【開催終了】第四回オンライン座談会【小説新人賞の受賞はホントに簡単!】

オンライン座談会 会場 Part3

エピソードの総文字数=12,357文字

Part3会場を用意いたしました。

引き続きの流れで、よろしくお願いいたします。

また、ユーザーさんからのご質問も随時お受付しています。貴重な機会なので、執筆の悩みや相談があれば、遠慮なくお聞きください。

2017/03/17 10:33

このトークの触れ込みにあった、
>下読みや編集者が見るポイントというのは昔から変わらず、基本が決まっているからです。
という点について、皆さまのご経験というか、感触というか、そういったものがあればお聞かせ願いたいです。

周りの作家さんに、下読みのバイトをしている人が何人かいます。純文学の人もいれば、ラノベの人もいます。
フリー編集者なども下読みのバイトを引き受けているケースは多いでしょうが、編集者の下読み担当の人に知り合いはいません。もしかしたら引き受けていても、それを教えてくれないだけかもしれませんが。
ちなみに、ぼく自身は下読みを引き受けたことはありませんし、そもそも下読みの話を過去ぼくに振ってくる出版社は一つもありませんでした。
というわけで、プロの方々の間における下読み業務の議論のなかでのポイントなど軽く書きます。

第一に、下読みのバイト代金というのはとても安いです。それゆえに、本当に全部くまなく見ていたら、コンビニでバイトしたほうがいいのではないかと思えるような料金です。ですが、意外にも下読みに取り組む皆さんは、結構真面目に下読みをしているんだなといった印象です。義務感があるのかもしれず、また、各社ごとに用意されている評価シートのようなものを依頼主に渡すので、そこにコメントを付けるためにもちゃんと読むのは必要です。

ただし、そうはいってもくまなく読むのは限度があり、強弱を付けながら読んでいます。強弱はどこか。

■冒頭部が一番大事
プロローグが上手い人は、だいたいラストまで上手いです。プロローグこそ、その小説を面白いと思えるかどうかの根幹なので、ここは絶対に疎かにしないでください。
冒頭部でのドキドキワクワクできるようなパンチが入れば、力を入れてその小説を読んでくれます。でもここでパンチが入らないと、いくら義務感が強い下読みさんでも、もう気持ちが入らなくなります。
これは一般小説でも一緒でしょう? 新人賞一次突破には必須の、最も重要な一つだとご認識ください。

■文法がちゃんとできていること
最近は、文法がメチャメチャという人は少なくなってきたようです。ただ、ここが出来ていないと突破は困難なので、当たり前のことを当たり前に整えてください。

■あまりに個性が強烈すぎないこと
たとえばですが、埋め尽くされている文章が「すべて漢字」とか「すべて平仮名」とか、そういう人が意外といたりします。上記は一例ですが、強烈すぎる個性が、一次を突破する可能性はあまり高くありません。もしどうしてもそのような特殊な作家性を発揮したいのならば、デビュー後に、出版社と相談のうえでやったほうがいいのではないかと思います。

■ラストをきちんと締めてください
シリーズモノを出版社から依頼されている場ではないのですから、エンディングにたどり着いてください。作品が終わらないまま、投げ出すように終わってしまうと、下読みさんも残念な気持ちになります。
また、そのような書き手さんは、出版社と付き合うときの基本的な社会人のルールも守れないのではないかと、受け手側に想像されてしまいます。
もちろん例外がないわけではないのですが、よほどのことがない限り、起承転結のセオリーを守るのは礼儀です。


ひとまず以上です。
また余談ですが、自分のアイデアが盗まれるとかは思わないように。投稿者によくありがちな、完全に不毛な悩みです。読み手はプロに近いところにいるので、よほど毎日アイデアを考えていますし、アイデアを盗んでやろうなどという視点で下読みをしている人はいません。

2017/03/18 11:04

ただし、これも書いておきます。


小説業界でよく聞くのは、一次を落ちた原稿でも、他の賞に出したところ大賞を受賞してデビューしたということが普通にあります。珍しい話ではありません。
それゆえに、一次を突破できたとか、できなかったとか、そこは本質的には大して重要なことではないのかもしれません。あくまで新人賞を獲得するためのルートの話であって、自分の渾身の一作がもし一次を突破できなかったとしても、それほど落ち込む必要はありません。他の賞を狙ってみましょう。

2017/03/18 11:36

>そのものずばり鈴木輝一郎小説講座の受講
確かにその通りですね。御回答ありがとうございます。

岡田さんと全く同じような感じになるのですが、
>書き上げられないいちばんの理由は「書くことがない」からですよ。

>それなりに人生経験を積むか、がっつり本を読むか。
この点で何か気をつけることはあるでしょうか?


わたしの場合は「他者を平均して最大限に楽しませるもの」を書きたいというのが根底の創作意欲なのですが、いろいろなアイデアがあっても「命をかけて表現したい題材」というようなものはまだ思い当たりません。(言うなれば『最大限大衆受けする物』という定義が表現したい美のイデアです)
さまざまな創作物を見て、面白いと思うものはいくつもありますがそれをそのままトレースするようなものには創作意欲がわきませんし、好きな要素(例えばバディ物やSFなど)アイデアをいくつか練り固め、キャラクターの背景やプロットを書いてから書き始めていますが、書いている途中で「これはあんまり面白くないな」と筆が止まってしまうのが現状です。
(いわゆる眼だけが肥えているという状態かもしれません。ちなみに年表形式でキャラクターの履歴を考えていただけなので、今後は履歴書形式では挑戦してみます)

「書きたいもの」を得る為に出来ることは「他の創作物を多く摂取する」……というのが、パネラーのお三方がメインとなった今までの座談会の解法であったようには思います。
ここについて、それ以上に何か気をつけることはあるのでしょうか? とにかくがむしゃらに何でも読め! ということに帰結してしまうのでしょうか?

※↑後述の至道先生のご指摘を受け、上記文言を下記に修正します(12:43)

「書きたいこと」を得る為のインプットにおいて、日常生活や本を読む際に気をつける視点のようなテクニックはありますでしょうか?


それとも、そもそもそのような「表現したいテーマ」というのが見当たらないような人間は作家には向いていないのでしょうか?

2017/03/18 11:18

takigutir

>「書きたいもの」を得る為に出来ることは「他の創作物を多く摂取する」……というのが、パネラーのお三方がメインとなった今までの座談会の解法であったようには思います。


インプットが大事だと最初に触れたのは架神さんだったかと思います。架神さんの場合は、多数の創作物のインプットを行うことが、自身の作品への閃きや内容、そして執筆の原動力として活きてくるというニュアンスだったかなと思います。

対してぼくも、インプットが重要であることは否定しませんが、架神さんとはインプットの中身が違います。ぼくのほうは「創作物を多く摂取する」などと、ただの一度も語ったことはありません。
自分が言うインプットは、社会に出て実地で様々なことを経験したり、専門書を読んで政治・経済・科学などに対する基礎的知識を付けるという意味合いです。

過去の座談会で触れたような気がしますが、自分は小説家デビューするまで、小説には完全に無縁の人間でした。国語の教科書で小説に触れたことがあったくらいで、社会人になってからデビューまで、まともに小説を読んだことがなかったということは語ったはずだと思います。
今ではプロとして、他の方の小説をチェックさせてもらう機会はありますけれども、それが解法になったことはありません。

結論としては、人それぞれという他ないし、「こうだ」みたいな断定はすべきではないと考えます。

2017/03/18 12:12

>至道先生
すみません。おっしゃる通りで、読み間違えていました。ご指摘ありがとうございます。
インプットや日常生活の際に気をつけるべき視点等、ヒントになるものが欲しかった質問でした。

2017/03/18 12:40

takigutir

>takigutirさん
>(言うなれば『最大限大衆受けする物』という定義が表現したい美のイデアです)

品がないたとえですが、
「『セックスがしたい』と広場で絶叫するより、バーの片隅で『君とセックスがしたい』と耳元でささやくほうがよく落ちる」
ということはあります。
「大衆」という読者は存在しません。自分の話したい相手を、きちんとしぼりこむことが重要ではあります。

2017/03/18 13:33

>takigutirさん

>好きな要素(例えばバディ物やSFなど)アイデアをいくつか練り固め、キャラクターの背景やプロットを書いてから書き始めていますが、書いている途中で「これはあんまり面白くないな」と筆が止まってしまう

「面白くないな」と思ってもとりあえず我慢して最後まで書き上げる習慣をつけることをお勧めします。
途中で書くのをやめてしまうと、腕があがらないことは確かです。
「面白くないな」とおもって筆をとめてしまうと、腕があがらないまま何本も挫折するだけで、「面白くない作品のスパイラル」に陥ります。
このスパイラルを断つとりあえずの方法は、我慢して最後までかきあげることです。

2017/03/18 13:54

>takigutirさん
>>書き上げられないいちばんの理由は「書くことがない」からですよ。
>>それなりに人生経験を積むか、がっつり本を読むか。
>この点で何か気をつけることはあるでしょうか?

人生経験を積むとき、違法経験を積むとリカバリがけっこうたいへんなので、法の範囲内で行ってください。

薬物依存症リハビリテーションセンター・岐阜ダルクの資金管理と広報のボランティアをやっています。
覚醒剤で有罪になって収監されているときに産気づき、出産台に手錠をかけられて子供を産んだ、とか、危険ドラッグをがっつりきめて踊りながら自宅に放火あいたとかいう、波乱万丈な人生経験には事欠かないのですが、社会復帰までにものすげえ大変な模様です。

違法ではありませんが、リストカットや合法薬のオーバードーズなども周囲の人間の後始末が割とたいへんです。

2017/03/18 14:10

鈴木輝一郎小説講座は作品講評はこうしています
という話の続き、

3)受講生のやることにNOといわない。

うちの講座の受賞実績のジャンルにバリエーションが豊富な理由は、たぶんこれかな?
受講生は失敗を恐れている例が多く、提出された作品に目を通しても、登場人物のデフォルメやストーリーの起伏について物足らなさを覚えることが多い。
「やりすぎでちょうどいい」ということはあります。

2017/03/18 14:53

>「書きたいこと」を得る為のインプットにおいて、日常生活や本を読む際に気をつける視点のようなテクニックはありますでしょうか?

あくまでも、ぼくはかなり特異なタイプの作家であるという前提のうえで、お聞きください。作家は特殊な人が多いですが、なかでもぼくは業界のアウトサイダーです。

テクニックというという小手先のことは脇においてください。
加えて、小説家、というものを頭から取り払ってしまってください。書きたいことがないのなら、尚更です。すっかり忘れましょう。書きたいことがなければ小説家を目指さなくて済みます。

そして社会に出て、何か成し遂げたいものに注力してみることを強くお勧めします。できれば命懸けで。

莫大なお金を稼ぎたいということでも、
店を成功させたいでも、
この学問を究めたいでも、
こんな女性と付き合いたいとでも、
こういう政治を実現させたいとでも、
自分の田舎を復興したいでも、
自分が心から望む方向で、その成功に向けて全力を尽くしてみるといいのではないかと思います。成功もするし失敗もするし、右往左往もするし迷うこともあるし、絶望も何度もします。でもそうした努力の過程で蓄積されるもの(経験、知識、人脈、コツ)こそが、言葉に深みを与えてくれると考えます。
そこで培われたものは、あなたが社会に伝えなくてはならないこと、伝えておきたいと思うことに繋がるはずです。そのときに、こんな創作をしたい、こんな小説を書きたいと思えば、書けばいいと思います。
また、数々の戦いを通して会得したものは、刹那の小説家デビューのみならず(どうせ大半が生き残れないのですから)、その後の作家生活を継続していくための有用な武器になってくれるでしょう。

2017/03/18 15:14

>鈴木先生
>鈴木先生の講義からデビューされる方達の、共通点のようなもの
>あります。
>1)計画的に書く
>2)雑談が成り立つ

ありがとうございます。
わー。1は想像し易いですが、2は面白いですね。
雑談を成立できるという所で、無から、あるいはどんな状態からでも、流れを筋だって繋げられる能力や、読み手(雑談の時は話し相手)を楽しませようとする配慮や能力があるということなのかなー。
そしてそれがあると、デビューに結びつきやすい作品を書ける確率が上がるのかも。意外でしたが、言われてみれば因果関係ありそう!

2017/03/18 15:51

 鈴木先生にご質問したいのですが、
 鈴木先生は、受講生の方に、まず応募先があるなら聞いてわるい業者じゃないか確認するとおっしゃっていましたが、応募先がまだ決まっておらず、どこに応募したらいいかも分からない、というような悩みを抱えた受講生の方は、これまでにいましたでしょうか。
 もしいたら、その時は、作品を見た上で、先生が応募先を紹介してあげたりされるのでしょうか。

 というのも実は、私は自分が初めて新人賞に応募した時も、作品はできたけど、どこへ応募したらいいのかが全く分からなかったのです。こんなことも分からないのは、私だけかもしれませんが……。

 私の考えでは、きっと自分の作品と傾向や雰囲気が合致した出版社や雑誌が主催する新人賞に応募するのがベストだと思います。無闇に送っても的外れになってしまうと思うので、新人賞自体を選ぶことも、デビューにはかなり重要だと思うのですが、私はこれがとても苦手でした。まず出版社や雑誌の傾向が分からなかったのです。

 きっと今でも、これから新人賞に応募しようと思ったら、またどこに応募したらいいのか分からず困り果てると思います。
 ひょっとしたら私と同じような問題を抱える人もいるかもしれません。

 もちろん、片っ端から新人賞を主催する出版社や雑誌の文章を読み漁り、自分の作品に合う所を時間をかけて見つけ出せばいいのですが、それ以外にもし、そういう場合の何かしらのアドバイスがありましたら、教えて頂けないでしょうか。

2017/03/18 16:11

>泉さん
>読み手(雑談の時は話し相手)を楽しませようとする配慮や能力があるということなのかなー。

というか、受講生との共通の話題は基本的に小説の話になります。
プロの作家は「ぜんぜん読んでない」という人でもアマチュアとは読書量の桁が違う。

デビューして間がないころ、銀座の文壇バーで飲んでいるときに先輩作家のあんな巨匠こんな文豪と同席することがあったんですが、雑談しようにも、飛び交っている作家や作品の名前がまるでわからなくて呆然としました。
そのときはにこにこと笑いながら、出て来る名前や作品を記憶し、トイレに飛び込んでメモし、岐阜に帰ったら図書館にとびこんで(amazonなんて便利なものがなかったんで、初版部数が少なくて「濃い」作品は図書館でしか手にはいらなかった)片っ端から読んだもんでした。

もちろん、小説でなくとも、なにかに熱中した人の話は、やはり面白い。それがバクチでも女でも酒でもいいし、バレエや武道でもなんでもいい。
自分が感動した経験がないと、他人を感動させられない、ということです。

2017/03/18 16:26

>泉さん
>応募先がまだ決まっておらず、どこに応募したらいいかも分からない、というような悩みを抱えた受講生の方は、これまでにいましたでしょうか。

はい、普通にいます。

>もしいたら、その時は、作品を見た上で、先生が応募先を紹介してあげたりされるのでしょうか。

いいえ。「自分で応募先を決めて報告しなさい」と言っています。
その際にちとアレな応募先の場合だと再検討させますが、信頼できる出版社が主催する新人賞なら、カテゴリーエラーを気にせず投稿をすすめます。

>というのも実は、私は自分が初めて新人賞に応募した時も、作品はできたけど、どこへ応募したらいいのかが全く分からなかったのです。こんなことも分からないのは、私だけかもしれませんが……。

普通はわからないものです。
それよりも、どこにも出す宛のない原稿を書くことができた、というのが凄いなあ。

鈴木輝一郎小説講座では、「先に応募先の新人賞を決めて、そこにあわせて書け」と言っています。
漫然と書くと、書かなくなるからです。

2017/03/18 16:39

>stop_kukkoroさん

> また、キャラの設定はしっかりしていても「長編をささえきれる個性ではない」ことがある点について、掘り下げたご意見などがありましたらば。

これはおれも『放課後ウィザード倶楽部』という作品でおそらく失敗しました。
この作品ではキャラごとに履歴書を作っていて、一キャラ一キャラへの作者自身の理解は、おれの他の作品よりも遥かにあったのですが、なぜか他の作品と比べて「キャラが薄い」と言われて、さんざん困惑したものです。そんなはずはないのに、他の作品よりも遥かに作り込んでいるのに、と。

で、終了後に検討したところ、「作り込んでいること」と「キャラが立っている」ことは別なのではないか、という結論に至りました。

本作は小説ではなく漫画なのでまた事情が少し違うかとも思うのですが、さて、そこをちょっと無視して言いますと、

「主人公には他者と異なる異常性がある」
「主人公は与えられたルールを破壊しようとする」

こういった点があると、「長編を支えきれる個性」になるのかもしれません。異常性というのは、主人公だけの特殊なチート能力……という意味ではなく、周りの人間の感性から逸脱したところと言いますか。「この状況に放り込まれたこいつが、何をやるのか見てみたい」と期待させる力と言いましょうか。

「与えられたルールを破壊する」というのは、何らかの理不尽なルールが降り掛かって来た時に、そのルール内で諄々と物事を解決しようとするのではなく、いわばバグを見つけるように、ルール自体を破壊して理不尽を突破する力を見せると、主人公に魅力が生まれるのではないかと思います。

ただ、おれは主人公を立てるのが本当に苦手なので、これらも現在研鑽中の一案に過ぎません。そして、漫画、特に少年漫画ではこのくらいのパワーで主人公を立てる必要がおそらくあるのだけど、小説においてはもう少し緩やかでも良いのではないかとも思っています。

それは週刊漫画では速攻で主人公を好きになってもらえなければ2回目が読まれないからで、単行本小説は読者は前払いだから一冊読み終わる前に主人公を好きになってもらえれば良いという違いがあるからです。

この辺の議論に関しては、詳しくは拙著「『放課後ウィザード倶楽部』感想戦」をお読み下さい(宣伝)

2017/03/18 16:57

>takigutirさん

> さまざまな創作物を見て、面白いと思うものはいくつもありますがそれをそのままトレースするようなものには創作意欲がわきませんし

> 「書きたいもの」を得る為に出来ることは「他の創作物を多く摂取する」……というのが、パネラーのお三方がメインとなった今までの座談会の解法であったようには思います。

あくまでおれの場合のやり方になりますので、これが良いかどうかは分かりませんが……。

まず他者の創作物とか事件とかをインプットして、「心底から震える」くらいビビります。「うわああ、なんだこれええ、やべえええ、やべえ、うわあああ」となったら、その「うわあああ」を他人に味わわせるために執筆する感じです。やべえ性病を伝染されて俺の人生めちゃくちゃになっちまったから、レイプしてお前の人生もめちゃくちゃにしてやる!という感覚です。

なろう作家の方々の座談会は完全に正論だと思うし、プロとして非常に正しいと思いながらも、やはりどうしても「おれとは違うな」と思ってしまうのは、やっぱりお互いに気持ちのよいセックスをしたいわけじゃないんですね。ひどいレイプを受けて一生立ち直れないくらいグチャグチャにされたいし、人のこともそうしたいんです。彼らの正論を前にすると、「おれ、やっぱ小説家としてはプロじゃねえなあ」と思わざるをえないけど、それで構わない気もしてます。

おれの好きな映画に『HOUSE』(大林宣彦)という作品がありまして。ネットを検索すると、この作品を幼少期に見てしまったばかりに「ブルマ姿の女子高生が頭を電灯に齧られながら宙吊りにされて殺されるシーン」でしか射精できなくなってしまった人がいて、そういう人が非常に羨ましいと思うのです。大林宣彦から手酷いレイプを受けて人生がおかしくなってしまっている。おれだってそのくらいこの作品に人生を狂わされたかったよ。

なお、その人は恋人にそのシーンを再現してもらうことで通常のセックスも可能となったとのこと。いい話ですね。

2017/03/18 16:58

>泉さん
>私の考えでは、きっと自分の作品と傾向や雰囲気が合致した出版社や雑誌が主催する新人賞に応募するのがベストだと思います

ぼくの経験では「とりあえず手当たり次第」がベストだと思います。
理由は明快で、予選をかすりもしない水準の作品の場合、賞の傾向や雰囲気はほとんど関係がないからです。

小説の新人賞に「傾向と対策」がないとはいいませんが、まず、「自分の偏差値を知る」ことが重要です。
自分の偏差値を知ったら、次のステップを踏む、ということです。

分数計算も満足にできないのに東大を目指すのは無謀です(悪いことではない)。
「自分は分数計算ができないんだ」という実力を知ることが第一。そして次に東大を受験するために小学生の算数ドリルからやり直して地力をつけてゆく、ということが大切です。

2017/03/18 16:52

>stop_kukkoroさん
>架神さん

>で、終了後に検討したところ、「作り込んでいること」と「キャラが立っている」ことは別なのではないか、という結論に至りました。

ぼくもそう思います。

>「主人公には他者と異なる異常性がある」
>「主人公は与えられたルールを破壊しようとする」

このふたつをぱっと読んだだけでも、織田信長がすぐに思いつきますよね。
長編をささえきれるキャラクターとは、そういうものだとおもいます。

2017/03/18 17:02

薬物依存症リハビリセンター・岐阜ダルクのミーティングのお手伝いに行く時間なのでちと席をはずします。
9時ぐらいに戻ってきます。

2017/03/18 17:14

>鈴木先生
>自分の話したい相手を、きちんとしぼりこむことが重要

例えを考えると、確かに重要ですね。大勢に声をかけるより、一人に愛情を注いだ方が情熱が高まる面もありそうです。

>我慢して最後までかきあげること
自信にも繋がると思うので、必ずピリオドを打つように心がけようと思います。

>法の範囲内
当然のことながらも大事なことで、生徒への心遣いが感じられてありがたいです。

>やりすぎでちょうどいい
自身の「格好良い」を演出しようとするとケレン味が強くなりすぎる気がしていましたが、気にせず書いてみたいと思いました。

>至道先生
>すっかり忘れましょう

大変ありがたい言葉で恐縮なのですが、企業に使い潰されたわたしの場合は例示の内容などは一切成功に価値を見いだせないんですよね。
唯一、野たれ死んでもいいのでやってみたいことは面白さという概念を突き詰めたいという願望です。その為には「作家になったほうがより楽しい」というだけの底の浅い表現欲求なので、困惑させてしまっていたら本当に申し訳ありません。
そしてそのような人間はやはり創作に向いていないのだと思います。


ただそのように「才能が無い」ことを自覚し、それを逆に利用できるような創作手法が確立できないかチャレンジしていくことにも大変魅力を感じています。
才能が無いと断じられた後に頑張るの、物語の王道ですしね。
お心遣い誠にありがとうございます。

>架神先生
>レイプしてお前の人生もめちゃくちゃにしてやる!
とてもわかりやすいです。
例えるなら気持ちよい面白さというのは甘味に近いものですが、言われてみれば酸味や塩辛さなどを蔑ろにしていた気がします。
また、感動を味わっても「これをどう自分の創作に利用しよう」という方向にばかり目が向いて、「味わった感動を純度高く他人に伝えたい」という気持ちを忘れていた気がします。現代ではリツイートのような形で終わらせちゃうんですよね。
そして言語化してもらったそれらを意識してみると、確かに創作に繋がるものを感じます。


御回答、ありがとうございました。

2017/03/18 18:06

takigutir

お礼が遅くなってすみません。
お答えくださった先生方、ありがとうございました。

>架神先生
>「作り込んでいること」と「キャラが立っている」ことは別なのではないか、という結論に至りました。

ああ、とても共感します……!
作品の主人公について、0歳から(もっと言えば親の代から)の歴史を作ってみて、設定周りも作り込んだものの、「よし書くぞ!」とストーリーに放り込んだらまったく動かなくて、途方に暮れたことがあります。

逆に、尖った性格のキャラクターを変な状況に置いてみたらスイスイと筆が進んで「なぜ彼はこんな行動を取ったんだろう?」と逆算して過去を作り出した、という経験もありまして、

>「主人公には他者と異なる異常性がある」
>「主人公は与えられたルールを破壊しようとする」

というご見解にも頷きました。内的・外的要因によって衝突が生まれると、それだけでストーリーが加速するような、そんな感覚がおぼろげにあります。

もう一つの企画のほうでWEB小説についての議論が交わされていますが、あの界隈では「異世界転生モノ」がある時期からあまりに溢れすぎて食傷気味になり、毛嫌いしている人も多いように思うのですが、しかし、あれはまさに「ひと癖ある主人公が、特異な能力を授かり、まったく異なるルールの世界に飛び込み、最後にはその世界を変容させてしまう」という、なかなか王道のエンターテイメントじゃあないのかとも思っています。

ただあちらは細かいエピソードごとに盛り上がりを作る方式なので、「長編をささえる個性」が成立しているのかどうかは判然としませんが。

爆発力を念頭に、さらにその人物に深みを与えるために背景も作り込む。長編にはそういう姿勢が必要なのかもしれませんね。

2017/03/18 20:04

stop_kukkoro

>>レイプしてお前の人生もめちゃくちゃにしてやる!という感覚です。


 昔、師匠の羅門さんから、「作家の仕事とは、読者をレイプして、1冊終わった後で〝よかったわぁ♡〟と言わせて、和姦を成立させることである」と教わりまして。


 なるほど!
 ――と思ったことが。

 作家性である、レイプしたい欲求と、サービス業としてのWINWINを、ぎりぎり摺り合わせると、そこに落としどころができるんですよね。

2017/03/18 20:11

>作品の主人公について、0歳から(もっと言えば親の代から)の歴史を作ってみて、設定周りも作り込んだものの、「よし書くぞ!」とストーリーに放り込んだらまったく動かなくて、途方に暮れたことがあります。

書き込んだばかりで恐縮ですが補足をば。

こういう失敗をしたときの自分を見つめ直してみると、「みんなに好かれる主人公にしよう」とか、「常識的な設定にしよう」という思考が先立っていたようにも思います。

新人賞に応募して商業ベースに載せようとするのだから、「たくさんの人に共感を得てもらわねば」と八方美人的な欲が働いていたのかな……、お行儀よく振る舞おうとし過ぎたのかな、と。

2017/03/18 20:12

stop_kukkoro

(連続してホントにすみません)

>鈴木先生
>このふたつをぱっと読んだだけでも、織田信長がすぐに思いつきますよね。

本当ですね、凄いですね信長公……。

漫画やアニメの例で恐縮ですが、『デスノート』や『コードギアス』のような(そして織田信長もですが)、ルールに逆らうだけでなく、既存のルールを書き換えてしまおうという野望を持った主人公は多くの人を惹きつけますよね。

ピカレスク物の人気は、そうした、「自分では実行できないことやってのける主人公」の魅力が核でもあると思うのですが、①障害が険しいと容易に予想できること、②それでもやってのけてしまいそうな主人公がそこにいること、このマッチングが起爆剤になって長編をささえる推進力になっているのでしょうか。

2017/03/18 20:58

stop_kukkoro

>takigutirさん
>企業に使い潰されたわたしの場合は例示の内容などは一切成功に価値を見いだせないんですよね。

そういう事情なら、「企業に使い潰された」ことを「作品で訴えたいこと」にすればいいですね。
「企業に使い潰された」を「お国に使いつぶされた」にコンバートすると太平洋戦争時の二等兵物語ができますし、「維新の騒動で幕府につくか新政府につくか迷っているお家の犠牲として使い潰された」にすると幕末下級武士哀愁物語になりますし。
この場合、どけったくそ悪い上司や部長や役員の名前を物語の悪役に配して原稿を書くと、とても筆が乗ります。おもいっきりむごたらしくぶっころし、最後に一括置換でまったく別の名前にする。そうすると、何度でも殺せます。

自分の鉱脈は、意外と自分で気づかないものです。

2017/03/18 21:12

>架神さん
>新木さん

直前というか並行しておこなわれたオンライン座談会、
『【3/13特別座談会】WEB小説を書籍化する方法』
にざっと目を通しておもったことを。

小説技術的な問題ではなく、小説経営的な問題ですが。

介護や育児、仕事などで、毎日の更新や執筆が難しい場合には、WEB小説でのデビューは難しいかな? という印象は受けました。
ぼく自身、老親の介護が7件ぐらい同時進行したことがありました。
『ほどよく長生き死ぬまで元気遺産そこそこ遺書はしっかり (文芸ポストBOOKS)』
『家族同時多発介護』
このときは亡父の棺桶を机がわりにしてゲラ直したりしてましたな。

小説の新人賞の応募は、締切までに規定枚数に達して投函すれば、とりあえず土俵にはあがれる、ってところが強みかな。

小説技法とはまったく別の事情で恐縮ですが。

2017/03/18 21:12

Part4会場を用意しました。

こちらそろそろ締めとしまして、この流れのまま会場を移動頂ければと思います。

ちょうど鈴木先生から、WEB小説デビューと、新人賞デビューを比較するお話が出たのは興味深いですね。

2017/03/18 21:38

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