アストロン~他人を操れる四駆マシンで自由を手に

麗羽の決意

エピソードの総文字数=2,222文字

 麗羽は秀仁、更雪と別離した。
2018/01/02 20:13
「では僕たちはこれで……」
2018/01/02 20:14
「またね。ですわ~」
2018/01/02 20:15
「うん、バイバーイ」
2018/01/02 20:15
 麗羽はギャラクシ―サーキットから去ろうとするが、途中でここの求人広告を発見。

 そのポスターに記載されている内容を見て、仰天。

 それもそのハズ。破格の待遇だったからだ。

2018/01/02 20:16
「ええっ!? 嘘っ? こんなに貰えちゃうのーっ?」
2018/01/02 20:18
 麗羽、血相を変えた様子でスマホの電卓機能を使って計算を始めてみる。
2018/01/02 20:18
「アパートに一人暮らしするとして……。うわ! スゴイ! 全然余裕で暮らせちゃう! これ、若いサラリーマンや公務員なんかより圧倒的に高収入だよね。しかも、週3、一日5~6時間でOK。オイシ過ぎる条件だなぁ。どうしよう。学校辞めてここで働いちゃおうかな? なんちゃって……」
2018/01/02 20:19
 その日の夜、麗羽は桜華に電話を掛けて見た。
2018/01/02 22:42
「らりほ~。どったの麗羽ちゃん」
2018/01/02 22:43
「今日のレース、見に来たよ。結果は残念だったね……」
2018/01/02 22:43
「ん~。まぁそんな日もあるって」
2018/01/02 22:44
「悔しくなかった? 辞めたくなった?」
2018/01/02 22:45
「そりゃまぁ、悔しいけどね。まぁでも、それで寿命が減るワケでも収入が減るワケでもないし。次勝てばイイんだって。次!」
2018/01/02 22:45
「そう……」
2018/01/02 22:46
「ま、プロスポーツ選手と違って、切羽詰ってやるようなモンじゃないから、お遊び感覚、お遊び感覚ぅ~♪ 楽しんじゃえばイイんだって」
2018/01/02 22:47
「……そっか。じゃあ、次勝てたらいいね。お休み」
2018/01/02 22:48
「うん。エール有難う。そっちこそお休み」
2018/01/02 22:49
 その後、麗羽は自炊。夜ご飯を作った。両親が夜遅くまで共働きしているので、いつの間にか自炊するようになったのだ。

 夕食を採った後は入浴し、就寝。睡眠中、彼女はとある夢を見る。

2018/01/02 22:50
 ――それは約7~8年後ほどか。OLとして働いている麗羽の夢だ。

 早朝から満員電車に圧迫され、時折痴漢にも遭う。

 会社についてからは毎度毎度一人の人間に任せるにはキャパオーバーな仕事を割り振られ、あくせく働く。やってもやっても終わらない堂々巡り。

 気が付けば、終電近くの時間帯。げっそりした様子で彼女はとぼとぼと帰宅する。

 通勤・昼食・帰宅の途中で目にするイチャイチャしているカップルや幸せそうな夫婦や妊婦。それらを見る度に嫉妬と羨望が沸き上がる。

2018/01/02 22:52
「(朦朧)あぁ……。どうしてあたしだけ……」
2018/01/02 22:58
 精神状態も日に日に悪化し、遂にはある日、通勤途中で倒れてしまう。
2018/01/02 22:59
「うわああっ!」

 その悪夢から目が覚めました。

 気が付けばパジャマに汗がぐっしょり。汗だくになっていました。

「これって夢? ううん。きっと正夢だ。今のままだとこうなるぞっていう……」

2018/01/02 23:00
 汗が酷いので彼女はシャワーを浴びた。

 新しいパジャマに着替えたところ、彼女の母が帰宅した。

2018/01/02 23:02
麗羽母「あら? まだ起きていたのね。勉強していたの?」
2018/01/02 23:05
「うん。まぁ……」
2018/01/02 23:06
麗羽母「明後日、塾の模試があるからね。ちゃんとやりなさいよ。今からコツコツ勉強して、いい大学入って、いい会社に就職する。それが絶対なのだから」
2018/01/02 23:06
 ――プチッ。

 麗羽が今まで堪えていたものが――堪忍袋の緒が切れた。

2018/01/02 23:09
「あぁもう! 勉強、勉強って! それしか言えないの!?」
2018/01/02 23:10
麗羽母「(うろたえて)う、麗羽ちゃん?」
2018/01/02 23:11
「勉強やって偏差値高い大学出て、大企業に就職したって朝早くから夜遅くまでこき使われるだけじゃない! お母さん、お父さんみたいにね。全然、報われないっ! そんな人生、バカみたいっ!」
2018/01/02 23:11
 激昂した麗羽は居間から飛び出し、自分の部屋へと逃げて行った。

 憤慨した母は追い掛ける。

2018/01/02 23:13
麗羽母「ちょっとなんなの! さっきの態度は!」
2018/01/02 23:14
 剥ぎ取るような勢いで麗羽の部屋のドアを開ける母。

 するとそこには乙女座のアストロンを持った麗羽が立っていた。

 麗羽は蔑むような冷淡な眼で母にアストロンを翳す。

2018/01/02 23:15
麗羽母「んんっ? 車のオモチャ?」
2018/01/02 23:17
「金輪際、あたしに指図しないで下さい。あなたの価値観を押し付けないで下さい」
2018/01/02 23:17
 麗羽母は衝撃を肌身で受け、覇気を失った表情に。

 魂が抜けたような様子の母は淡々と頷いて大人しく去って行ったのだ。


 麗羽は一旦、安堵の息を落とす。そして、改めて自分の星座のマシン・アストレイフェザーを見つめた。

2018/01/02 23:19
「……使っちゃった。でも、本当これ便利。他の人らが平然と使うのも分かって来た気がする」
2018/01/02 23:21
 一旦、ベッドの上に座り、麗羽は天井を見上げた。悟ったような表情で。
2018/01/02 23:23
「……よし。良い子、やーめよっと……」
2018/01/02 23:24
 数日後。

 ギャラクシーサーキットは本日は公式レースなし。

 その為、コースは誰も使っていない。

 綾辻桜華は近くのベンチに座って、読書して時間を潰していた。

 そこへ2つの人影が……。

2018/01/03 01:24
「お待たせ。その本、何?」
2018/01/03 01:27
「ん? ラノベだよ。社畜が異世界に行って、今までの鬱憤を晴らすハチャメチャな話。これ、ギャグのキレが良くて面白いんだよねぇ~」
2018/01/03 01:32
「へぇ~。異世界かぁ。行ってみたい気持ちも分かるなぁ。……今までのあたしだったら」
2018/01/03 01:33
「……って言っちゃうってことは、決心したんだ。アストロンレーサーとして生きるってことを」
2018/01/03 01:34
「(首肯して)うん……」
2018/01/03 01:35
「牡羊座のレーサー、綾辻桜華さん、はじめましてですわ♪」
2018/01/03 01:27
「麗羽ちゃんから話は聞いたよ。水瓶座の更雪ちゃんだっけ?」
2018/01/03 01:28
「えぇ。高水更雪。この名を以後、お見知りおきを」
2018/01/03 01:29
「2人共、アストロンでのレースの仕方、教えて欲しいんだって? よーし、あたしに任せておきな。みっちり教えてあげるから!」
2018/01/03 01:30
「うん。よろしくね」
2018/01/03 01:36
「お手柔らかでもビシバシでもバッチ来いですわーっ♪」
2018/01/03 01:37

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