魔界の姫と二匹の黒猫の物語

第十七話 ゴブリン退治でフルーツ食べ放題!

エピソードの総文字数=1,100文字

お腹減った~。何か食べたい~。

何か食べたいって、いつもニンジンとピーマンを残してるじゃありませんか。

ニンジンもピーマンもマズいんだもん……。

あたしは甘いものが食べたいの!

村を出て早々にお菓子と果物を全部食べつくしちゃったのは、どなたですか?

あれは、その……。おっかしいなあ~。

もうちょっとイチゴが残ってると思ってたんだけど……。

好き嫌いを言っていては大きくなれませぬぞ、お嬢。

どれ、お嬢のために我が何か一つこしらえて……とは思ったものの、今は猫の身。
代わりに極上のレシピを教えて進ぜましょう。

てかベリアル、あんた料理なんて出来るの?

こう見えてうるさい方ですからな。

ニンジンの刺身、ピーマンの活き造り、ニンジンとピーマンの気まぐれサラダ等々、なんでもござれですぞ。

わかった。

あんたの料理は絶っっっっっ対に食べないから。

それにしても、街までは結構かかるものなのねぇ。

確か予定だと、あと一日ほどだと思いましたが……。

我ら以外の客がいないのは幸運でしたな。

てか、さっきから全然動かないんだけど。

どうしたのかしら。

あれは……どうやら行商人の一行と馭者が話し合っているようですね。

何かトラブルでもあったのかもしれません。

ちょっと聞いてみた方がよさそうね。

ねえちょっと、馬車がずっと止まってるみたいだけど。

何かあったの?

こんにちは、お嬢さん。

それが、この先の街道の辺りでゴブリンの集団を見たという話がありまして……。

ゴブリンですか……。

ちょっと厄介ですね。

それで足止めされてるってわけね。

ええ、積み荷のためにも安全確認が出来ないと進むわけにいかないので……。

元々この辺り一帯は野盗が出ることでも知られていますし。

へえ。商売するのも大変ね。

はい……。

私どもは食品関係を扱っておりますので、いつまでも足止めを食ってしまうのも厳しい状況でして……。

食品関係?

はい、肉や魚、野菜にフルーツと幅広く扱っております。

え、フルーツもあるの?

ええ、ございます。

今の時期だとリンゴにミカン、キウイにイチゴと取り揃えております。

イチゴもあるの!?

じゃあさ、あたしがゴブリンを退治してあげる!

ほ、本当ですか!?

でもお嬢さんお一人でゴブリンを退治なんて……。

姫様、いくら何でも無謀かと……!

確かに。

ゴブリンを相手にするのは、スライムとは訳が違いますぞ。

大丈夫だって。こっちには秘策があるから。

ねえ、もし退治できたらフルーツ食べ放題ってことでどう?

ええ、そりゃあもう。

無事通れるようになったら、どうぞお好きなだけお召し上がり下さい。

まっかせなさい!

泥舟に乗った気分で待ってなさい!!

泥舟では沈んでしまいますぞ、お嬢。

本当に大丈夫かしら……。

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