅にずれているようでしたらご指摘いただければと思います。


>短期間で結果を出すこと

 自分の体験談になってしまい恐縮ですが、なにかの一個のサンプル程度にでもなればさいわいでございます。

 私自身も、ここらへんはすごく悩みました。
 新木さんのおっしゃる通り、一年かけて一作をこねくり回したり。いまにして思うとなんともったいない時間の使いかたをしたんだと愕然とする思いです。

 まず私は、プロットが書けないんです。自分でもびっくりするくらい書けません。
 どうにかプロットの真似ごとをして、どうにかお話を通していただいたとしても、次はプロット通りに書くことができません。
 あれこれアドバイスをいただいてプロットの練習などじっさいにやりましても、どうっしても、プロットが書けなくて。
 商業以前すぎる問題であったと思います。

 私の場合は、プロットを三本揃えるのに一週間から二週間かけていました。
 そういった行為を十数回ほど繰り返しまして、あるとき気づきました。
 プロットを書く代わりに、一週間や十日で初稿を上げていけば、プロットを書かなくともいいのではないか、と。
 いまはじっさいにそうしております。この発見をしたのが昨年の年末でしたので、そこからカウントすると平均して月に二本は初稿を上げています。できれば月に三本は上げたいので、次はそのラインに引き上げていく作業だなーともろもろのやりかたを検討しているところです。
 このやりかたは先方にも相談させていただきコンセンサスをいただいております。企画書からやらないと全ボツになる可能性は上がると言われましたが、それでもかまわないと思っております。最大でも二週間、調子がよければ一週間で書けるものですので、あまりダメージはないのです。それこそ「初期衝動」のお話でして、初期衝動があるうちに書き切ってしまえば話は簡単だなーという感じでおります。
 必要な工夫は一日当たりの執筆量をいままでよりもすこしばかり稼ぐことだけですので、私にとってはいままででもっとも楽なやりかたです。
 ほかのかたがたにもそれぞれの執筆スタイルや執筆ペースもありますので、違うやりかたもたくさんあると思いますが、暫定的には自分にはいちばんよいやりかたであると思っております。

 みなさまのお話も拝読いたしまして、やはりなんらかの結果が出るまでにかかる時間といいますか、時間的な意味でのパフォーマンス概算は必須であるのだなとあらためて思いました。
 自分はたまたま上のようなやりかたに行き着きましたが、ほかの方法論もすごく参考になります。とくに一週間という期間はある程度行き着く先ではあるのかなと。

2017/03/15 15:07

>_arakiさん

 あぁ、なるほど、そうなんですね。それでしたら至道さんにはお手数おかけしてしまいますが、いろいろと発言させていただければと思います!w
 なにぶんこの企画のためにこちらのサイトに登録させていただいたので、勝手がまだよくわからず。けれどもこうやって利用させていただくと、すごく楽しいシステムですね。ひとむかし前のBBSのような、けれどももうちょっと現代的な会話寄りというか……。

2017/03/15 15:09

>宣伝


 あ、そうだ。宣伝しときましょう。


 僕はネット上の執筆缶詰部屋を主催していまして。


 旧タイトルは「誰でも日間1万文字書ける缶詰部屋」。
 最近の部屋名は、『缶詰め部屋「君たちは1万字書けるフレンズなんだね! た~のし~!」』です。


http://www.araki-shin.com/araki/kanzume/kanzume.html


 毎日1万文字書くのを目指したい、という方のために用意した、自習部屋みたいなものです。
 自宅缶詰仲間に、書き始める前に「いまから書きます。○時○分まで。90分集中」と報告して、書き終わったところで「○○○○文字書けました。90分で」と報告する。それだけの場所です。

2017/03/15 15:12

>書きたいもの


 僕は世に言われる「作家性」というものは、「悪趣味」と言い換えるべきなんじゃないかなー、という持論がありまして。


 悪趣味を人に押しつけたい、なすりつけたい、というのが、作家性なのだとすると、ぶっちゃけ、それは基本的に商業性と両立しない。


 たとえば、僕の「作家性」はなにかというと、「非処女で男を喰いまくってる、性欲持ってるビッチのヒロイン」を出したいとか、「脱いだぱんつのクロッチのところにおりものの染みのついてるような、ちゃんと生きてるヒロイン」を出したいとか、そんなあたりなんですが。


 ほーらみろ童貞小僧どもー、非処女のヒロインなんざ、この世にゃいねえんだぞ! バーカ!
 いやいやいや! なんでわかんないの! 生身っていうのはそういうことなんだよ! 分泌物がでるんだよ! ぜんぶ含めて愛でようよ! アイドルだってトイレいってウンチするんだよ! ほらみろ! 見てよ! ウンチ!


 つまり、純真な読者の嫌がることをしたい。純真な読者を汚したい。ウンチなすりつけてやりたい。
 これが僕の「作家性」です。
 なので、可能な限り薄めて、完全にゼロにはできなくとも、1000分の1ぐらいに薄くしておくのが、いいらしいです。
 ウンチの匂いも、薄めると芳香(良い匂い)になるらしいですし。


 他の方の作家性は、どんなんだかわかりませんが、僕と五十歩百歩なのだと思います。
 たとえば架神さんとか、なすりつけるのが、ウンチのかわりに精液だったりと、そんな感じ。ダンゲロス読んで、濃密な精液臭に目眩がしましたわー。
 僕が、そんなに特別なわけではないでしょう。

2017/03/15 15:21

>takigutirさん


 上位作品を読まれて、合わなかったものがあった、ということですけど。


 WEB小説に限らず、他のどんなメディアでも、人気上位のものが、すべて自分に合う、なんていうことは起きないと思いますよ?


 たとえばラノベ作品で、売れてるものは、ぜんぶ、楽しめています?
 人気の映画は、ぜんぶ、楽しめます?
 雑誌に載ってる漫画は、だいたい人気作品だと思うんですけど、全部読んでます?


 人気作品だけど、生理的に受け付けないものなんて、山ほどあるんじゃないでしょうか?


 ユーザーとして小説投稿サイトを利用する場合には、ランキングを上から眺めてゆきますが、そのとき、タイトルやあらすじを見ただけで、「あ。これ自分に合いそう」と見当がつくんじゃないかと思うんですけど……。
 それも不可能でしょうか?


 おそらく、かなりの高確率、8割、9割といった精度で、中身を見ないまでも、自分に合うか合わないかの判断はつけられるのではないかと思います。
 あー、これはだめだ。読んでるとゲロ吐きそう。――なんていう作品を避けることが可能かと思います。


 ちなみに自分がゲロ吐く作品でも、他人から見れば「ごちそう」なのかもしれず、そうでなければランキングの上位にあがってくるはずがありません。
 同様に貴方の「大好き」は、他人から見れば「ゲロ吐く」なのかもしれません。


 タイトルやあらすじだけですべてが決まる、というのは、つまり、そういうことです。
 自分に合うかどうかの見極めが高確率で付けられる、ということです。


 んで、ランキング上位作品を見た、ということですけど。
 どのへんのランキングを見たのかってこともあるかと思います。


 ちなみに僕のリサーチ方法ですが――。


 まず、累計作品は見ません。
 それらは古いコンテンツだからです。ものによっては連載開始が数年前で、いま、同じものを連載開始したとして、同じポジションに付けるか、まったく不明だからです。
 年間も同様な理由で、参考程度にします。


 メインで見るのは、四半期から下。月間、週間、そして日間。
 見てゆくのは表紙の5位がメインですが、消費者でなくて創る側として見るので、すくなくとも20位ぐらいまでは押さえます。


 自分がどこを狙うのかっていうことにもよるのですけど。
 10万ポイントぐらいを目指すなら四半期あたりをみて分析する必要があります。


 ただし四半期の作品は3ヶ月前にスタートしたものなので、自分の創作に生かそうとすると、ちょっと「古い」ということが問題。


 月間や週間あたりが一番ホットなんですが、こちらはノイズが混じる可能性が大きくなります。ノイズというのは、ネタだけで上がってきてしまうようなことです。
 日間はもっとずっとホットなのですが、ノイズのほうも、もっと多くなるので……。ぱーっと上がってぱーっと下がって、週間、月間のほうでは上がらない作品も多いですし。
 だから日間を見るときには、トレンドを知るためというよりも、「目を鍛える」ために見ています。「この作品は伸びそうだ/この作品は失速しそうだ」と目を付けた作品が、本当にその通りの推移をするのか。その目利きを鍛えるための「訓練」です。


 あと、これが最も大事なことなのですが……。


 1回見たくらいじゃ、なんにもわかりませんよ。
 ある程度の期間、定点観測するのが、「絶対必須条件」です。
 ある期間というのは、すくなくとも、1ヶ月とか、3ヶ月とか、あるいは半年とか。
 なろうのトップランカーは、2年ぐらいやってるわけですが。


 僕は最初に飛びこむときには、まあ促成栽培なんですけど、1ヶ月ぐらいはやりました。


 あと、読む必要はありません。
 必要なのは「企画」としての出来なので、「タイトル」と「あらすじ」と「目次」。この3つでいいかと。
 あとは内容が印象とたしかに同じか、「読む」のではなくて「眺める」ぐらいで、数話クリックして確認すればOKかと。


 なぜ読まなくていいのかというと、なろうのポイントというのは、読んで付けられたものではないからです。


 これについては、のちほど別発言で、詳しく説明しますが……。


 読みはじめる前の段階で「これ気になるから、見つからなくなるまえにブクマしとこ」という軽い気持ちで付けられるのが、ポイントです。その時点で読んでいるのは、「タイトル」と「あらすじ」と「目次」ぐらいまでなので、それと同じような「読みかた」をしなければ、「ポイントを取る」という目的に対して、正しい方法とならず、正しい結果が得られません。


 とか言いつつ――。僕も波長が合う作品を見つけたら「リサーチ」といいつつも、読みこんじゃいますけどね(笑)。
 「読んだら正しい分析にならない」とかいいつつも、読んじゃうこともあります。
 また「これたのしー!」と思ったら、その作品の路線を引き継いだフォロー作品を書きたくなりますが。「俺だったら、ここをこうして改良して、もっと楽しくするんだけどなー」と。
 ある作品がランキングを駆け上がってゆくときに、フォロー作品が、ぽこぽこ生まれるのは、そういう仕組みです。

2017/03/15 15:24

ランキングの分析で捕捉します

なろうは日間だと特に、今勝てる作品の流行の移り変わりが早いので、今書籍化をしたいという思いが強いのであれば、四半期以降のランキングは全部無視して構いません
今、重要なのは月間ランキングの上から十個まで
それを全部読めば、今書いて勝てる作品の傾向を感じ取れます
そして、その感じ取った流行を一週間以内に連載開始するで形にするというのが勝つために正しい戦法ではあります

2017/03/15 15:44

もう一つ補足すると

なろうでの書籍化を目指すための鉄則で、毎日更新や流行を見ること、タイトルの工夫などは書きましたが、内容について触れないのは月間ランキング以降はいらないというの点とリンクしています

自分の場合は新作を書き始める前に、月間ランキング上から十個までは全部読みますし、極端にユニークアクセスが落ちた回というのは、さらに細かく分析します
そして、読者離れした要因をすべて洗い出し、箇条書きにして絶対にしてはいけないことのリストを作っています
ある意味、必勝法ですね。流行に沿いつつ、禁足事項を作りながらやっているので

ただ、なろう作家にありがちなのは、一度作った必勝法を後生大事に抱えることです
なろうの流行は二か月で変わります。こうして苦労して作った禁足事項も二か月たてば、ゴミになります
次の新作を作るタイミングで、こうして十作品隅々まで読んで、ユニークが落ちた話をピックアップし、分析して苦労して作った禁足事項を毎回捨てて、一から作り直しています
今ある必勝法を捨てる勇気がなければ、一つヒット作を作れたところで、次はヒットになりません。それがわかっていない人は、一発屋になりがちです。ヒットの再現ができない

長文を書きましたが、本気で書籍化を目指すなら今を見つめること。一度見つけた必勝法に固執するな。その二つが大事だと自分は考えています

2017/03/15 15:47

>新木先生
大変参考になります。
企画書として目を通すのが大事という視点はなるほどと膝を打ちました。
面白いものは読み込んでしまうので、楽しみつつ継続して観測してみようと思います。

>K先生
最初の鉄則にもありましたが、流行はすぐに移り変わるという事を意識しておくのが重要なんですね。
またユニークアクセスからの禁則事項分析というのもデータ分析として面白そうなので挑戦してみたいと思います。

2017/03/15 15:57

takigutir

>編集者の仕事


 編集者の存在意義、労働としてのありかた、なんていうことを考えていましたが。


 そういえば、文芸畑のほうって、編集さんって、なにをする仕事なのですか?


 ラノベ業界だと、これまでは「作家に売れる物を書かせる」とか、あるいは、「売れる作品を発掘してくる(新人賞)」「作家を育成する」などが、主な仕事となっていたわけですが、ここがいまちょっと、WEBで崩壊ぎみなわけですけど。


 売れる作品はランキング見れば判明しちゃうし、なにがいま読者に好まれるのかなんてことは、むしろ並の編集よりも実地で鍛え抜いたWEB作家のほうが詳しくて、育成のほうも、自己管理や締め切りコントロール、叩かれ耐性まで身に付けた、訓練済みの即戦力のエリート傭兵として、やってくるわけで。

2017/03/15 20:12

>至道さん、大変ですが(笑)。
>司会者やらないか、と言われたけど、尻込みして僕が辞退したのは、それが理由。

ぶっちゃけるとメチャメチャ大変ですよ!(笑
実は架神さんや泉さんにも司会・編集・諸々をやってみたら面白いよ!?みたいに密かに何度か誘ったのですが、やはり皆さん賢いですね、ササッと身をかわします(笑
パネリストの立場での参加が、さまざまな点において最も賢明な選択なのだろうと。たぶんこのWEB作家座談会の編集作業は、今までにも増して猛烈に大変そうで、今は一切そのことを想像しないようにしています。

ただ、編集周りの訓練・業務フローの理解には大いになってくれており、将来、出版社の労働集約的な業務をシステム化したりする際に、今こうして自分自身が実務をコツコツ把握している経験知は大いに活かすことができそうです。
出版界が大変革を遂げるとき、この一連の業務の流れを、システム屋として身をもって理解しておくのは重要で、場合によっては(ビジネスモデルが成り立つならば)出版機能提供会社として参入している可能性もゼロではありません。編集業務を極限までシステムに落とし込み、パッケージ商品化するクラウドサービスのようなものを漠然と構想しています。
印刷はオンデマンド印刷の方面と提携すれば1冊からの紙での出版が可能ですし。尤も、そのタイミングにおいては、もう紙の本の位置づけが変わってしまっている可能性もありますけどね。
ただ、採算に合わないと思ったらそこまではやりませんけれども、既存出版社さんのバックエンドのインフラ構築に一役買えるのではないかという目算もあります。

2017/03/15 21:03

>なにがいま読者に好まれるのかなんてことは、むしろ並の編集よりも実地で鍛え抜いたWEB作家のほうが詳しくて

この部分でふと思い返したのですが、Part.5のあたりで、

>基本的に、無料小説を読む層と、有料の書籍を読む層とは、完全に別の客層なんです。
>WEBを読む人は、〝絶対〟に書籍を買わない。
>書籍を買う人は、〝絶対〟にWEBなんか見ない。

というお話があったかと思います。

これは「読み方」の点では別の層だけど、「求めている内容は同じ」という感じで捉えればよいでしょうか? 
WEBで大人気の小説が満を持して書籍化したら鳴かず飛ばず、という例も散見されますが、「売れる」見込みは本当にWEBで計れるのでしょうか。WEB派と有料書籍派で、たとえば年齢層が異なるのであれば別の戦略が必要とか……?

2017/03/15 21:49

stop_kukkoro

>10倍になればすべてが解決


 作家の抱える問題の多くは、10倍のアウトプット物量があれば、ほとんど解決する、という話がありまして。


 金銭面の問題、然り。
 作家性の問題も、然り。


 たとえば年間十数冊ほど書けるのであれば、1冊1冊に込める「書きたいもの」の量は、年間1冊しか書けない場合の、10分の1ほどで構わない。

 natsuki0710さんの場合は、アウトプット10倍にしたら、1冊1冊に込める「書きたいもの」は、「べつに今回はこれでもいいや」になったということではないかと。
 摺り合わせの幅が広がった、というわけで。




>>これは「読み方」の点では別の層だけど、「求めている内容は同じ」という感じで捉えればよいでしょうか? 


 そんなに別の層でもないですよ。
 本を買う層も、WEBで小説を読む層も、「小説を読むようなオタク層」って括れてしまえるわけで……。
 ゲームをやって、アニメと漫画を嗜んでいるわけですし。
 アメリカ人と日本人ほど違うわけでもなく。せいぜい、同じ日本人のなかの、関西人と関東人、ぐらいの違いしかないかと。
 関西で売れてりゃ、そりゃ、関東でだって、同じものは同じように売れるでしょう。


 アメリカ人と日本人ほどの違いがあったとしたって、アメリカで大ヒットした映画は、日本でだって大ヒットしてるわけですし。


 また年齢層に関しても、同じです。
 38歳あたりが中心点となる、±10歳幅程度の分布曲線です。


 ラノベ業界が「ラノベファンのためのラノベ」ばかり作っていたツケなのか、それともただ単に、少子化とスマホとの時間の奪い合いが原因なのか、どちらなのかはハッキリしませんが、ラノベもWEB小説も、38歳近辺を中心として、前後10歳の幅。
 つまり、30歳~49歳の読者が「すべて」と、極論してしまえば、そうなります。


 このへん、グラフを示せれば納得力が増えますが。守秘義務絡むので、公開できません。
 POSの実売データなどを買って分析すれば、判明しますよ。


 ちなみに、あくまでも「初速」の話をしています。
 WEB小説でもそうですが、本の小説のほうでも、最初の数日の「初速」で、シリーズ終了巻数まで、すべて確定しますので。


 若者の流入は、その作品が大人気になって、メジャーになった後から起きます。
 十代、二十代もたくさん流入してきます。
 具体的には、書籍ならアニメ化した後とか。
 WEBなら累計20位に入って15万ポイントぐらいになってきてからだとか。


 そんなわけで、初期ユーザー以外の読者層の話は、いまここでやっている、「底辺から成り上がろう」という話には、関係ないです。

2017/03/15 22:30

>「なぜ、なろうでポイントを取ると、そのまま店頭でも売れるのか」


 まず、なろうのポイントの入り方を説明します。
 ポイントの内訳は、「ブクマがほとんど8割以上を占めて支配的」というお話は、前にしました。残り2割の評価要素もありますが、ここは、「無視」して、ブクマの入りかただけに注目します。


 ブクマというのは、非常に簡単につけられる「印」なのですね。心理的に敷居が低い。
 日間なり、週間なりのランキングを眺めていて、「あ、これちょっと面白そう」と思ったとすると、その読者は、まずリンクを踏んで、「目次」を見に行きます。
 ここでそれなりの話数が並んでいて、更新頻度もそこそこで、なおかつ、各話タイトルなんかに書かれている見出しの内容も、期待を外さなかったのであれば、「とりあえずメモっとこ」という、軽い気持ちで、ブクマします。


 もちろん、「きちんと熟読した上で、永久購読確定となるまでブクマなんてしない」という慎重な層も、少数派ではありますが、それなりの割合として存在します。
 でも、こういう人たちの産出する「ブクマ数」=「ポイント数」って、異様に少なくなるんですよね。作品を、吟味するので、そもそも、ブクマ数が少ない。


 「ちょっと気になった」だけでブクマするようなカジュアル層は、慎重派の10倍も20倍もブクマを生み、ポイントを産出するので、仮に慎重派数が半分程度いたとしても、トータル産出ポイント数では、圧倒して、少数派へと押しやります。


 よって、気軽に「ちょっと気になる」程度で、ブクマをする方が、ポイント産出において支配的である、となります。


 ここで、ブクマするために必要な「クリック回数」が、たったの「2手」であることがポイントです。
 ランキングからURLのクリックで、1回。
 画面上部の「ブクマする」をクリックして、1回。

 合計、たったの2回で、ブクマできます。そして2ポイントが発生します。


 さて、つぎに、書店での購買行動をみてみます。


 書店では、平置きされていない本は、まず、「まったく」売れません。
 平置きというのは、表紙が見える形で、何冊も平積みされている状態のことです。


 棚の中において、背表紙ではなく、表紙を見えるようにおいてあることもありますが、こちらは「面だし」といいます。面だしは、「棚差し(背表紙しか見えない)」よりも効果は高いのですが、やはり、皆がいちばん注目するのは、平置きです。


 この平置き以外の本は、「まったく売れない」とします。まあ極論ではありますが、「絶対に売れない」ぐらいに考えてしまっても、よいかと思います。


 さて、読者は平置きの本をどうやって、レジまで持って行くのか。


 まず、平台全体を全体を視野に入れます。
 20~30冊の本が、一度に視野に入ります。
 すべての本の表紙をつぶさに見てゆく人なんて、まずいませんので――。


 ええ。はい。20人に一人か二人はいるかと思います。しかし、「大多数」は、一冊一冊なんて、見やしません。
 WEB小説のランキングを見るときに、タイトルとあらすじを、全部読んでく人なんていないのと同じです。


 なので、数十冊あるうちから、ぱっと目を引き寄せた、何冊かだけを、注視することになります。


 さらに、一歩近づき、手を伸ばし――。どれか1冊か2冊ぐらいを手に取ります。


 手に取ったあとは、「あらすじ」を読んだり、カラーページをみたり、冒頭部分を試し読みしたりするでしょう。
 そして、最初に感じた「おもしろそう」という「予感」が「確信」に至れば、レジまで持っていって、見事、お買い上げとなります。


 本が「手に取られる」まででも、このように、かなりの競争があるわけです。
 さらに手に取られた本のうち、レジまで持って行かれるケースは、もっと少なくなります。
 書店の店頭に行って、一日張り付いて、観察していれば、誰でもわかることなのですが……。
 まあ、だいたい、20回手に取られて、1回、レジまで持って行かれて買われるとか、そんな、ごくごく低い割合ですね。


 ただし、ここで一つポイントがあるのですが。
 ある本が手に取られた回数と、レジに持って行かれた数との間には、あきからに比例関係があります。


 まったく手に取られもしなかった本は、まったく売れず。
 少し手に取られた本は、すこしだけ売れて。
 たくさん手に取られた本は、たくさん売れます。


 つまり、手に取られる率は、本の売れ行きとイコールである、といえます。


 ちなみにこのとき、シリーズ続刊は例外とします。
 あくまで新シリーズの第1巻を、買うかどうか吟味している場合の話をしています。
 既刊シリーズの続刊の場合には、前巻が面白ければ、すでに買うことが「確定」していますので、手に取る=レジ、となりますので。ほぼ1:1となります。


 ここまでは、WEBと店頭での、両方の「選ばれ方」の話をしてきました。


 僕が着目したのは、この両者の相関性です。


 ブクマをするために必要な動作は、2手でした。
 本を手に止るまでに必要な動作も、一歩近づく、手を伸ばす、で、ちょうど2手です。


 また、マウスを動かしてクリックするなり、スマホの上で画面をタッチするなりという動作と――。
 近づいて手を伸ばす、という動作もまた、ちょうどおなじぐらいの、心理的な重さであるのですね。


 よって、「書店の店頭で手に取る」ことと――。「クリックしてからブクマする」は、ほぼ等価であると。
 ちょっと気になったから、手に取ってみる。ちょっと気になったから、ブクマする。
 ――と、両者は、等価な消費行動なわけです。


 さて、前述しました通り、「手に取られた率」と「レジに持って行かれた率」とのあいだには、比例関係があります。
 すると、つまり、ブクマされる率と、レジに持って行かれる率も、比例関係にある、ということになります。


 もちろん、「パッケージングの違い」という問題はあります。
 WEB小説の「パッケージ」は、「タイトル」と「あらすじ」と「もくじ」と、この3つがすべてです。文字情報ばかりです。


 対して、書籍のパッケージは「絵」「タイトル(ロゴデザイン含む)」「帯の売り文句」「裏側のあらすじ」となります。


 表紙絵があるかないかが、大きな違いですが……。
 表紙絵については、「内容を上手く表現しているもの」であるなら、つまり、「タイトルとあらすじ」から得る印象と同じベクトルの魅力を発生するわけです。


 絵のついていない状態でさえ、タイトルとあらすじ(ともくじ)のみで測られるような、そんな激戦区を勝ち抜いてきた良質の企画(コンテンツ)が、絵がついたことで、さらに希求力を増しこそすれ、不利になるはずがありません。






>まとめ


・WEB小説でブクマをする行為と、書店の店頭で手に取って眺める、という行為とは、等価である。
・書店の店頭で手に取られる率と、レジに持っていって買われる率=売り上げは、比例している。
・よって、ブクマ率と、売り上げとは、比例する。






>補足、例外について


 たまに例外もあります。

 高ポイント作品なのに、ぜんぜん売れないとか。
 あんまり高くないポイントなのに、めっちゃ売れてるとか。


 文庫で出すか大判で出すか、どこのレーベルで出たのか(販売力がレーベルで違う)。なんて要素が複雑に絡み合いますし。
 書籍のパッケは「絵」や「デザイン」という、なろうの連載時にはない要素が大きいので、そこで間違うと、ポテンシャルのある作品を殺してしまうことになったり……。


 ちょうど、WEB連載時の「中身か同じでもタイトル変えたら、ポイント取れない/取れる、が、まったく変わる」というのと同じです。


 でもだいたいにおいて、書籍化作品は、「ポイントなり」に実売の数字が出ることが、「観測された事実」として、成立しています。
 全体数の8割ぐらいは、ポイント通りの売り上げ推移となります。
 残りの1割、2割をみて、「例外があるじゃん! 正しくないぞ!」とか言われるなら、どうぞご自由に、という感じです。


 8割も相関していれば、僕は「現実」とみなして、プロとして自分の生存をかけて、行動しますので。

2017/03/15 23:10

 なろうで人気の作品が、書籍化しても人気な理由。
 もいっぺん、まとめ。


 「なろうでブクマをする」という行動と、「書店で手に取る」行動とが、ちょうどたまたま、同じであったために――。


 「ブクマ数×2」で算出される「ポイント」というものが、まったく完璧に、「その本を店頭に平積みしたときの手に取られる確率」を表すことになってしまった。


 手に取られる確率が多い本は、レジに持って行かれて売れるので、つまり、売り上げとイコールである。


 よって、ポイント=売り上げ、と、直結してしまった。


 そういう「偶然」が働いているのだと思います。
 運営側が、そこまで考えてポイントの採点システムを作ったなら、凄いんですけど……。
 たぶんこれは偶然の産物でしょう。

2017/03/15 23:17

良いまとめをして頂いたタイミングで、Part8会場を用意しました。

こちらは〆て、会場移動をお願いいたします。

2017/03/15 23:34

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