【10/6】 ダンゲロスSS(47)東山ききん☆VS鈴鹿歌音

鈴鹿歌音

エピソードの総文字数=2,236文字

ここは鈴鹿歌音さんのコンサートホールです。

演奏中は静かにお願いしますね。

    指音の整骨院には、今日も色々な人が疲れを癒すために訪れる。そして、指音のマッサージに老若男女関わらず惚れ込む。

    今のスポーツ少年もそうだ。指音の力により完全に気持ちよくなったのか熟睡している。これが、指音の魔人としての能力

「 死に至る元気 」である。

   そんなある日の秋空が綺麗な昼下がり、母親と思われる女性に抱えられた赤ちゃんが診察に来たのだ。

    指音は、赤ちゃんのマッサージなどしたことがないし、やり方なんて分からない。

    しかし、赤ちゃん…… 後に音々と分かるのだが、指音にとっては屈辱的なことになるとは知らず…… 。

clanon213

今日は、どちらの診察ですか?美しい若いレディーの方ですか? それとも、キュートなリトルベビーですか? 
今日は、音々ちゃんの疲れを癒してもらおうと思ってたら、友人にここの整骨院が人気だ、って教えてくれたの。音々ちゃんは、人気子役で毎日忙しいからOFFの時ぐらいゆっくりとさせてあげたいじゃない? 
それは、レディーの仰る通りです。 畏まりました。 音々ちゃんの施術をさせて頂きますね
じゃあ、お願いしますね。音々、おじちゃんを困らせたらダメよ?
分かってりゅ、お母たん♪
じゃあ、お願いしますね。私は、待合室で待ってますから…… 何か音々がしたら言ってくださいね♪
畏まりました、レディー。それでは、音々ちゃんを施術台にお願いしても良いですか?
わかりました
    母親に抱えられ、音々ちゃんを施術台に乗せた。音々ちゃんは治療室から待合室に出ていく母親に手を振っている。ここまで親離れしている1歳児なんて初めて見た。指音は、音々ちゃんの足のツボを押そうとした時、音々ちゃんにいきなり声をかけられた。これが、指音にとって最大の黒歴史を生む事になるとは知らず、指を止めてしまったのだ。

clanon213

ねぇねぇ……おじたん。 音々と一緒に歌歌うでしゅ♪
えっ……僕は、マッサージすることが仕事だから歌えないよ? 
そんにゃに…… 音々のこと嫌い? みんにゃ…… 音々といっちょに歌ってくれりゅのにおじたん…… 酷いでしゅ…… 
    音々ちゃんの目に大粒の涙がたまってきている。指音は、他の人の涙に弱い。前に付き合っていた彼女が最後に見せた涙にも何も出来なかった記憶がある。

    だから、指音は音々と一緒に歌いながらマッサージをすることにしたのである。

clanon213

音々ちゃんは、何を歌いたいかな? 
「 いにゅのおまわりたん 」
「 犬のお巡りさん 」だね。懐かしい曲だなぁ。昔、よく歌っていた記憶があるよ。
じゃあ、おじたんは音々の後にちゅいて歌ってね?
    指音の頭の中に?が浮かぶ。何故、ただの「 犬のお巡りさん 」なのに輪唱しなくちゃいけないの?、と聞きたい。

    でも、泣かれるのはもっと嫌だ。指音は、音々の足のツボを押さえながら、

clanon213

分かったよ、音々ちゃん。おじさんが、音々ちゃんの後に続いて輪唱しよう
きゃははは、おじたん…… だいしゅき♥️
それは、大人になってから出来た彼氏に言ってくれ
じゃあ、歌うでしゅ♪
    始まる。指音の人生最大の黒歴史となった歌 「 犬のお巡りさん 」が…… 。大きく息を吸い込んだ音々ちゃんが歌い始めたのだ。

clanon213

まいごのまいごの子猫たん♪
まいごのまいごの子猫たん♪( あれ? 僕は今、子猫ちゃんと言ったはずなのになぁ…… )
あなたのおうちはどこでちゅか♪
あなたのおうちはどこでちゅか♪( おかしい…… 何かがおかしい…… 僕はちゃんと歌っているはずだ!!次こそは……  )
おうちを聞いても分かりゃない♪
おうちを聞いても分かりゃない♪( 何故だ?! 僕は、ちゃんと歌っているはずだ!! 何なんだ、この屈辱は!! )
名前を聞いても分かりゃない♪にゃんにゃんにゃにゃん♪にゃんにゃんにゃにゃん♪
名前を聞いても分かりゃない♪にゃんにゃんにゃにゃん♪にゃんにゃんにゃにゃん♪( 恥ずかしい!! 僕の面子が…… )
にゃいてばかりいる子猫たん♪
にゃいてばかりいる子猫たん♪( 死にたい )
いにゅのお巡りたん♪困った顔してわんわんわわんわんわんわわん♪
いにゅのお巡りたん♪困った顔してわんわんわわんわんわんわわん♪( …… )←燃え尽きた。プライドボロボロ
    指音の音々へのマッサージが終了した。同じく指音の人生の設計図まで崩壊した。施術が終わったことを母親に報告をする時、指音は恥ずかしさで顔を真っ赤にさせていたため、母親に変な目で見られたが、そんなどころではない。指音の人生の設計図やプライドまでが音々ちゃんと歌った事でズタズタにされてしまったのだ。

    まさに今、「 orz 」の状態だった。

clanon213

実はいうと音々は、生まれつきの魔人なんです♪確か自分が赤ちゃん語で歌った歌を相手にも歌わせる力なんですよ
そ…… そうだったんですね…… レディー。そう言えば、もしかしてレディーも…… 
お母たんも魔人でちゅよ?声だけで相手を昇天させりゅ能力でちゅよ?
どうかされましたか?
ああああぁぁぁぁああああ!!!?
    指音はみっともなく股間を押さえて、地面を転げ回ることしかできなかったのであった。

    それを見ていた音々は、凄く笑顔を見せて笑っていたのであった。

clanon213

おじたん♪ また、遊びに来るにぇ♪
もう……嫌だぁぁぁ!!
と整骨院内に断末魔の声が響いたのであった。

clanon213

そこまでです!
終わりでちゅ♪

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