いかに主は導きたまうか。

9. Vision Quest 貴船口。

エピソードの総文字数=1,009文字

『ビジョンクエストや〜ろう』と思い、真冬のある日曜日、
京都は鞍馬にボクはあった。今から28年前のことだ。

貴船口より入る。歩速:30cm/秒ほど。ゆっくり、じっくり歩く。延々行なう。
きつい。見た目が変。羞恥。絶息。やがて入神していた。
”川に入れ”とくる”。従う。足場(石)を辿り右往左往。*道沿いに川がある。
”こちらへ、あちらへ”と細かな指示がくる。めちゃくちゃな移動。
足は見る間に”ジュボジュボ”に濡れる。
貴船神社にあがる。休む。ペットボトルを入手する。これよりは呑み水を提携する。
次は道なき山の奥へ。深雪の山々へと踏み入れる。
”目の前の足跡を追え”とくる。従う。
たどり行く。深く深く鞍馬の山中へ。奥へ奥へ。
足跡を追う。ひたすら。はまっている。
時間の観念は、とうに失せている。
疲れては、座る。整える。水を呑む。再び、凍えた体を前に進める。
へたり込む。 立つ。 追う。
行くよ、行くよ、どこまでも。この足跡に従って。
ある大木の下、足跡は絶えてた。見回しても跡がない。
『 天 』。『 空 』。茫然と見上げている。
とうに日は暮れていて辺りは真っ暗。一人ボッチ。深山。
急に恐怖が忍び入る。「帰らねば!」。走る!!。
突如、近く子供らの声がする。わりと近い。走る。探す。
道がある。人がいる。混ざれる。バスが来るらしい。乗れる。
帰れる。(涙)
後は怒濤の展開。正気に返った時は風呂屋で我身を解凍してました。
天狗の足跡を辿ったかも......。」

補記:
【VQ】はインディアンの成人においての通過儀礼です。非常に深いレベルで、この世での己の役割を自覚せんがための試練。一般的には三日三晩、荒野のなか単独で断食を初めとするサバイバル生活を行ない、彼らにとっての神である「グレート・スピリット」からビジョンを経験として受け取り理解します。

見えざる軸線(直線)の本懐とはなんだ。
”天”に対する全面降服(サレンダー)だ。平たく言えば ”御心のままに”。

この時の一週間前には、ご挨拶として”カシワの照り焼”を鞍馬神社に奉納いたしました。[瞑想道場近くで]後ろ向きに放り投げてきた。

少し前に映画館で『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(Dances with Wolves)を観ている。

我が名は  ”Looking up the Heaven” 。 もしくは”杞憂”ってところかな。

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