怠惰の神とフィクションブック

第11話 ご主人様は神様です

エピソードの総文字数=1,284文字

ピピルくん。
世界を制するために最も必要なもの、
それが何かわかるかね?!
サー! 情報っす! サー!
その通ぉーり!
そして我々は今日、情報源たるこの世界の住人を一人
我らの完全なる管理下へと置くことに成功した!
ヒューッ!
さすがかみさまっす! この神でなし!
あの……
シャラーップ!
許可なく屁をたれたのはこの口っすか?!
おおん? この緩みきった口っすか?!
ず、ずびばぜん……。
あだだだだ! つねらないで!
そのへんにしておいてやれピピル。
さて、茶番はこれぐらいにしておこう。
それより騎士アーテルメラン、君のその格好はなんだ。
なにって、給仕服だ。
世間ではそれをメイド服と呼ぶのだよ!!!
なんだそれ全然騎士っぽくないじゃないか!!!
どういうことだ! 責任者呼んで来い! 金一封つかわす!
仕方ないだろう、ついさっきまでバイトしていたんだから。
私の着替えは逃げた行商隊が持っていってしまったのだ。
スカートが長い! 露出が少ない! だがそれがいい!
いいぞ! とてもいい! 戦闘力が跳ね上がっている!

戦力という意味であれば、
剣や鎧があればそれなりに役に立てるとは思うのだが。
フェチズムに勝る力など存在しないのだよ。
えっちは暴力っす。
わあ、この人たち怖い。
恐怖支配は私の主義に反する。
なにもわざわざ恐れることはない。
敬い尊び崇め奉りたまえ、私が求めるのはそれだけだ。
敬うって言ったって……。
見たところこのあたりの者ではないようだが、
お前たちはいったい何者なんだ。
ふっ、よくぞ聞いてくれた。
控えおろうっす!
ここのおわすお方をどなたと心得るかっす!
恐れ多くもこの世界の創世神、ネヴェス様にあらせられるぞっす!
神と言ったところで信じないだろう。
神を名乗る狂人ぐらいに思っておいてくれたまえ。
なるほど、心得た。
ドン引きされるかと思ったが、
意外と驚かないものだな。
この時勢だ、神を自称する者も少なくない。
経緯はどうあれ、借りを返すべき相手を
そんなことで咎めたりはしないさ。
ハナから信じてないタイプっすね。
構わんさ、信じられても困る。
我々に協力的でさえあれば、その点はどうでもよいのだ。
……うむ?
それで、私は何をすればいいのだ。
腕っ節にはそれなりに自信はあるが……。
ふむ、そうだな。
ではせっかく目の前に元王都が沈んでいるのだ。
お宝探しといこうじゃないか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
プハァーーーーーーーッ!!!
死ぬっ! 死んじゃうっ!
おいおいどうした、また手ぶらではないか。
さっさと潜って金庫の一つでも引き上げてこい。
道具もなしに引き上げられるかっ!
そもそもなんで私が素潜り漁なんかせねばならんのだ!
さっきも説明しただろう。
この湖の下には王都エラバンテルが丸々沈んでおるのだ。
王城も中央銀行もことごとく沈んでいるなら
財だけでも拾い上げて再活用してやるべきだと思わんかね。
というのは建前で、
本音は水着回をやりたかったからっす。
豊満な女騎士の水着素潜りは数字取れるっす。
わかったらさっさと行きたまえ!
45回目のトライだ! GO!!
わああああああああっ!
もういやだああああああああっ!!!

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