マジカルミュージック

デートのお誘い

エピソードの総文字数=2,149文字

    その日の夜の事だった。

    歌音は寒気に襲われ、目を覚ました。辺りを見回すが、何もない。強い風の音とガタガタと窓が音を立てているだけだ。時々聞こえてくる明里の寝言ぐらいしか聞き取れない。

    しかし、歌音にはもう一つの音を聞き取る事ができた。

2017/10/25 16:11
何なの!?   この感じは、また何か起きたの?!   これは、何なのかしら……   
2017/10/25 16:19
    感じることが出来たのは、不気味な笑みを浮かべる魔王の脅威と毒グモの脅威。誰に迫っている危機なのかは分からない。

    しかし、クラスメイト数名に危機が迫っている事には間違いない。これは、近々起きるだろう……。

    歌音は、ベッドの近くに置いてあったペットボトルの水を飲み干した。冷たい水がカラカラに渇いた喉を潤してくれる。飲み干した空のペットボトルを洗い、ゴミ箱に捨てた。

2017/10/25 19:43
圭くん……大丈夫かな。今日、様子おかしかったし……。何か圭くんらしくなかったし……
2017/10/25 19:57
    圭がおかしくなったのは、ここ最近の事だ。確か10月の定例演奏会の後ぐらいだ。演奏会の時ぐらいからおかしかったのは覚えている。演奏も上の空で歌音が納得するような演奏ではなかった。

    圭の事だからいつも通り、音楽のスランプなんだろう。きっとそうだ。歌音は勘違いしていた。この思いはきっと誤解を招いてしまっている事に歌音も気がついていない。

2017/10/25 20:38
とにかく、明日休みだし……圭くんに聞いてみようかな……
2017/10/25 20:49
    歌音は、この日は眠りにつこうとしてもなかなか眠ることが出来ず、そのまま朝を迎えてしまったのであった。
2017/10/25 20:50
ふぁ~……眠い
2017/10/25 20:54
歌音……まさか寝不足か?
2017/10/25 20:55
大丈夫……ちょっとは寝ているから……
2017/10/25 20:55
なら、息抜きに久しぶりに俺と出かけないか?    ちょっとした息抜きを兼ねて……
2017/10/25 20:56
    歌音は最近、息抜きができていなかった。息抜きできる環境が備わっていなかったのだ。だから、歌音は何の躊躇いもなく返事をした。
2017/10/25 20:58
良いよ。圭くんとお出かけ……楽しみだなぁ~
2017/10/25 21:01
俺も楽しみだ。九時に寮の前に集合しようぜ
2017/10/25 21:10
うん、分かった。九時に寮の前ね
2017/10/25 21:11
    この時、歌音は全く気づいていなかった。自分が傷つくのはもちろん、圭の思いを蔑ろにしていたということなんて……。

    圭と別れた歌音は早速お出かけの準備に取りかかった。寮の自室に戻ると明里が外出の準備をするためにクローゼットを開け、洋服を選ぶのに必死になっている。

2017/10/25 21:23
ねぇ、歌音!!    この黒のレースのついたワンピースと白のフリフリのワンピース……どっちが良いと思う?!
2017/10/25 21:51
    そんなの言われてもよく分からない。歌音にファッションセンスなんか全くと言って良いほどない。
2017/10/25 21:52
黒のレースのついたワンピースが良いと思うよ?
2017/10/25 21:54
    明里の質問に適当に答えを返しておいた。

    すると、明里は嬉しそうに喜ぶ。

2017/10/25 21:55
ありがとう、歌音。これで悠とのデートを楽しめるわ
2017/10/25 21:56
悠くんとデートですか?
2017/10/25 21:56
デートと言うよりはお出かけね。何時かは、正真正銘のデートと言うものをしてみたいわ
2017/10/25 21:57
私もこれから圭くんとお出かけ……の予定なの。だから、服選び手伝ってくれるかな?    明里は服選びのセンスがあるから……
2017/10/25 21:58
    すると明里は笑顔になり、歌音の両肩に手を置いた。
2017/10/25 21:59
この明里にお任せあれ!!    今回も完璧に歌音をコーディネートするわ!!
2017/10/25 22:00
    明里が貸してくれたのは、黒のワンピースだった。レースがあしらわれており、可愛らしい蝶の柄が入っている。
2017/10/26 10:52
本当に借りても良いの?
2017/10/26 10:56
良いに決まってるでしょ!!    私の大事な友達の恋路を応援しないとね!!
2017/10/26 10:56
こ……恋路?!
2017/10/26 10:57
ほら、動かないで!!    メイクできないでしょ?
2017/10/26 10:57
    いつの間にか明里に化粧までされている。本当にお洒落が大好きな人なんだなぁ、と思う。歌音は、そのまま明里に全てを委ね、朝の微睡みを楽しむのであった。
2017/10/26 10:59
よし!!    これで完璧ね!!    歌音は可愛らしいから化粧ばえするわね
2017/10/26 12:13
     歌音は、目の前の鏡を見た。すると、何時もより綺麗な自分が鏡に写し出される。ファンデーションを薄くつけたナチュラルメイクに頬にはピンク色のチーク。唇には、ピンク色の口紅を使用しているみたいで明里のセンスの良さがよく分かる。

    歌音は、圭とのお出かけを楽しみにしていたので笑顔を見せる。

2017/10/26 12:15
ありがとう、明里!!     今日は、圭くんと楽しんでくるね。だから、明里も悠くんと楽しんできてね
2017/10/26 12:21
歌音、ありがとう。歌音も楽しんできてね。そろそろあたしは悠との待ち合わせだから行くね
2017/10/26 12:22
    明里は、赤のショルダーバッグを肩にかけると、嬉しそうにスキップをしながら部屋を出ていった。

    歌音も明里から借りた黒のレースのついたワンピースに合う鞄を探す。見つかったのは、白のショルダーバッグだった。歌音は、その中にスマートフォンとナリスを鞄の中に突っ込む。

2017/10/26 12:24
痛いやんか!!    最近、わいの扱い雑やないか?
2017/10/26 12:28
ごめん、ナリス。でも、今回の圭くんとのお出かけ嫌な予感しかしないの。ナリスも協力してくれる?
2017/10/26 12:29
しゃーないなぁ~。わいにお任せあれや
2017/10/26 12:30
    結局は、歌音には甘すぎるナリスであった。遂に圭との危険なお出かけが始まる。歌音は、楽しそうに寮の自室に鍵をかけ、鼻歌を歌いながら出かけていくのであった。
2017/10/26 12:30

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