ソラミミ×DIAMOND

パレード潰し~III回目~(2)

エピソードの総文字数=722文字

草鳥くさとりさん、無事でよかった。付見ふしみさんは?

うっ。ふ、付見さんは、うう、さっき、戻ってくるときに、す……すぽーん、て……

す……?

 すぽーん、て……。郡さんは黙っている。草鳥さんもそれ以上何も言わない。わたしも、聞きたくなかった。

 あとは、草里そうり。草里はまた、戦いの最初からほとんど姿が見えない。だけど、ピエロはどんどん降り積もっている。順調なようだ。

 今回は、なので元々の人数は六人で来た。
 相手になっているパレードは、今回は随分小さい。あまり大人数で来ると、パレードは現れないこともあるのだ。五、六人になると大きなパレードには出遭わない。このくらいの人数、これくらいの相手、というのがちょうどよかったかもしれない。けど、連れてこれば来るだけ、死人も確実に出るというのもいやな話だった。

 小象は、わたしの後ろにじっと、いる。今回は、模型にもなっていない。ただじっと堪えるようにしてわたしを見ている。見守ってくれている、ように思う。わたしは象を抱きしめる。

この辺りを離れないように

 郡さんが周囲に気を配る。

もうピエロはほとんどいないわ。三人で背中合わせにしているのよ。草鳥、いる?

 白い霧が、深い。

は、はい。大丈夫ですっ

ああ。草里……早く

 まだ、来ないのか。遅い。もう、舞ってくる紙の死骸になったピエロも、ないのに。どこかでまだ戦っているのだろうか。

 一分。二分。三分。時間だけが経過する。

 ピエロの死骸は、一枚、二枚、三枚とどこからともなく来る風に流され、霧のなかに消えていく。

 はあ。はあ。息だけが聞こえる。

 つめたいのに、汗がはらりと伝う。

 はあ。はあ。

 わたしの息。

 郡さんの息。

 ……。

く、草鳥さん?

 す

おい。草鳥

 すぽーん

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