ペイガニズムの倫理と資本主義の精神 ――浪人ですが東インド会社に就職しました――

4-6. 渡る世間はクズばかり

エピソードの総文字数=7,363文字

 最も多くの人が怖れるものは何か。翻って言えば――人が患っている恐怖症(・・・)のうち、最も多いものは何か。

 蜘蛛。そして蛇――殆どの人間は、これらの生物に対して反射的な、あるいは本能的な恐怖を持っている。おそらくそれは人類の長い歴史の中で、文明が産まれる前から本能に刻まれてきた、生存のための(・・・・・・)恐怖だ。

 しかし、人が最も怖れるものは、蜘蛛ではない。蛇でもない。闇ですらなければ、化物でもない。

 ――〝同族殺し〟。即ち、〝人殺し〟。

 最も多くのヒトが患っているのは、同族殺しに対する拭いきれない恐怖だ。同族殺し――ヒトが人を殺すこと。その恐怖は、やはり種としての生存のため(・・・・・)か、誰にも等しく本能に刻まれている。

 だから通常の人間は、人を殺せない。人を殺す訓練を積んで、どうにか同族殺しに対する恐怖と忌避を乗り越えて、ようやっと一人前の戦士になる。そしてそのうち多くは、同族を殺せずに己の命を失うことになる。

 何故、剣よりも槍が強いのか? 何故、槍よりも銃が強いのか? 単純な話だ……人が人を殺す実感が薄くて済むからだ。より遠い方が、よりかんたんに(・・・・・)殺せるからだ。

 だが、稀に――蜘蛛を怖れぬ人間が産まれるように、蛇を怖れぬ人間が産まれるように――稀に、何かの間違い(バグ)によって、人を殺すことを怖れぬ者が産まれることもある。

 歴史に名を残した偉人のうち、幾人かはこの間違い(バグ)を持っていたかもしれない。歴史に名を残した悪人のうち、幾人かはこの間違い(バグ)を持っていたかもしれない。そして歴史のに名を残さなかったクズども(・・・・)の多くが、この間違い(バグ)を持っていたかもしれない。

 当代であれば、それは人斬りの才能とも言い換えられる。

 フザ=アルフォンソは、そういう類の才能(バグ)を持って生まれた男だった。

 では、伊織介は――。


     * * *


『え?』
「いやあ、ちょっとばかし恥ずかしいんだけどよお。やっぱり、真剣(マジ)に斬り合いやるのは、もうほとんど性交(セックス)みてェなもんだと思うんだよお、俺ァ」
『……は?』
「だからよお。俺あ、やりてぇんだよお。イオリノスケと……斬り合い(セックス)を」
『……あぁ?』
「なあ、イオリノスケもそう思うだろお? お前は俺と同じだよなァ?」
『ああああああん!?』

 先程から不満げな声ばかり漏らしているのは、ル=ウの舌の方だ。

『おま……お前はっ! う、うちのイオリに、何を……っ!』
「何って……だからさあ。斬り合い(セックス)だよお。創造で、快楽で、芸術だよお。……たぶんなァ」
『ばっ、馬鹿か、コイツおかしいぞ! ふしだら(・・・・)だ、なんてふしだら(・・・・)な! イオリ、こんなやつの言葉は聞くな! さっさと倒せ!』
 
 ル=ウの声が震えて裏返っている。とはいえ、そんな様子を楽しむほどの余裕は伊織介には無かった。

「僕は――。僕は、あなたとは違う」
 小太刀を握りしめる。確かにフザはおかしい。話に脈絡がない。論理的ではない。何を言っているのか分からない、分からないが――
「同じだろお? イオリノスケ。お前も、お仕事(・・・)で此処に立ってるんだろお? じゃあ、同じだ。お前は、人斬りで飯を食ってんだからよお。他の何でもない、人を斬ることでしか飯が炊けない、ヒトのクズだろお?」

 この男の言葉は、伊織介に刺さる(・・・)

 確かにその通りだ。伊織介は、流されるままに魔女の下僕となり、あまつさえ人の命を奪ってまで生きている。それを外道と称するならばその通りだろう。

「……僕は、屑だ。確かに、僕は失敗作だった。屑と言っていい。悪人と言われても否定できない」
「だろう? じゃあ同じじゃあねえかよお」
 にやにやと、いやらしい視線でフザの左目が嗤っている。
「でも、違う。僕は、確かに下郎だろう。家を捨て、名を捨て、命さえ魔女に握られた。それでも……それでも、僕はっ!」
 両手で柄を握る。刀を立てて、足を踏み出す。じんわりと手汗が柄巻に染みるのを感じた。

「自分の価値を確かめるために、此処に居るっ!」

 ――クズはクズなりに、己の道を探しているんだ。

「お前なんかと一緒にされて、たまるものか!」
 
 一声とともに――右肩口から、斬り込んだ。

「なんだよぉ、やる気マンマンじゃあねえかあ!」
『イっ、イオリの童貞は、渡さないっ!』

 三者三様の叫び。全員言ってることが致命的に噛み合っていないが、戦場の嬌声なんてそんなもの。クズとクズとの斬り合いが、始まった。


     * * *


『時間はないぞ! 分かってるな、イオリ』

 当然だ。北西側からは、敵の援軍――大型ガレオンが迫ってきている。鈍重な船体で風上に切り上がってくる分、船足は決して早くはない。即ち逆に言えば、メリメント号のような小船など容易に海の藻屑に変えてしまうだけの砲数が、じりじりと迫ってきていることになる。

(分かって……います!)

 百も承知だ。時間がないことも……そして、フザ=アルフォンソはまともに斬り合って勝てる相手でないことも、承知の上だった。

「ひゃっほう!」
 フザは、歓声を上げながら伊織介の一刀を受け止めた。今回は初太刀で攻めてこない――だが、それは油断からではない。
「ッひゅう!」
 奇妙な声で吠えて、フザが受けた刃を跳ね上げる。鍔迫り合いに持ち込む気はないらしい。伊織介の小太刀が一瞬だけ持ち上げられ、隙ができる。
 崩しを入れた体勢のまま、フザの右手が翻り、即座に片手による至近距離からの刺突が飛ぶ。
「ひゅうひゅうひゅうひゅうッ!」
 その構えは鋭剣術(フェンシング)のもの――重い打刀を用いながら、片手で平然と突き込んで来る。恐ろしい怪力だ。
「ぐっ、くっ、ううっ」
 一撃、二撃、三撃と連続で撃ち込まれる突きを、伊織介は半ば崩れた体勢のままどうにか小太刀を当てて逸らす。木片での打突とは比べ物にならない重さだった。一撃一撃を防ぐだけで、手首が痺れる。
 当然、ル=ウの幻覚誘導(ガイド)も当てにはならない。素人剣術や化物相手ならばともかく、このレベルの剣技相手にはどうしたって読み切れるものではない。
「そぉらどうしたどうしたァ! 盛り上がりはこれからだろお!?」
 距離を詰めたのは踏み込みを警戒してのことだが、フザの剣は想像以上に重い。打ち合いに付き合っていれば、先に体力が尽きることは目に見えている。もともと無理な姿勢で受けていた防御は、呼吸する間もなく撃ち続けられる刺突にやがて崩される――。

よがり(・・・)ゃあ!」

 足踏みが乱れた瞬間、フザは突きこんだ腕もそのままに身体ごとぶつかった。予備動作なし(ノーモーション)の体当たり。踏ん張る足ごと崩された伊織介は、巨躯の突進をまともに喰らって吹き飛ばされる。

「くぁっ――!」
 殆ど背中からぶつかるような体当たり。肺が押し潰されて、意志とは無関係に声が漏れる。

 ――連続突きからの当て身。ここまで全て、フザの攻めは前回と同様だ。そして完全に無防備になったこの一瞬に、必殺の一撃が飛んでくる展開もまた、伊織介は知っている。それを避けることも、防ぐことが出来ないことも、承知の上だ。

「……チェェェェェストォォォォォォ!!」

 叫び声とともに、体当たりの姿勢のまま下からの斬り上げ。全身全霊の踏み込み。〝タイ捨〟の顕現、一刀必殺の極み。伊織介には、もはや躱す手段がない。

 そう、伊織介には(・・)防げない。

『――イオリは一人じゃない。よく分かっているじゃないか』

 ぶくぶくと伊織介の皮膚に黒い泡が立ち、衣服を切り裂いて腹から黒いものが飛び出す。
 
『死ね、変態人斬り』

 脇腹から生えた黒い腕は、伊織介の腰にある銃鞘(ホルスター)から短銃(ホイルロック)を引き抜いて――即座に引鉄(トリガー)。ガヂリと鋼輪(ホイール)が周り、燧石が発火。黒色火薬が炸裂し、白煙と共に弾丸が爆ぜる。

「があっ」
 
 短銃が火を噴いて、伊織介を両断する筈だった刃が止まる。殆ど接射だった。フザが苦しげな声を上げ、たたらを踏んでその場に転げた。

『本当に良い時代だな。練熟の剣客も、銃弾一発でこのザマだ』
〝タイ捨流〟の一撃は、〝体〟も〝待〟も捨て去った全力の一撃だ。一刀必殺、故に、論理的にはその一刀こそが弱点でもある。だから伊織介は、ル=ウは、その瞬間を待っていたのだ。
「……手段を選ぶほど、僕は〝人斬り〟では無いのでね。卑怯と言ってくれても良いですよ」
 ぜぇぜぇと荒い呼吸を整えながら、脇腹から三本目の腕(・・・・・)を生やした伊織介が立ち上がる。腰に下げた短銃(ホイルロック)は、一発打ち切りの切り札。斬り合いの最中に突然生えた魔術の腕で、短銃の抜き撃ち……どんな剣客でも、対応できる筈もない。ル=ウの魔術あってこその、切り札中の切り札だった。

「ぐ、く、ぐ、ぐは、くはははは……すげえぜ」
『おいおい……今ので死んでおけよ。本当に人間か?』
 ル=ウが呆れる。ル=ウの黒腕によって放たれた鉛玉は、確かにフザに命中していた。着流しの脇腹が真っ赤に染まり、今にも赤い染みは大きくなっていく。それでも尚、フザは立ち上がり、笑っていた。
「人間だよお、真人間だよお。そういう契約(・・・・・・)だぁ、雇い主様とのなァ。(ばけもの)に変えられちまうのは、おっかねえからなあ」
 フザは、両の脚を踏ん張って立っていた。口からも血を吐き、それでも尚、刀を握る手には力が込められている。へらへらとした口調が、逆におぞましい。
「……驚きました。とんでもない体力だ」
「驚いたのは俺の方だよお。なんだいその腕ァ。めちゃめちゃ……かっこいいじゃあねえか! なあ!」
 フザが左目を見開く。潰れた右目からもますます血が流れているが、尚もその楽しげな口調は変わらない。
「すげえじゃあねえか、腕が三本かあ! 三本ありゃあ便利だろうなあ、今みてぇに斬り合いながら銃も使えるもんなあ! そいつで鬼をも斬ったのかい、イオリノスケェ!?」
 手負いの獣。そんな表現が似つかわしいほどに、今のフザは左眼を爛々と輝かせていた。思わず伊織介は一歩、後退る。

『待て。雇い主と言ったな。誰だ――お前の雇い主は誰だ!?』

 怯みかけた伊織介だが、ル=ウの言葉で我に帰った。
 ――そうだ、相手は手負い。こちらが圧倒的に有利。背後には敵の援軍。ここで一気に決めない理由はない。
 小太刀を構え直し、刃を相手に向ける。呼吸を整え、姿勢を正す。右足は前へ、踵は踏まない。

「ああ? オランダ様に決まってるじゃあねえか。良いんだよおそんなことァ。お仕事だからなあ、あんまり情報(プライバシー)のお喋りはしねえんだよお」
 腹からぼたぼたと血を垂らしながら、一歩一歩、フザが足を踏みしめる。
「いいからいいからよお。まだまだ俺ァ死んでねえからよお。そっちが腕三本遣うってんなら――おじさんも、二本くらいは使っちゃうぞお」
 言って、フザは腰に差した鋭剣(レイピア)を左手で抜いた。

「さあてなあ、イオリノスケ――今度はどんな手品を見せてくれるのかなあ。楽しみだなあ、楽しみだなあ?」

 鋭剣(レイピア)と打刀。スペイン式剣術と、タイ捨流の二刀流。
 身体を正面に向け、両手をだらりと脱力させた構えで――フザがゆらりと、足を踏み出した。


     * * *


『どうするイオリ! こんなの想定外だ! わたしは銃はだめなんだ、これではとても当たらん!』

 ル=ウが悲鳴じみた泣き言を漏らす。伊織介の腰には、二丁分の銃鞘(ホルスター)が提げられている。短銃(ホイルロック)は一発撃ち切り。即ち、残りは一丁、僅か一発分しか残っていない。

「引っ掻くなり噛み付くなりしてくださいよ! ……くっ!」
 言いながら、伊織介はフザの連撃を捌くのに精一杯だった。脇腹から生えたル=ウの黒腕は、短銃を構えたまま震えている。
「ほらほらほらほらぁ! チェスチェスチェスチェスチェェェェェス!!」

 想定外の事態――確かにその通りだった。木片を振るっていた時も、打刀を振るっていた時すらも、フザにとってはまだ本気では無かったのだ。
 左手には鋭剣(レイピア)。軽量で、今までで最も素早い刺突が襲ってくる。軽い分だけ、捌いても捌いても手応えがない。
 右手には打刀。巨漢のフザは、片手ですら重い刀を難なく振るう。鋭剣(レイピア)の刺突で出来た隙に、必殺の一刀で斬り込んでくる。
 体勢は右に開いた、鋭剣術(フェンシング)様式の軽いステップ。軽快に距離を保ちながらリーチの長い刺突で攻めてくると思えば、一気に距離を詰めて体術すら絡めてくる。

 狭い船上、不自由な足場……甲板上という環境自体は、居合の使い手である伊織介に有利だ。もしも開けた場所であれば、間合い(リーチ)を長短自在に操るフザの剣術の前に為す術もなかったに違いない。

 しかし、完全に防戦一方だった。鋭剣術(フェンシング)の使い手とタイ捨流の使い手、その二人を同時に相手取っているようなものだ。
(攻め手が、ないっ……!)
 僅かでも攻める気概を見せなければ、やがて崩されるのは常識だ。しかし、フザの変則二刀流を前にこうして受けに回っているだけで殊勲モノとすら感じられる。それほどに、反撃の糸口すら掴めない。

「どうしたどうしたァ!? 挿しちゃうぞ挿れちゃうぞ死んじゃうぞお!」
 右目と脇腹から血を流しながら、尚もフザの剣技は全く衰えない。どころか、益々冴えている。この男、混血という生まれでさえなければ、御前試合もかくやという剣豪として名を馳せていたのではないか。そう感じられる程度には、業前(レベル)の違いを見せつけられる。

「おいおいィ」
 刺突を捌いた先には袈裟斬り。袈裟斬りを捌いて――強烈な前蹴りが飛んでくる。
「ぐがっ」
 鳩尾を蹴飛ばされて、よろめきながら後退る伊織介。
「イオリノスケぇ、違うだろう? 俺が惚れ込んだお前さんは、鬼をも斬った手品師(・・・)だろう? もっと見せてくれよお」
 言いながら、フザは音を鳴らして首を回した。油断しているように見えて、足元は変わらぬ足踏み(ステップ)を刻んでいる。

(ばけもの)の手品を使うお前さんを斬りゃあ……今度は俺が、鬼斬り(・・・)だ」

 即座に――フザの袈裟懸けが打ち込まれた。

『イオリっ!』
 血が抜ける感覚。ずるり、と濡れた肉の音がして、伊織介の腹からもう一本の腕が生える。
 二本の黒腕をめいいっぱい伸ばすと、その肘から先がぼとりと落ちた。
「面白え! 何本生えんだい、その腕ァ!」
 フザの斬撃を、ル=ウの黒腕二本を犠牲にどうにか防いだ。伊織介は大きく後ろに飛んで、小太刀を鞘に戻す。

「おおん? 今度は槍かい」
 伊織介は、甲板に落ちていた船上槍(パイク)を拾って、両手で構えた。
 船上槍(パイク)とは、船上防衛に用いられるシンプルな短槍(ショートスピア)だ。堅牢な木製柄に、鉄製の槍身が付けられている。
「……ええ。僕はこっちも使えまして」
 伊織介は、槍を手元でくるりと回してみせた。狭い船上での防衛用だけに、長さは約四尺(120cm)と槍としては短い。その使い心地は、和製の手槍とさして変わりがない。

「……元より手段を選ぶつもりはありません」
 左に身体を開いて、中段に槍を構える。こうすれば、多少は間合いを取れる。守るだけ(・・・・)ならば、小太刀などよりずっと容易い。

「それに、ご存知だとは思いますが……槍は、集団戦(チームプレイ)には向くものです」

 伊織介が槍先で牽制している傍らを、何か(・・)が通り抜ける。

「……そ。誰も一対一の決闘だなんて、言ってないもんね」
 突如フザの背後に現れたのは、左右非対称の衣装を纏った両手剣(ツヴァイハンダー)の使い手。
「今度はボクも本気だからね。今度こそ、死んでもらうよ」

 〝騒音小鬼(ランペルスティルツイキン)〟によって姿を隠したリズが、フザに斬りかかった。

『リズ、良いタイミングだ……!』
 ル=ウの声が弾む。見れば、上甲板(アッパーデッキ)は殆どメリメント号側が制圧していた。それでもオランダ兵たちは、下甲板(ロワーデッキ)に立て籠もってまで抵抗を試みている。降伏は、この恐ろしいフザが許さないのだ。
 逆に言えば、フザを倒せば勝負もつく。

「……乱交も嫌いじゃあねンだがなあ」

 しかし、フザは視線すら動かすことは無かった。

「目には見えずとも、空気がなあ」

 ただ、左手の鋭剣(レイピア)を逆手に持ち直して――

「なんかなあ。感じちゃうんだよなあ。ほら、おじさん敏感だからなァ」

 ただ作業のように。面倒事を処理するような気軽さで。

「お嬢ちゃん、もうちょっと出来る子かと思ったんだがなあ」

 フザの鋭剣(レイピア)が、リズの腹部を貫いていた。

「う……ぐあっ」
斬り合い(セックス)にすら届かないとはなァ。残念だあ」
 興味なさそうに呟いて、フザは回し蹴りの要領でリズを蹴飛ばした。
 それだけで、子供のように小柄なリズの身体は間抜けなほど簡単に宙を舞って、そのまま海に落下する。

『リ……!』
「リズさんっ!」

 水音がして、飛沫が跳ねる。リズが海に落ちた音だ。

「さぁさぁ、続きだ続きだァ――斬り合い(セックス)だよお、斬り合い(セックス)

 ぎらぎらと片目を煌めかせて、おどけたようにフザは鋭剣(レイピア)に付着したリズの血を舐めてみせる。わざとらしく舌を見せながら、フザの熱い視線が伊織介に向けられた。

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