黄昏のクレイドリア

2-1

エピソードの総文字数=708文字

<ロージア 正門入口付近>
チクショウ!
このアマ、覚えてろよ!

<衛兵>

いいからさっさと歩け!
(回復の早い奴ね……)

フン、自業自得だな。
衛兵にひったてられていく追いはぎ達の姿を
見送っていると、衛兵の一人が声をかけてきた。
ご助力感謝いたします。
あの賊には手を焼いていたのですよ。
そう。

それならこっちも

とっちめた甲斐があったわ。

挨拶が遅れましたが……

ようこそロージアへ。


出鼻の歓迎が追いはぎに

なってしまいましたね…

我々の力不足で申し訳ありません…。

お詫びといってはなんですが、

ぜひともクルミ通りの宿で

旅の疲れを癒してください。

脂の乗った羊肉を食べれば、

疲れが吹き飛びますよ。

ご厚意痛み入りますぞ。
…ですが、私達は先約がありましてな、
これにて失礼させていただきます。
おや、そうでしたか。
くれぐれもお気をつけて。
気をつけて?
なんだ、まだ何かあるのか
は、はい。
情けない話ですが……。

……現在ロージアでは、

辻斬りが横行しております。

いずれの被害者も、首を断たれて

死に至っている事が共通していまして……。

なんと痛ましい…

我々も事態の収束に

努めているのですが……

以前と犯人の手がかりが掴めず、

巷では、"不可視の死神"とまで

呼ばれている始末です。

――ですので夜道は……
特にそちらの女性は気をつけてくださいね。
ありがとう、気をつける事にするわ。
その心配は不要だと思いますがね。
そこの剣士殿は、一人で賊を蹴散らすほどお強いですから。
え?
先程の賊は貴方が倒したのでは……
まったく、無神経ですぞヘルフ。
それではお嬢さ――――
カノンよ。

カノン殿。名を明かさぬ無礼を

お許しくだされ。

縁があれば、またいずれ会いましょうぞ。

えぇ、おじいさん達もお元気で。

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