マジカルミュージック

作戦四日目②

エピソードの総文字数=2,188文字

    ここからの時間は、歌音にとってもクラスメイトたちにとっても大事な音楽の旅をする時間だ。歌音の指揮には、特別な力がある。この力が世界の終わりを阻止する力であるのなら歌音は、躊躇もなく、その力を行使するまでだ。悪い方向には力を使わず、いい方向に動くように世界を動かすだけなのだ。

    さあ、妖精・精霊たちよ……踊れ。戦場を駆け巡る騎士・戦乙女よ、轟け……。この世界を守るために……新しい世界を作り出す為に音楽の中を旅しよう。歌音たちなら出来ることなのだから。

    「マナティー・リリック序曲」の最初の音が響く。金管の威風堂々としたメロディーと木管のきらびやかな連符の掛け合い。今日は、いつもよりうまくはまっている気がする。これならいける。聡太の為に音楽を轟かせろ。

2017/08/30 16:22
(みんなの音が安定しているわ。でも、まだまだ一つにはなれていないわ。みんなの気持ちがバラバラだ。圭くんのソロが決まればみんなが本気になってくれると思うんだけどなぁ……)
2017/08/30 19:02
    圭が吹くトランペットソロは綺麗に決まった。トランペットソロを聞いたクラリネットパートは、本気を見せつけるために他のパートより積極的に音を刻み込んでくる。それぐらいが歌音にとっては都合がいい。それにつられて他のパートも本気を出し始めた。詩織は一人で一番下の音を支えていた。辛そうだが、何かと燃え上がっているのが歌音にも分かった。途中で悠と視線があうが、すぐに視線はそらされてしまった。でも、今まで以上の出来だ。歌音は、今日までの努力は無駄ではなかった、と思ったのであった。
2017/08/30 19:04
(くっそー、俺は歌音が好きなのに何故気がつかないんだ?    でも、今は聡太の為に吹くしかない)
2017/08/31 09:50
(聡太くんの為ならとか言っているけど曲がなかなか完成しないのは何故何でしょうか?)
2017/08/31 09:52
(やっぱり悠、クラリネット吹いている姿も様になってるわね。格好いいわ)
2017/08/31 09:53
(何で私がこんなことに付き合わないといけないの?)
2017/08/31 09:54
(里紗が不安定になってる……俺が何とかして裏を支えないと……)
2017/08/31 09:54
(聡太さんが好き。大好きだから……。早く起きなさいよ!!)
2017/08/31 09:55
    歌音は、あることに気がついたのだ。
2017/08/31 09:56
(そういえば、この楽団の人たちの雑念が多い気がする。私情を持ち込んでいる人も多い。音楽を心から楽しんでいない……。じゃあ、音楽を心から楽しんでもらえるように指揮をするまでよ!!)
2017/08/31 09:57
    歌音は、指揮の振り方を変えた。突然だった為にプレイヤーたちは、驚きを隠せなかったみたいだ。圭がトランペットで分かりやすく吹き表すと、再び全員が曲の中に戻ってきた。悠と里紗が嫌な表情を浮かべ、歌音を見つめてきたが、そんなの関係ない。指揮者は、プレイヤーをかき乱すのも大事なのだから。指揮者に振り回される圭も少し苦笑いを浮かべているのが分かる。だから、指揮者はプレイヤーをかき乱すのも大事なんだから。キラキラ光る波と式典の開会を告げる音楽が鳴り響く。とある海沿いの町でのイベントの開会の音楽が……始まる。

    きらびやかで威風堂々たる音色の完成だ。

2017/08/31 09:59
(できた……完成したわ。きらびやかで威風堂々たる音楽……。次は、「三日月の舞」……優雅で華やかに……この曲を今日で完成に導く)
2017/08/31 11:29
(「三日月の舞」……今日こそきらびやかで華やかなソロを完成させる)
2017/08/31 11:31
(「三日月の舞」……この曲は僕たちでも容易に演奏することは不可能です。急・緩・急を繰り返す上に、トランペットソロのhighB♭がさすがの圭でも当たりが悪いですから。中低音の躍動感のある支えがある以上、どのパートのミスもバレやすいです。歌音さんは、どのように指揮をとるのかプレイヤー側として見物させていただきます!!)
2017/08/31 11:31
(この曲フルート目立たないからあまり好きじゃないけど……連符は楽しいから好きなのよね。何か言っていること矛盾してるけど……)
2017/08/31 11:47
(この曲は、華やかに堂々と……。チューバが目立てる曲なんて数を数えても少ないもの……この曲で勝負を決めますわ!!)
2017/08/31 11:48
(あらゆる人の私情が混ざっているけど関係ない。私は、プレイヤーを引きずりまわす指揮をとる。ソロ奏者を巻き込む形の指揮をするのよ!!    そうすれば、みんなの闘志が燃え上がるはずだから……)
2017/08/31 11:50
    歌音の最初の一振りで、金管の 華やかなファンファーレが始まり、後に続くように木管は、連符は踊るように奏で始めたのであった。

    トランペットソロもぶれることなく、今まで以上の出来にクラスメイトたちは、驚きを隠せなかった。

2017/08/31 11:52
    その日の夕方までに録音が終わった。

    歌音は、そのCDを詩織に渡すと、詩織はチューバの管から溜まった唾を処理し、ケースに片付け、チューバを担ぎ、そのまま講堂を飛び出していったのである。

    時間は、有限だ。決められた時間で行動するしかないのだ。そう考えているのは、歌音と詩織だけではない。他にも考えている人はいたのである。

2017/08/31 11:55
間に合えばいいんだが……
2017/08/31 11:59
時間は有限……。私も決められた時間の中を生きてきた以上、この先どうなるかぐらいわかっているわ
2017/08/31 11:59
里紗は相変わらずだなぁ
2017/08/31 12:00
私は、元々こんな性格なのよ。もしかしたら詩織ちゃんは、聡太くんが好きなのかもね。これは、私の予想
2017/08/31 12:01
    昴は呆れ返って、ため息をついたのであった。

    歌音は、それを見ていたが何故そうなったかなんて分からなかったのであった。

2017/08/31 12:02

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