アストロン~他人を操れる四駆マシンで自由を手に

蟹アイドル光臨? 

エピソードの総文字数=3,290文字

ウエスタンゲームランド内のレースもいよいよ大詰め。

ゴールの給水塔前まで2台のアストロンが大爆走中。

2018/01/12 19:56
「オケーイ。そろそろフィニッシュだ」
2018/01/12 19:58
Wガトリンガーのガトリングがん風のフロントノーズが後方へと展開。変形を始めた。
2018/01/12 19:58
「行くぜっ! ウォーロックブースト! イェャッハーッ!」
2018/01/12 19:59
ガトリンガーの銃口型フロントノーズからエネルギー波が大噴出。

まるで重火器を放っているかのようだった。

2018/01/12 19:59
「必殺技ですね。来ると思いましたよ。ならば僕も! リブライダー、マグネウイングパージ!」
2018/01/12 20:01
Jリブライダーの左右独立式ウイングが分離=パージされ、それらが自立して浮遊。

片方のウイングはリブライダー後部=ボディキャッチへと張り付き、もう1つのウイングはその真後ろへと回る。

そして、浮遊中のウイングがもう1つのウイングの元へと接近していくが、磁力により阻まれ……。

2018/01/12 20:02
「今です! リブライダー、マグネリプレーション!」
2018/01/12 20:10
独自の磁力による反発を利用した大加速をしたリブライダー。

ガトリンガーを追い、今並び立つ。

2018/01/12 20:10
「ひゃぁ。2台共、スゲェ加速だぜ」
2018/01/12 20:11
「今のところ互角か……?」
2018/01/12 20:13
「GO! Wガトリンガー!」
2018/01/12 20:14
「リブライダー、君なら出来ますよ! 決めてやってください!」
2018/01/12 20:17
給水塔前のゴールラインへと飛び込んでいく牡牛座と天秤座のアストロン。

寸前の差ながらも、若干前に出てゴールを決められたのは……。

2018/01/12 20:18
「……フッ(不敵に笑む)」
2018/01/12 20:19
勝獅は持参のIパッドを凝視。

ゴール前に設置されたカメラの映像をこちらからスロー再生している映像を見ていたのだ。

その映像に残されたのは紛れもない事実。Jリブライダーの勝利であった。

2018/01/12 20:20
「Jリブライダーの勝利だな」
2018/01/12 20:22
「(安息し、脱力)……ふぅ。ギリギリ勝ちましたか」
2018/01/12 20:23
秀仁もビリーもマシンを回収。スイッチをオフにした。

ビリーはふと気づく。元スポーツ選手たちであり、現在は今回のレースの観客たちに。

彼らは「面白かったぞー」「惜しかったなぁー」などと激励の言葉を送ってくれていたのだ。


2018/01/12 20:24
「オーマイガッ。負けてもエールを貰えるとはな。ブーイング息子もブーイング娘もいないとはオドロキだぜっ」
2018/01/12 20:26
ビリーはメジャーリーガー時代および野球少年時代の事を思い出していた。

親から英才教育を受け、体格も恵まれているのだから勝って当たり前。

出来なければ誹謗中傷の嵐という環境にいた……。

味方などいるようでいないもの。イップスなど日常茶飯事だった。


――だが、今はそれとは真逆。今回負けたが、誰からも批判の声は来なかった。

その感触がどうも新鮮でこそばゆかいビリーなのであった。

2018/01/12 20:27
「ヘイ、ミスターリブラ!(握手の手を差し出す)」
2018/01/12 20:34
「……ふふっ。なるほど。そう来ますか。いいでしょう。握り潰さないで下さいよ」
2018/01/12 20:35
かつてのがり勉メガネと元・メジャーリーガーで現・アストロンレーサーの2人は握手を交わした。夕日に照らされて……。
2018/01/12 20:36
「いやぁ、接戦だったなぁ」
2018/01/12 20:38
「あぁ。今度は俺たちもあいつらと勝負したいものだ。(ふと何かの気配を察知し、)むっ?」
2018/01/12 20:38
勝獅が睨んだ先に人影が消えていくような場面が見えた。
2018/01/13 22:25
「どーした?」
2018/01/13 22:25
「いや、向こうの屋根に誰かいたようだったのだが……」
2018/01/13 22:26
「気のせい? いや、俺も前アストロンの反応がフッと消えた時あったからなぁ。こっそり俺らを嗅ぎまわっている奴、いるのかもな」
2018/01/13 22:28
「恐らくな。まぁ、何れは尻尾は掴めるだろうさ」
2018/01/13 22:29
翌日。

桜華・麗羽・更雪の3人はとあるアイドルのコンサート会場へ赴いていた。

2018/01/12 20:39
「セイレーンシスターズ。姉・横浜七夕と妹・横浜海愛理の2名で構成されたアイドルデュオ。実の姉妹で息もピッタリだとか」
2018/01/12 23:55
「しかも最近結成されたばかり。今までこの2人が所属していたアイドルユニットからの独立。どーもきな臭いよねぇ」
2018/01/12 23:57
「更にこの2人の誕生星座がそれぞれ蟹座と魚座……。まだ確証はないけど、この2人が蟹座と魚座のアストロンを持っている可能性はあるよね」
2018/01/12 23:59
「……にしても」
2018/01/13 00:01
2018/01/13 00:01
2018/01/13 00:02
「ダンスはキレッキレ。歌も特に音程外すことなくキレイに歌えている。実力はちゃんとあるようね」
2018/01/13 00:02
「売れない・実力のないアイドルがアストロンの力で無理矢理仕事を増やしている……という線ではなさそうですわね」
2018/01/13 00:03
「今まで所属していたユニットが嫌だったけど、アイドルは続けたい。でも、今までは姉妹2人での独立は出来なかった……。とか?」
2018/01/13 00:05
「可能性はありますわね」
2018/01/13 00:07
「んまーなんにしても、本人たちに訊けば分かる事じゃん。ライブが終わったら、あの子らの楽屋に行くよ」
2018/01/13 00:07
ライブが終わるまで3人は観客となり、悠々と待つのであった。
2018/01/13 00:08
ライブは無事終了。桜華の手の甲が楽屋のドアを叩く。
2018/01/13 20:50
「誰ッスかぁ?」
2018/01/13 20:55
バン! 堂々とドアを開け、桜華が楽屋へと足を踏み入れた。
2018/01/13 20:57
「どもー。アストロンレーサーの綾辻桜華でーす。んで、いきなりでなんだけど……」
2018/01/13 20:57
桜華はCスプリンガーを翳す。
2018/01/13 20:58
「……へぇ。遅かれ早かれ来るとは思っていたッスけど……」
2018/01/13 21:02
「まさか今日とはねー。みあり、ビックリ~」
2018/01/13 21:03
「あなたたち、こういうのお持ちになっていらっしゃるのではなくて?」
2018/01/13 20:59
七夕と海愛理は顔を見合わせて、数秒沈黙する。
2018/01/13 20:59
「お姉ちゃん、どうする?」
2018/01/13 21:00
「んまー、しらばっくれてもメンドーッスからねぇ。そちらさんの予想通りッスよ」
2018/01/13 21:01
「えっ? ってことは」
2018/01/13 21:02
横浜姉妹は互いに顔を見合わせ、頷き、
2018/01/13 21:44
「し~んせ~んピーチピッチ♪ 蟹娘~♪ 蟹アイドル、横浜七夕! そのマシンはこれ! セブンススロッター!」
2018/01/13 21:48
「お姉ちゃんよりカワイイ魚アイドル、みありだおー。みありのアストロンはね、マーメイドラバーって言うんだよ~」
2018/01/13 21:49
双方、自己紹介と共に各自のマシンを翳し、愛機の紹介もした。
2018/01/13 21:51
「自己紹介どーも。こっちのも要る?」
2018/01/13 21:52
「(掌を突き出し、制止)いいや。必要ないッス。そっちの情報はテレビで拾っているッスからね」
2018/01/13 21:53
「あらそうですの。では質問。わたくしたちはあなたたちに訊きたい事がありますのよ。アストロンの能力。それをどういった用途で使っていますの? そして、次の展望は?」
2018/01/13 21:54
「……どうする? お姉ちゃん」
2018/01/13 21:56
「そうッスねぇ。親切に説明するのがスジってモンかもッス。けど、こっちとら蟹アイドル。タダで教えるワケにはいかないんッスよ。蟹もアイドルも高くつくモンッスからねぇ」
2018/01/13 21:56
「ではそちらと勝負すれよろしいのですか?」
2018/01/13 21:58
「そうッス。レーサー同士、こいつ(アストロン)で決めるッス」
2018/01/13 21:59
「へぇ。分かり易くてイイジャン。んで、場所と時間は?」
2018/01/13 22:00
「(スケジュール帳を確認しながら)んーとね……。お姉ちゃん、3日後が丸一日オフだお」
2018/01/13 22:00
「おっ。んじゃー3日後にするッス。場所は……寿司族館よこはまで」
2018/01/13 22:01
「寿司……族館? 水族館じゃなくて?」
2018/01/13 22:02
「んでまー、折角だし2対2のタッグ戦で。そっちは3人のうち2人で来るッス。そのうちの1人は……」
2018/01/13 22:03
貫く様に鋭く七夕は麗羽を指差した。
2018/01/13 22:04
「えっ?」
2018/01/13 22:04
「そう。乙女座ちゃん。あんたッス。ムカツクんッスよねぇ~。清純派臭い女ってのは。しかも、きょにゅーとか! アイドルよりもナチュラルにアイドル臭い感じが余計に蟹オコプンプン丸ッス」
2018/01/13 22:05
「うわぁ~。いちゃもんだぁ……」
2018/01/13 22:06
「……とか言っているけど、お姉ちゃん、清楚系きょぬーを目の敵にしているだけなんだおー。昔、好きだった男の子を清楚系きょぬーの娘に取られたトラウマから逆恨みしているんだおー。あと、アイドルになったのも腹いせなんだお」
2018/01/13 22:07
「むきゃあぁ~っ! 蟹汁ブシャアアアアッ! 余計なこと言うなッス!(海愛理を軽く殴る)」
2018/01/13 22:08
「(殴られ、」イデッ……。胸と心が貧しい姉でしゅみましぇん……(麗羽たちへ頭を下げる)」
2018/01/13 22:09
「(プロレス技をかけ、)上手い事言うなッス! ……んまーと蟹も角、勝負は三日後ッス。時間は午後1時。それまで首を洗って待っているッス」
2018/01/13 22:10
「(室内壁にある時計を見て、)あー。お姉ちゃん、そろそろ移動しないと次の仕事がー」
2018/01/13 22:13
「おー。そういやそうだったッス」
2018/01/13 22:14
横浜姉妹はいそいそと身支度を開始する。
2018/01/13 22:14
「あたしら、邪魔なようね」
2018/01/13 22:15
「じゃ、じゃあね……」
2018/01/13 22:15
「ではわたくしたちはここで。ごきげんよう」
2018/01/13 22:16
「(手を振って、)さらば蟹ッス~」
2018/01/13 22:19
更雪はカーテーシーを行い、桜華・麗羽・更雪の3人は去って行った。
2018/01/13 22:16

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