黄昏のクレイドリア

8-3

エピソードの総文字数=679文字

……どういう意味だ。
そのままの意味よ
あたしがあんたを助けたとき、
白い衣を纏ってたでしょ?
あれは……たぶん、
アーティファクトらしいわ。
多分?
この衣は、あたしが
物心ついたときからあった。
…いや、いつの間にか現れていた。
そんな大層なものを、
どうして自分が持っているのか、
あたしにはわからない。
出生がわからないから、知りようがなかった。
…………。
この衣のおかげで
助けられた場面も多かったけど……
厄介事も多かった。
"あんたとかね"と、
小さく付け加えながら、
カノンは言葉を続ける。
そのおかげで傭兵なんて仕事をして
ふらふらしてた所に……
イーリアス、あんたが現れた。

あたしが”他とは桁違いの
魔力を持ってる”って言ってね。
……つまり、お前はその魔力が、
自身のアーティファクトに
よるものではないかと考えた、
ということか。
そういうこと。
……それだけか?
それだけ、って……
あんたはそう言うけど、
あたしは今まで、自分の
アーティファクトに対して、
ロクに情報を得られてなかったのよ?
0と1じゃ、天と地ほどの差があるわ。
あたしは本当の事を知りたいの。
アーティファクトの事がわかれば、
あたしの出生も…わかるかもしれないから。
…………。
それに、あたしの魔力と
アーティファクトが、
本当に関係してるのなら……
それを解明することは、
お互い悪い話じゃないはずだしね。
……なるほどな。

少なくとも、あんたが
考えなしのお人好しじゃない事が
わかった。
それはよかった。
じゃあ、今度はあんたの番ね。
そう言いたいところだが、
…………あー、
どうやらお客さんらしい
周りから放たれる殺気に対応するべく、
二人は得物を構えた。

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