マジカルミュージック

閉鎖空間の世界

エピソードの総文字数=2,177文字

    ここは、閉ざされた世界。姫巫女様の作られた閉鎖空間と言わせてもらおう。この世界は、退屈でつまらないものだらけだ……。

    詩織は、学校の屋上で天を仰いだ。こんなにもめちゃくちゃな感情を抱いたのは初めてで詩織には、戸惑う重大な問題となっていた。詩織の心の溝を深めているのは、聡太の復活したことの喜びと恋心・憧れを抱きつつ、ずっとこの思いを秘めている状態を維持していかないといけない辛さを持っていたのだ。

2017/09/02 12:51
この学園は閉鎖空間……。私の居場所なんてない。この思いはずっと届かない思いなんだから……。触れられる距離にいても触れられない……そんな感じなのかな?この触れられない感情を生み出しているのは何なのかしら……
2017/09/04 20:08
詩織さん
2017/09/04 20:11
里紗さん……ごきげんよう。今日もご機嫌斜めですね
2017/09/04 20:11
当たり前です!!     今日の合奏も主導権は、歌音さんだったんですよ!!    私は、あの人に指揮を振って欲しくないんですよ!!    だって、学生指揮者なんてただの称号で他人の興味を煽る飾り物でしかないんですから。私は、歌音さんには従うつもりはありません。ただ、私の今までを認めてくれるなら別なんです。あの人は、認めてくれない。歌音さんは、できる人が好きなんですから。だから、私に注意とかないんですよ!!    詩織さんも注意されないし、これは差別……依怙贔屓です!!
2017/09/04 20:12
確かに……。聡太さんは注意を受けてた。でも、私は注意を受けない。これって依怙贔屓……って言うのかな?完璧だから注意をしないのか……そこまで到っていないから注意するだけ無駄なのか……のどちらかだと思うよ
2017/09/04 20:16
    里紗は、プリプリと怒りながら屋上を出ていった。詩織は再び空を仰ぐ。そして、考える。世界的予言者が予言した地球滅亡説は、いとも簡単に外れた。だから、次の世界の終わりは何時なのかを……。この世界が終われば、嫌な事を考えなくてすむと……。自分がいなくなれば……と考えたこともあるが、それをやると聡太が悲しむから詩織はしたくない。
2017/09/04 20:18
さて……そろそろ戦場に戻りますか……。音楽合奏という名の戦場に……
2017/09/04 20:28
    詩織は、とぼとぼと屋上を後にする。憂鬱な学園生活に詩織は嫌気がさしていた。この思いを抱いているのは、多分詩織だけではない。嫌々ここに来た人もいるだろうし、成り行きでここに来てしまった人もいるだろうから……。

     詩織は教室に入ると自分の席につく。詩織が席に座ると後ろからけらけらと笑い声が響いてくる。詩織の大好きな聡太の声だ。喋っているのは、昴と夕陽だろう。所々に夕陽の毒の聞いたスパイスとなる毒舌が入る。それが詩織にとっては、楽しみの一つになっている。大好きな人の笑い声を聞けることはとても嬉しいことなのだ。

2017/09/04 20:30
    しかし、詩織にはこの世界が閉鎖的で寂れた世界だと認識していた。自分の奏でるチューバの音色も何ともない日常にかき消されてしまう現状に嫌気がさしていた。この世界には未来がない、と詩織は感じたのだ。そう感じることしかできなくなってしまったのだ。
2017/09/05 22:53
詩織ちゃん
2017/09/05 22:56
何ですか?    歌音さんから私に話しかけてくるなんて珍しいですわね。明日、地球が滅びてしまうんでしょうか?
2017/09/05 22:57
地球が滅びるのはまだ先の話だよ、詩織ちゃん。ちょっと聞くけどいいかな?
2017/09/05 22:58
手短にお願いしますね。私もゆっくりしたいんですから……
2017/09/05 23:00
    歌音は大きく深呼吸をし、詩織のことについてあることを聞こうと決意していた。歌音が詩織にあることを告げた。
2017/09/05 23:01
詩織ちゃん……全然音楽を楽しんでいないわ!!    心ここにあらず……って感じなんだけど……。何か悩んでいることでもあるの?
2017/09/05 23:03
特に何もないですよ。歌音さんの勘違いではないでしょうか?    私が悩んでいたら今頃聡太さんに相談していますわ。この世の中、報告・連絡・相談が大事ですので……。それが出来ていない人を見ると反吐が出ますわ
2017/09/05 23:04
確かにそう思うわ。最近、報告・連絡・相談が出来ない大人が増えてきているからね……。でも、詩織ちゃんも出来ていないと思うわ。だって、私に相談してくれないもの。私だとダメなのかな?
2017/09/06 12:23
私は、歌音さんにはある程度話していますわ。私は、聡太さんが好きなんです。好きだからこそ告白はしないんです。この思いは秘めておくべきなんです!!
2017/09/06 12:24
    力強い詩織の言葉に対して歌音は何も言い返せなくなってしまった。詩織の決意は、絶対的なものでルビー色の瞳の裏には、燃え盛る炎がうつっていた。姫巫女の瞳には、燃え盛る炎がうつっている、と歌音は思ったのだ。

    詩織は、何かを隠している。聡太が好きだけど告白はしていない……の他にも何か秘密を秘めているはずだ。歌音には、見えている。姫巫女の世界は、閉鎖空間だ。何もない閉鎖的な空間に姫巫女一人が閉じ込められているように思えたのだ。

2017/09/06 12:26
私の思いは秘めておくべきなんです。だから、歌音さんも手出しは不要です。私一人で解決しますから
2017/09/06 12:30
……
2017/09/06 12:31
    詩織は、再び譜面に視線を戻す。譜面にはたくさんの歌音から言われた注意書きを書いているが、これは詩織が言われたことではない。聡太が注意をされたところを詩織も書き記したものなのだ。だから、詩織は聡太の隣にいることを望んでいる。

    しかし、世界はそんなに甘くなかった。

    この時の詩織は、まだその事を知らない。

2017/09/06 12:31

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