いつかのLip service

7:その態度が勘違いの原因

エピソードの総文字数=1,348文字

何故か出会ってからみずきは俺に構ってくるし、大学内でも、外でも、一緒にいることが増えた。俺の何が面白いんだか、奴は1人でいる俺に勝手に寄ってくる。
なあ……お前、俺といて楽しいのか?
んー? 楽しくないけど、なんか落ち着くよね。それに、悲しいことに男友達って少ないんだよねえ……
そうなのか……確かに、男と話してる印象はないな。でも、理由は分かる。女たらしだからだろ。
違うし、たらしじゃないし! 来るもの拒まず去るもの追わずみたいな感じ。結局はどうでもいいだけ。それって好きじゃないんだよね。
……そうか
俺が男の友達少ないのは、端に好みじゃない奴が多いってこともあるけど、昔から気があるんじゃないかと思われることが多いんだよね。
ふむ……つまり? 友達に襲われかけたと?
中学の時はね。それが3回くらいあって面倒だったから、高校ではイメチェンしたんだけど。
イメチェン……とは
オールバックで? ピアスゴリゴリに開けて? シャツのボタン第2まで開けて? って感じ? 舐められないようにね。
それは……俺とは相容れないな、俺は高校では図書館へ通い勉強ばっかしていた
うっわ、なにそれ超つまんなそー。
ああ……全くもってつまらなかった、最悪だ
ふぅん……あれ、ってことは、お前って童貞?
……なぜそれに答えなければならない? それに答えて俺に何の得もない。第一なんでそれを教えなければならないんだ。なんの意味がある?
ふふふ、その早口で全部わかっちゃった、童貞なんだね
うっ、うるさいな……関係ないだろう、ほっといてくれ
でも、お前って見た目悪くないよね? 
……いや、悪いだろう、こうしてモテないわけだし
うーーん、そうだなあ、……その長すぎる前髪を切って、服ももっとそんなラフな感じじゃなくて、フォーマルな感じにすればすごく良くなると思う。うん、分かった、お前にはシャツとかジーンズとか合ってない!オタクっぽい!
オ、オタク……だから俺は人から避けられていたのか
や、それは近寄るなオーラ出してるお前が悪いよ? 何かきっかけでもないと新規で寄り付かないでしょ
……仕方ないだろう、目つき悪いし、人と話すと思うと緊張するんだ、それなら最初から近づけないほうがいいだろう
むーー……
いきなりなんだ?
お前は絶対かっこいいしモテるのに、モテない男気取ってるのがムカつく! ……あ、そうだ、今度俺の見立ての服で、髪セットしてあげるから、ね? それでデートしよう!
デ、デートだと……?!
したことないでしょ? 大丈夫、きっといい感じになれると思う
って聞け、俺はするなんて一言も……
……したくないの?
こいつのその目を見ると、何も言えなくなった。逆らえない何かがあった。

仕方なく俺は嘆息をし、頷く。

……はあ、仕方ない、付き合ってやる
ふふ、やっぱりね。じゃ、楽しみにしといて。

素材がいいから楽しみだなー、今から下見してこよっと!

どうやら俺はこいつの見立てでとデートすることになったらしい……なんでこんな流れになったのは謎だ。

というか、デートってなんだよ、女と男が出かけることをデートと言うんだぞ? 意味わかって使っているのかこいつは……。

こいつが男に気があるんじゃないかと疑われる原因を嫌というほど思い知らされた。

……俺に気があるのか? そう、心の中で呟いた。

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