A MAN ON THE BRINK

003.とある作家の事情

エピソードの総文字数=1,325文字

2人のト◯ンプ招聘に失敗した安崎はうなだれる様子もなくスマホをいじっている。溜息をつくしか無い池森であった。
で、どうすんだよ……


2回分録るって話じゃないか、今回の人生相談。誰も来ないんじゃどうしようもねえだろ。

そこをなんとかするのが作家でしょ!
うるせーボケ! 



誰のせいだと思ってんだ!

いやでも、どうしようもないものは、どうしようもないですよ。



どうしよう

ああどうしよう

どうしよう

どうにもならない

あきらめよう

詠むな!



字数稼ぎが露骨過ぎるぞ!

そう言われましても……



じゃあ、先生が話したいことを話せばいいんじゃないですか。まだこの人生相談の連載も序盤ですし、先生がどういう人かを読者に知ってもらうためにも。

急にまともなことを言うな……
まぁ、先生のこと知ってる人なんて、あんまりいないでしょうし。
一言多いな?
一言でも多くしてスペースを埋めるのが、僕の仕事なんで。
……
……まぁいい、言いたいことはそれなりにあるんだ。



まぁ僕が近年ヒットする小説が出してないのは自分でもわかってる。


でもあれだ、僕が原作をやってる『こんにちは希望の生徒』はそれなりに売れてるみたいじゃないか。


アニメ化もそこそこ人気あるみたいだし、劇場版まで出るんだろ。



なんでその原作者が、漫画も出してるお前のところの出版社から、小説関係全部の打ち切りを食らうんだ?

いや、それは……大変申し上げにくいんですが……
何だよ。言えよ。もう驚くことなんて今更無いぞ。
劇場版が決まった後に、先生描き下ろしのノベライズ出したじゃないですか。
ああ……半年ぐらい前か。
あれ、全然売れてないんです。
なっ……
それだけじゃないんですよ……
いいことは全く無いのに、悪いことはどんどん出てくるな……
先生のノベライズと同時に、キャラデザのチョゲさんと作画のアサカさんが「希望生徒」の画集を出したんですよ。




バカ売れです。





世界中のバカがみんな買ってるんじゃないかって勢いで売れました。あの画集がなかったら、ウチの会社ガチで潰れてますよ。

……
あと先生、「希望生徒」のアニメ見てます?
2期から主役の声優が変わったから見てないぞ! 製作会社も東アニからショフトに変わったし……




み◯りんじゃなきゃ俺は嫌なんだ!

……





それはまぁ、いいんですが。




実は2期から原作を無視したアニメオリジナルストーリーでやってるんですけど、BDとかグッズの売上がおよそ7倍に跳ね上がってます。

え……
すみません、最初にこの人生相談の話を持って行ったときに言い忘れてたんですが……





「希望生徒」の原作も、先生は降板です。

絶望した!
劇場版のシナリオも、編集長がもうほかの人に頼んだとかなんとか……
まぁ、俺の考える話が面白く感じられていないというのは嫌というほどの客観的事実でわかったが……



誰がやるんだよ、劇場版のシナリオ。

編集長は最初、東極秋彦先生に頼んだみたいです。
すげー面白そうじゃねえか! 見てえよ! 




それなら俺も快く降板できるな……

いや、でも速攻断られて、結局……




馬棋士008さんになったそうです。

……
絶望した!
お前が言うな!







『池森圭治のいつもギリギリで生きていたいから、アッー!』 

 

 第3回 おわり



ゲスト……安崎(弊社編集)

聞き手……池森圭治(作家)




(次号へ続く)

◆作者をワンクリックで応援!

0人が応援しました。

◆コメント欄は未記入でもOK! 公開されないのでお気軽に。

ページトップへ