怠惰の神とフィクションブック

第8話 シュリケンマキビシタタミ

エピソードの総文字数=1,060文字

危機一髪だったな。
よもや貨幣価値が爆発的なインフレを起こしていようとは。

みんな大きな荷物持ってるなって思ってたっすけど、
あれお財布だったんっすねえ。まるでライヒスマルクっす。

うむ、情報収集が必要だな。
我々はこの世界のことをもっと知る必要がある。

初手からご飯は無謀だったっす。

それはもう言うな。
飯一つでも得られる情報はあっただろう。

ビタミンとミネラルと食物繊維以外に
芋から得られるものがあったとは思えないっす!

すっかり芋嫌いになっちゃったなあ。

あれは悪魔の食べ物っす。
私が神になったら世界から芋という芋を消し去るっす。

その日が来ないことを祈るよ。
さて地道ではあるが聞き込み調査をするとしよう。
ピピルはそこで待っていたまえ。

おいそこの男、少し聞きたいことがある。

やあ、ここはメルメル村だよ。

このあたりで一番大きな街はどこだ。

街道をまっすぐ行けば王都だけど?
でも今は行かないほうがいいよ。

絵に描いたようなNPCだな。
最初の街によくいる思わせぶりな
忠告おじさんがまさか実在するとは。

HPが減ってきたら薬草!
MPが切れたらレッドポーション!
そこの店で売ってるよ。街から出る時はしっかり準備するんだよ。

いや、それは結構だ。
それよりも王都に行かない方がいいとは、
何かあったのか? 魔物にでも占拠されているのか?

ああ、ちょっと大洪水があってね。
王都が湖の底に沈んじゃったんだよ。

………………。

一方そのころ……

むひょひょ……、かみさまも迂闊っすねえ。
大事な神器を置いていくなんて。

ヌーーーーーン

さっそく起動するっす。
フィクションブック!

ズァッ

ちゃんと動くっすね。よーしイイコっす。
ピピルは一回でいいからニンジャ見たいっす。
ヘイ! ニンジャ! カモンっす!

ズモモモモモモモモモ

……ござる。

わぁーーーい! 生ニンジャっす! 大成功っす!

…………ござる。

…………ニンニン。

あ……あれ……? あれれ……?

…………シュリケン。

…………マキビシ。

…………タタミ。

わーーーーーっ! いっぱい出てきちゃったっす!
ストップ! ストーーーップ! もういいっす!

…………ぞろぞろ。ぞろぞろ。

うひゃあ、えらいことになっちゃったっす。
これはマズイっす……。

……ご命令を。

元の世界へ今すぐ戻れってのはナシっすかね……?

やあピピル、待たせたね。

わぁーーーーーっ!
散れっ! 散れぇーーーっす!

シュバババババッ!

ん? なんか今、人がたくさんいたような気がしたが。

気のせいじゃないっすかね?
ピピルは何も知らないっす。

そうか。ならいいんだ。
さあ、出発するぞ。

そ、そっすね……。

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