マジカルミュージック

音楽幻術の魔術師

エピソードの総文字数=2,057文字

    この後の対応が大変だった。

    警察のお世話になるし、事情聴取を受けたし……。

    ここ最近、警察のお世話になりすぎている気がする。

2017/06/15 20:16
    案の定、明里にも怒られた。

    危険なことに首を突っ込みすぎている事には、反省している。でも、歌音は悪くない。

    そうなるべくしてなっているだけだからだ……。歌音が悪いわけではない。

2017/06/15 21:09
    合奏の時間がやって来た。

    相馬先生も疲れぎみなのが目につくが、大丈夫だろうか?    多分、大丈夫でしょう。

    歌音が指揮台の上に立つと何人かが笑顔を見せてくれる。歌音に心を開いた人は増えてきている。演奏も格段によくなってきている気もする。


    今日の合奏曲は、「シンフォニア・ノビリッシマ」

    どの楽器も目立つ曲だ。

    歌音が指揮棒を振り上げると、周りは楽器を構える。この曲は四分の四拍子……。

    歌音が指揮棒を振り下ろすと同時に、金管と木管・リズム隊の音が鳴り響く。

ラの音が鳴り響く感覚は、何時もより良い。

    巧も笑顔だ。この前まで苦虫を噛んだかのような表情だったが、それが嘘かのように吹っ切れている。

    心のないピエロから音楽幻術の魔術師に生まれ変わる瞬間は、近づいている。低音パートから重なってくる小節……トロンボーンが丁寧に入ってきてくれる。

    魔術師だ。巧の心は開かれ、暗闇が消え去り、音楽を操る魔術師に変化したのだ。

ピエロの仮面は、地面に落ちて砕け散った。

    これで安心しても良いかもしれない。死亡フラグが立つ可能性はあるが、乗り越えていける、と歌音は思ったのであった。

2017/06/15 21:12
こんなに楽しめたの久しぶりだ
2017/06/15 21:24
そっか、良かったなー
2017/06/15 21:25
とにかくありがとな。これからは、パートの人達が出来てないから支えていくな
2017/06/15 21:25
おう!!    俺も俺以外が全くだからな……。支えてくよ
2017/06/15 21:26
鈴鹿さんには感謝してるよ。指揮は、しっちゃかめっちゃかだけど分かりやすい指示だし、認めてやるよ。やってて楽しかったし
2017/06/15 21:27
ようやくお前も分かってくれたのか?!    歌音の指揮は、最高だ。分かっていないやつらが、バカなんだよ
2017/06/15 21:28
圭……、お前は、鈴鹿さんが好きなのか?

2017/06/15 21:29
はっ?    どういうこと?
2017/06/15 21:30
だって聞いていたら鈴鹿さんの事ばかり……。二人は付き合っているのか?
2017/06/15 21:31
そ……そんなことないし!!    俺が恋愛なんてあり得ないぞ?    歌音だって今はそれどころではないからな
2017/06/15 21:32
いや、でも気のせいなら良いんだが……。最近、お前と鈴鹿さんが仲良いから付き合ってる、って噂が流れてたぞ!!
2017/06/15 21:33
いや、そんなはずはない!!     本当だからな!!
2017/06/15 21:34
    圭は、逃げるようにトランペットと譜面台等を片付け、講堂を出ていった。

    何故、顔真っ赤なんだろう。

    変な圭……。

2017/06/15 21:35
    暫くして、楽器を片付けた巧がやって来た。
2017/06/15 21:36
お前のおかげで色々助かった。ありがとう
2017/06/15 21:37
えっ?    私はなにもしてないよ?
2017/06/15 21:38
でも、音楽が楽しい、って再認識できたからな。後、これ聞くが……お前は、圭と付き合ってるのか?
2017/06/15 21:38
えっ……どういうこと?
2017/06/15 21:40
いや……違うなら良いんだが……。これからは、色々助けてやるから声かけて来いよ!!
2017/06/15 21:40
ありがとう、巧くん。私は、用事あるから行くね
2017/06/15 21:41
    歌音が、圭を好き?    あり得ないから!!    ただのパートナーだ!!    ただのパートナーなのに時々、押し潰されそうな不安に襲われる。何故、なんだろう……。死んでしまったら歌音は狂いそうになる……。これを世間では恋、というらしいが、歌音はそれどころじゃない。恋なんてしている暇はない!!
2017/06/15 21:54
    熱く火照る顔をしながら歌音は、講堂を後にするのであった。
2017/06/15 21:57
    歌音は、一成の元を訪れた。

    ここ最近、色々ありすぎて疲れているのは分かるよ……。仕事が忙しいのも知っている。

    数学準備室の扉を開けると、お兄ちゃんは椅子に座り、コーヒーを飲んでいた。

2017/06/15 21:58
歌音か……。そこのソファーに座れ。何か飲み物入れてやる
2017/06/15 22:00
じゃあ、ココアで
2017/06/15 22:01
分かったよ
2017/06/15 22:01
    一成は手際よく、ココアを作ってくれた。温かくて美味しい。
2017/06/15 22:02
今日は、昨日の謝罪の件で呼び出した。本当に申し訳なかった
2017/06/15 22:02
お兄ちゃんが謝る必要性はないよ。ただ、私がドジしただけだから……
2017/06/15 22:04
いや……しかしだな……
2017/06/15 22:05
お兄ちゃん、もういいよ。謝らなくても私は生きているよ。私は絶対に死なないから……
2017/06/15 22:05
約束だぞ!!    最後まで生き残れ!!    誰も死なせるな!!    真田明里についてもっと調べろ!!
2017/06/15 22:06
分かってるよ、お兄ちゃん
2017/06/15 22:07
    歌音は、ココアを飲み干す。

    そして、立ち上がる。

    一成に宣言した。

2017/06/15 22:07
私は、絶対にこのクラスの人たちを救ってみせるわ。私たち全員、卒業できるようにすれば良いんだから!!    見ていてね、お兄ちゃん!!
2017/06/15 22:08
    歌音は、一成に飛びっきりの笑顔をして見せた。

    一成は、敵わない、という表情をしていたが、世界は、救ったものが勝ちだ、と歌音は一成に証明することを誓ったのであった。

2017/06/15 22:17

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