マジカルミュージック

夢世界での密会

エピソードの総文字数=2,405文字

    深い深い森の奥。暗い暗い深い青々と生い茂った木々。この世界は、聡太の今の夢世界だ。元々は、こんなことはなかったのだ。この世界が出来上がったのが何時なのかも聡太は知らない。詩織だけが知っているのだから……。詩織が見た世界は、動物たちが幸せそうに過ごしている浅い森で自然公園のような所だったのだ。その世界が崩壊し始めたのは、この学園に来てからだ。いきなり崩壊を始め、この森から動物たちの姿が消え去り、木々に覆われ、深い深い薄気味悪い森に変わってしまった。

    そんな聡太が今度は、眠り姫症候群でダウンしてしまった。詩織は、聡太を救うために今日も聡太の夢世界に侵入しているのだ。

2017/08/26 14:04
聡太さんは、いつからこんなことになったのか……私は知っている。この街に来てからだったわね。私は、誰の夢世界にでも入れちゃうの……今も無意識……。聡太さんは、こんな私の事気持ち悪いと思うでしょ?
2017/08/26 16:59
    しかし、今日に限って聡太はすぐに姿を現した。何かに引き付けられるように……。弓と弓矢を持っている。装備は、相変わらずの農夫の姿であった。

    詩織からするとこれは、密会だ。今回の密会で聞き出すことはたくさんある。詩織は、聞きたいことを聞くために最初に口を開いたのだ。

2017/08/26 17:04
聡太さんは、何が怖いんですか?
2017/08/26 17:07
何がって……大切な何かを失うのが怖い。しかし、俺にとって何が大切なのか分からない。それが一番怖いのかもしれない。俺は、詩織にはこんな危険な事に首は突っ込んでほしくない
2017/08/26 17:07
でも、私がこうしないと聡太さんは、何も答えてくれないじゃないですか!!    私は、聡太さんの事信頼しているのに……どうして聡太さんは逃げるんですか?    歌音さんが怖いんですか?!
2017/08/26 17:09
    歌音の名前を聞いた聡太は、ビクッと反応を示す。分かりきっていた。歌音の指揮は、周りを曲の中に引き込もうとする力がある。詩織と聡太は、そんな歌音の指揮が怖い、と思っていたのだ。

    しかし、詩織と聡太はもっと恐れていた事がある。それは、大事なパートナーを失うことだった。夕陽の時にあった大切な人の死が、この二人にも思い知らされる形になっていたからだ。

    失う前に行動を起こせ!!、と聡太は詩織に言っていたのだ。だから、詩織は行動にうつしているのだ。

    聡太は、詩織に微笑みかける。

2017/08/26 17:11
詩織は、入学して同じパートになったときより成長したな。俺も見習わないといけないな。しかし、どうしたら良いのか俺にも分からないんだ……
2017/08/26 17:16
聡太さんもこれから変われるわよ!!    私が見守っているんだから……。だって、私と聡太さんはパートナーだから……。きっと何とかなるわ!!    だって、私は……
2017/08/26 17:18
俺は、知ってるよ。詩織は、俺の事が心配なんだな。後、二日残ってるから詩織たちなら大丈夫だ。俺は、自分のクラスの人たちを信頼しているからな
2017/08/26 17:39
私は、大好きな聡太さんの為にチューバを奏でますわ!!    だって、それで聡太さんが目を覚ましてくれるなら……私は、犯罪以外の事なら何だってするわ!!    私は、聡太さんが大好きだから!!
2017/08/26 17:47
    言ってしまった。

    詩織が俯いていた顔をあげると聡太が紅潮してしてのがわかる。それを見た詩織もだんだんと恥ずかしさで紅潮してきた。絶叫しそうな思いを心に秘めて、詩織は固まってしまった。

    それを見かねた聡太は、恥ずかしそうにしているが、思い立ったかのように口を開いたのだ。それもとんでもないことを発言してきたのだった。

2017/08/26 18:01
そっか……詩織は、ずっと俺の事を見ていてくれたのだな。これだけは、約束する。必ず、俺は詩織たちの演奏で目を覚まして、みんなの所に戻るよ。俺も詩織の為なら何だってやってやるから……。ほら、ここ最近辛いことばかりだっただろう。頭撫でてやるからこっちにおいで……
2017/08/26 18:03
うん……ありがとう、聡太さん
2017/08/26 18:06
    詩織は、気持ち良さそうに聡太から頭を撫でられる。ふわふわした詩織の髪は、聡太にも好評だったのかしばらく聡太は詩織の頭を撫でたのであった。

    一頻り撫でたところで聡太はあることに気がついたのだ。謎の虚無感と狂気……それを感じたのか詩織を抱きしめ、耳元で囁いた。

2017/08/26 19:09
大事なことだからよく聞けよ。仙台市に張られていた結界が破られた
2017/08/26 19:12
えっ?!    どうしてあんなに頑丈な里紗の結界を破れるのよ!!    そいつは、何者なの?
2017/08/26 19:12
俺たちにとっても重大なことだ!!    良いか、詩織!!    今すぐに現実世界に戻って里紗の様子を見ておくんだ。結界が破られたのは、一瞬だ。その一瞬の間に何があったのか確認しておくんだ。その事は、歌音さんには報告するな。俺からの約束……守れるか?
2017/08/26 19:13
分かりました、聡太さん!!    私が何とかしてみせます!!
2017/08/26 19:16
分かった。また、会えることを願うよ……詩織
2017/08/26 19:17
    夢世界から遠ざかり、詩織は目を覚ました。そのまま詩織は、ベッドから起き上がり、里紗の部屋に向かう。夜中の寮の廊下は、暖房が切れて若干肌寒さを覚える。

    その時、詩織にライトが当てられたのだ。詩織は、眩しさで目を開いている事が難しく、目をふせた。

    次の瞬間、声をかけられた。

2017/08/26 19:17
何だ……詩織さんだったのか……。ビックリした……お化けかと思った……
2017/08/26 19:20
昴さん……どうしてこんな真夜中にここにいるのですか?
2017/08/26 19:21
里紗の様子を見てきたんだよ。さっき、立ち眩みを起こして倒れそうになったから……。保険医に診てもらったけど大したことなかったよ……。能力の使いすぎだって……
2017/08/26 19:22
そうだったのね……。里紗さんは?
2017/08/26 19:24
さっきようやく寝たところ。早く詩織さんも寝ないと明日の合奏……眠くなるよ?
2017/08/26 19:27
そうね……私も寝ます。おやすみなさい、昴さん
2017/08/26 19:28
おやすみなさい、詩織さん
2017/08/26 19:28
    詩織と昴は、各部屋に戻った。

    そのまま、詩織はベッドで横になるとそのまま眠気が襲ってき、すぐに眠ってしまったのであった。

2017/08/26 19:29

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