マジカルミュージック

黄色のバラと黄色のカーネーションとアネモネの花束(黄色のバラ編)

エピソードの総文字数=1,366文字

    双葉は、ミミの期待を裏切っておよそ九年近くの月日が流れた。今と同じ季節だったと思う。

    ちょうど双葉は、ピアノを辞めてユーフォニアムを始めたいと思ったのもその頃だった。

2017/07/04 17:45
    ちょっと話を戻そう。

    結城双葉は、同級生で親友の一樹と一緒にピアノをやっていた。ピアノは、お母さんにすすめられてやっていた記憶がある。

    なのに……周りはちょっとできただけ……たまたまできただけなのに、双葉のことを天才だ、とか天使だ、とか言ってきたので辞めるに辞められない状態を作られてしまった。

    その頃に出会ったのが、ミミだった。

ミミも双葉や一樹くんの事を天才だ、と言ってきた。

    双葉は、天才なんかじゃない!!    一人の人間として生きたいのに……。天才、と言う言葉が双葉にずっしりとのしかかってくる……。双葉は、天才なんかじゃない……決して!!

2017/07/04 17:47
    ミミとは、すぐに友達になれた。なかなか友達の出来ない双葉にとっての初めての女の子の友達。お家は、とても大きく大きなグランドピアノが置かれていた。双葉の家なんてオルガンなのになぁ……。やっぱりミミは凄い……。双葉の音みたいに柔らかくはなく、きっちり芯のある音で奏でられている。

    天才なのは、ミミと一樹だよ……。

    双葉は、その頃からピアノを辞めて新しい楽器がしたい、と思うようになったのであった。

2017/07/04 17:53
    九年前の九月、双葉の通っていた小学校にオーケストラの人たちが来たのだ。

    その時に双葉は、ユーフォニアムの虜になったのだ。一樹もそうだったみたいで、一緒にピアノを辞めてユーフォニアムを始めよう、と話をしたのだ。ミミにも言わないといけない……。その事を聞いたミミはどう思うだろうか……。

2017/07/04 18:07
    その結果、双葉とミミは絶交することになってしまった。一樹がきっちり説明するも、ミミは聞く耳を持たなかった……。

    双葉は、この日から後悔をしている。

2017/07/04 18:10
    ガッシャーン!!!!
2017/07/04 18:12
    ばん!!
2017/07/04 18:12
    寮で昼寝をしていると花瓶の割れる音と激しく開け放たれるドアの音が聞こえ、双葉は目を覚ました。

    双葉は、ミミと同室だけどこの学校に来てから話したことがなかった。こんなに近くて遠い存在になってたんだ……。ベッドの脇には、黄色のバラの栞を挟んだ本が置かれていた。

    そうか……。読書中に寝てしまったんだな……。

2017/07/04 18:12
    黄色のバラの花言葉は、愛情の薄らぎ・嫉妬・友情。多分、双葉はミミに嫉妬していたのだ……。

    双葉は、ベッドから起き上がり、周りを見回した。

    双葉は、驚く。ミミが大事にしているウサギの縫いぐるみが、地面に転がり、片腕がちぎれかけている。黄色のカーネーションを生けていた花瓶は、地面に落ちて粉々に割れている。辺りには、カーネーションの黄色の花弁が飛び散っていた。

    双葉が寝ている間に何があったの?

2017/07/04 18:16
    双葉は、ミミを探すため部屋を出る前に、一樹にメッセージを送っておいた。

    これで双葉に何かあったときは……ごめんね……。

    双葉は部屋を飛びだし、ミミを探しにいくのであった。

2017/07/04 18:21
ミミちゃん……待っててね!!    ワタシがあなたを助けていくから!!
2017/07/04 18:25
    双葉の決意は誰にも届かず、儚くその場で響くだけだった。
2017/07/04 18:25

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