ギルド!~お仕事斡旋いたします~

領主の護衛【ミラクルマンさま】その1

エピソードの総文字数=2,979文字

【ミラクルマン】
と、いうわけで、オレたちは領主の家にいるのであった。
【ザーフリー】
あ、ボクたち紅茶は飲まないんです。
すみませんね。
【ウェノ】
私が領主のウェノ・サクサだ。
得意な属性は風と水、
得意な魔法は援護系魔法だ。
剣術の腕は我がトゥール領でも上の方だ。
よろしくお願いする。
【ミラクルマン】
よろしくお願いします。
【ウェノ】
では、二人の能力を教えてもらおう。
遠くの星から来たというだけあって、
やはりこの星にはない独特な能力を使うのかな?
【ミラクルマン】
呼び方は違いますが、やってることは魔法ですよ。
オレは攻撃系と防御系の魔法が得意です。
属性は光オンリー。
【ザーフリー】
ボクは攻撃系特化です。
属性はやっぱり光オンリー。
【ウェノ】
ふむ……実に不思議な気分だ。
宇宙の海の向こう側でも我が世界と同じ技術が使われているとは。
ところで、修行中の身だそうだが将来は何を?
【ミラクルマン】
宇宙警備隊の戦士です。
星を魔物から守ります。
侵略者も同様です。
【ザーフリー】
ボクは侵略者になりたいな。
邪魔なモノは蹴散らします。
宇宙警備隊も同様です。
【ウェノ】
仲間じゃなかったのか……?
【ザーフリー】
仲間ですよ、親友です!
【ミラクルマン】
オレたちの星では、思想の自由と成人してからの自由を重んじています。
オレたちは幼なじみで、学校も一緒でしたが、
別れるときはすっぱり別れてしまうんです。
【ザーフリー】
でも、たとえ道は分かれようとも、
過ごした思い出は一緒ですから。
【ウェノ】
ふむ、文化とは奥深いものだな。
そして二人の友情も……
【ウェノ】
さて、君たち二人のことは幾分か理解できた。
早速これより討伐に向かう。準備はいいな?
【ミラクルマン】
そりゃもちろん……
【ザーフリー】
オッケーです!
こうして彼らは、マケミア湿地まで馬車で向かった。

wwwwwwe

ーー馬車の中ーー
ミラクルマンたちはしばらく馬車に揺さぶられていた。
三人は特に話すこともなく、穏やかに沈黙していた。
馬のヒヅメの音だけが、連続して聞こえていた。

wwwwwwe

【ウェノ】
…………
【ミラクルマン】
…………
【ザーフリー】
…………
【ウェノ】
二人とも、本当に親友なんだな
【ザーフリー】
いきなりどうしたんですか?領主様
【ウェノ】
いや、私はスキル【読心】を持っていてな。
感情が生み出す独特の空気を察知できる。
すなわち、二人の間は空気が緩やかで、
親友としての心の落ち着きを感じるのだ。
【ミラクルマン】
まあ、長い付き合いですから
【ウェノ】
私には親友がいなくてな。
君たち二人を見ていると羨ましい気分になるよ。
【ザーフリー】
じゃあ、今から親友になりませんか?
【ウェノ】
…………え?
ヒヅメの音が止み、馬車が止まった。

wwwwwwe

【ミラクルマン】
最初はみんなただの知り合いですが、
時間を共有し、行動を共にする内に自然と親友になってしまうものです。
我々がこれから、親友になっていくんです。
【ウェノ】
…………
【ザーフリー】
あ、とは言っても、領主と雇われの関係ですから、
深く考えずに。ほんの思いつきですし。
【ミラクルマン】
そうだね。上下関係があると友情は芽生えづらいし。
だけども領主様、オレはいい提案だと思いますよ。
【ウェノ】
……考えておく
【ミラクルマン】
ところでこの馬車、いつまで止まってるんでしょうね。
どうしたのかな。
その時、馬車が横転した!

wwwwwwe

【ウェノ】
うおっ!?
領主の体が扉の方へ落ちる。次の瞬間、
領主の顔の手前に槍が突き刺さる。
槍は、先ほどまで領主がいた側の扉を貫通していた。

wwwwwwe

【ウェノ】
…………!
窓を見やれば、そこにはトカゲの顔があった。

wwwwwwe

【リザードマンA】
ギャース!
【ミラクルマン】
破!
ミラクルマンは魔法を使わず、
念力や気合の圧とでもいうべきもので扉を吹っ飛ばした。
もちろん、リザードマンごとである。

wwwwwwe

【リザードマンA】
どぎゃッ!?
【ザーフリー】
脱出しましょう!
ザーフリーの言うが早いか、ミラクルマンは脱出した。
続いて、ウェノとザーフリーの二人も脱出する。

wwwwwwe

【ウェノ】
これは……
ヴァン=マケミアの街が、リザードマンたちに襲われている!!
【リザードマンB】
ギャース!
【リザードマンC】
んギャ!
【街の住人】
た、助けてくれ〜っ!
【ミラクルマン】
今行くぞ!ミラクルキック!
【リザードマンB】
げアッ!
【ザーフリー】
フォトン・トーピード!
【リザードマンC】
グッ!?
ミラクルマンの跳び蹴りはリザードマンの脳深くにダメージを刻み、倒れさせた。
一方、ザーフリーの放った小さい光弾は別のリザードマンを消しとばした。

wwwwwwe

【ミラクルマン】
ケガはないですか!?
大丈夫ですか!?
【街の住人】
だ、大丈夫だ!
それよりトカゲをやっつけてくれ!!
【ザーフリー】
フェイザー・ビーム・ソード!
【リザードマンD】
……!!!
【リザードマンE】
……ッ!!
ザーフリーの放った光の斬撃は、二体のリザードマンを容易く切り裂いた。
攻撃で肉の焼け焦げた匂いに、気づいて他のリザードマンが集まってくる。

wwwwwwe

【リザードマンF】
ギャオ?
【リザードマンG】
ギャーオ!!
【リザードマンH】
……ギュルン!
リザードマンの一体が、ウェノを剣で叩き斬ろうとする。
だが、リザードマンの粗悪な剣はウェノの剣にたたき折られ、
続いて腹部がウェノの剣に切り裂かれた。

wwwwwwe

【ウェノ】
こんな雑魚に用は無い!
大将を、大将を探せ!!
【ミラクルマン】
ちょ、ちょっと待て!待って、ください!
きっと大将はーー
【リザードマンF】
ギャス!!
ミラクルマンが言い終わる前に、
リザードマンがミラクルマンの頭部を強く峰打ちした。
ミラクルマンの防御力は人間より高く、ダメージは無かったが、
ミラクルマンはそのリザードマンとの戦闘を余儀なくされた。

wwwwwwe

代わりにザーフリーが続ける。

wwwwwwe

【ザーフリー】
指揮官は雑魚に紛れています!
多人数の戦争における基本ですッ!!
【ウェノ】
馬鹿言うな!
大将は軍の中で最も目立つ格好をしているものだ!
【ミラクルマン】
くそっ!星々とこっちじゃ常識が違うのか!
【リザードマンG】
ギャース!!
【ミラクルマン】
くおっ!……!?
まずい、こんな戦い初めてだ!
敵はてんで弱いのに、味方に気をとられて上手く戦えねー!
ウェノはすぐに『それ』を見つけた。

wwwwwwe

【ウェノ】
あれが大将に違いない!
【ザーフリー】
あからさま過ぎますよ!
【???】
…………。
【ウェノ】
我が読心でも読み取れぬ空気!
こいつが大将だと私は断ずるぞ!!
我が剣技を受けてみろッ!
【???】
…………。
その時起こった出来事は、ウェノを充分に驚愕させた。
剣がリザードマンの体をすり抜けたのである。

wwwwwwe

【ウェノ】
手ごたえが、無い……!!
空気を斬ったかの如く!
【ザーフリー】
ホログラムと同じだ……!
……!?危ないッ!
背後から光線が飛んできた。
ザーフリーはウェノを突き飛ばし、代わりにザーフリーが光線に貫かれた。
雷を凝縮したようなその一条の光線の性質は、
ザーフリーのようなエネルギー体の人間を戦闘不能にするのには、
あまりにも充分過ぎたと言えよう。ザーフリーはーー

wwwwwwe

【ザーフリー】
が、は……
【ウェノ】
ざ、ザーフリー……!!
【ミラクルマン】
ザーフリー!?
リザードマンがザーフリーを!?
【ミラクルマン】
うぐあッ!!?
【リザードマンジェネラル】
宇宙から来た冒険者よ、お前の出番はもう終わりだ……
リザードマンジェネラルの光の刃は、ミラクルマンの肩を深く切り裂いた。
光の血が溢れ出て、ミラクルマンは倒れた。

wwwwwwe

  • ツイート
  • ツイート
  • シェア
  • LINEで送る

ページトップへ