マジカルミュージック

作戦二日目①

エピソードの総文字数=2,144文字

はぁ、「マナティー・リリック序曲」・「はとポッポの世界旅行」・木管五重奏「森のスケッチ」で勝負をかけるんですか?
2017/08/19 14:41
それしか方法はないから仕方ないの!!    このままだと聡太くんは寝たきりになってしまう。だから、今日はパート・セクション練習の時間をとらせてください
2017/08/19 14:44
    悠は、少し考え込んだが、すぐに答えが返ってきた。
2017/08/19 14:46
良いですよ。木管・金管・打楽器のセクション練習の時間を午前中に取ります。午後は、合奏でお願いします。時間は、限られてますからね。僕の演奏の邪魔をする奏者は、午前中に一掃しますので
2017/08/19 14:47
何か怖いこと言ったような気がするんだけど……
2017/08/19 14:49
気のせいですよ。それでは、木管パートは練習室A、金管パートは練習室B、打楽器パートは講堂を使用してください。時間の無駄です。皆さん、早く準備に取りかかってください
2017/08/19 14:50
はいっ!!(全員)
2017/08/19 14:51
    悠の号令と共に、楽器を持ったクラスメイトたちは、教室を後にし、各自の練習室に向かっていく。明里も悠を引き連れて教室を後にしていった。

    歌音は、今から教室で指揮の練習をした後、各セクション練習を見に行く予定だ。それまでの間、亜里沙と一成に練習を見てもらう予定だ。

    それにしても、前回の周回でこのような事はなかった。何故なら、この時にはもうクラスメイトが数人死に、亜里沙と一成もこの世界には、存在していなかったからだ。

    今回は、良い方向に世界は廻っている。その代わり、いらない事案がたくさん起きているのだ。ナリスの事もそうだし、歌音のライバル登場もその一つだ。後は、毎回の周回で邪魔してくる白川秀もその一つの厄介事なのだ。

    歌音は、耳にイヤホンをはめ、指揮棒を握り締めると、その曲に合わせて指揮をし始めた。誰もいない教室で一人でやっているので、変人と思う人もいるかもしれない。しかし、この学園の音楽科は普通だ。多少、変わっている人がいてもおかしくはないのだ。

2017/08/19 14:52
よし、そろそろセクション練習に回りましょうか♪
2017/08/19 15:00
    歌音は、指揮棒をタクトケースに仕舞うと、そのまま指揮棒の入ったタクトケースとスコアを持って練習室Bに向かったのであった。

    金管の音色が聞こえてくる。トランペットの外れた音色が聞こえ、演奏は一瞬にして止まってしまった。「マナティー・リリック序曲」のトランペットソロの部分だ。圭が力みすぎてしまい、音を外したのであった。

2017/08/19 15:02
白川圭くん、いつまでも同じところを間違えないで!!    ここを吹けるトランペット奏者は、あなただけなのよ!!
2017/08/19 15:07
はい!!
2017/08/19 15:08
白川圭くん、あなたは出来ますよね?    ここのソロは、感情的にはロマンティックに……お願いしたいんです。出来ますよね?
2017/08/19 15:09
はい!!
2017/08/19 15:10
もう一度問います!!    本当に出来るんですね、白川圭くん!!
2017/08/19 15:10
もちろんです!!    きっちり歌音の期待に応える演奏をしてみせます!!
2017/08/19 15:13
分かりました。では、もう一度トランペットのソロからお願いします
2017/08/19 16:17
はい!!(金管パート全員)
2017/08/19 16:18
    亜里沙の合図と共にトランペットソロの部分が聞こえてくる。やっぱり歌音の求めている音楽とはどこか違う気がする。歌音は、練習室Bに入り、椅子に腰を下ろして聞いているが、何かが足りないのだ。思いやりなのか何なのかは分からない複雑な圭のトランペットの音色が響き渡っていた。

    亜里沙がようやく歌音に気がついたのか、指揮台から降り、歌音にこっち来て、という仕草をとったので歌音は指揮台の上に上がった。

    何人かは、歌音が来てくれたのか安心しているのが分かるが、それも少数だ。

    歌音が、金管セクションパートに指示を出す。

2017/08/19 16:19
遅くなってごめんね。もう一回、圭くんのトランペットソロからいきますね!!    ワン、ツー!!
2017/08/19 16:34
    歌音の望んでいた音を圭は一発で当てることができる。音楽は、ロマンスだ。歌音は、圭にOKサインを出すと、圭はソロを吹きながら悪戯な笑みを浮かべたのであった。

    周りもそれに触発されたのか、本気で吹き始める人も現れた。これこそが、吹奏楽の醍醐味なのだ。周りは同じ楽団でクラスメイトでライバルなのだから……。ソロの奪い合いもあって当然なのだが、今はそれがないのが悲しい。トランペットのソロとか目立つしカッコいいのに……。

2017/08/19 16:35
今日は一応、妥協点です。しかし、私たちは、全国を目指している身分です。今の実力で良いや、とか言っている人はこれ以上の伸びしろはありません。決して、全国に行くことを諦めずに、これからの選択肢を選んでください。後は、またセクション練習をお願いしますね、圭くん
2017/08/19 16:39
了解。みんな、セクション練習を続けるぞ♪
2017/08/19 16:54
はい!!(金管セクション全員)
2017/08/19 16:55
    圭の周りを鼓舞する声とそれに答えようとする金管セクションメンバーの声が廊下まで響いてきたのだ。

    この響きが歌音にいい影響を与えてくれればいいのだが……。

    次は、練習室Aの木管セクションを見にきたが、激しい威圧感と空気に歌音は、萎縮してしまった。

2017/08/19 16:55
魔王か帝王(エンペラー)が、降臨してるの?!
2017/08/19 17:07
    練習室Aの扉を開けると、指揮台の上で仁王立ちしている悠と隅っこに追いやられた一成の姿と悠に怯える木管セクションメンバーが目に入ってきたのであった。
2017/08/19 17:08

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