マジカルミュージック

故郷の空

エピソードの総文字数=2,030文字

    歌音が短時間で思い付いたのは、「故郷の空」だった。

    低音楽器のswingからクラリネットのソロに渡る楽曲……。

    このソロを茨城夕陽にやってもらう。トランペットやサックス・チューバなどのソロは、各パートのリーダーにやってもらおう。

2017/06/26 15:20
    「故郷の空」は、スコットランド民謡。

    とても有名な朝ドラで聞いたことがある人もいるだろう。

    やるのは、来週のオープンキャンパスのステージでやることになった。

2017/06/26 15:23
    翌日、夕陽がクラスに復帰した。どうやったんだ、美羽!!    歌音が不思議に思ったが、普通に夕陽がいることに感謝しよう。

    相馬先生がクラスに入ってくる。

2017/06/26 16:31
オープンキャンパスですが、やる曲は「オーメンズ・オブ・ラブ」と「故郷の空」に決定しました。「故郷の空」のクラリネットのソロは、茨木くんにお願いしようと思ってます
2017/06/26 16:41
俺……ですか?
2017/06/26 16:43
そうよ♪    鈴鹿さんが、選抜したんだから頑張ってよね♪    じゃあ、皆練習頑張りましょう♪
2017/06/26 17:10
はい……
2017/06/26 17:18
時間もありませんし、そろそろ練習始めましょうか♪    明日、合奏するから楽しみにしていてね♪
2017/06/26 17:19
えええー!!(全員)
2017/06/26 17:30
各自練習してね♪    私もするから♪
2017/06/26 17:30
あなた、ご機嫌良さげですわね!!    わたくしのフルートの実力を見せてあげるわ!!    覚悟しておいてね♪
2017/06/26 17:33
    後ろの席のミミが、高らかに笑いながら教室を後にする。何だったんだ……あれは……。もしかして、歌音は勝負を仕掛けられた?    そんなのどうでもいい!!

    今は、夕陽を助ける必要がある。

    歌音は、指揮棒を持ち、教室をあとにした。

2017/06/26 17:34
    途中で悠に出会った。

    悠は、クラリネットパート全員の譜面を持って使用している教室に向かっていた途中だと言う。

    悠は、歌音の事を認めていない。

    しかし、関わる機会は増えている。

    これは、大幅な進歩だ。

2017/06/26 17:37
「故郷の空」……。スコットランド民謡ですね。よくクラリネットが目立つメジャーな曲を選べましたね。選択肢は、きっちり守れてます。あなたには、明里以上の才能がありますよ……。別に褒めているわけではありませんが……
2017/06/26 17:39
これも死亡フラグの選択肢だったの?
2017/06/26 17:41
そうですね。「故郷の空」以外の選択肢を選ぶとクラリネットパートが全員死んでループでした。見事ですね……
2017/06/26 17:42
そうだったんだ
2017/06/26 17:43
あなたは「故郷の空」を再び見たいですか?
2017/06/26 18:30
えっ?    どういうこと?
2017/06/26 18:30
いいえ……。こちらの話です。では、僕は練習に戻ります
2017/06/26 18:31
頑張ってね
2017/06/26 18:32
あなたに言われなくても頑張って夕陽くんのソロを完璧にしてみせますよ……
2017/06/26 18:32
    そう言うと悠は、歌音とは逆の方向に歩き始めた。

    歌音は、絶対に夕陽のソロを完成させる……。心に強く決心を決め、歌音は指揮の練習に向かったのであった。

2017/06/26 18:33



    その日の放課後、ソロの練習をしている夕陽に会った。

    そのサウンドには、音の強弱がなく、単調で面白味がないできになっていた。

2017/06/26 18:34
歌音さん……どういう……つもりですか?    俺に……ソロなんて……無理です……。
2017/06/26 18:36
夕陽くん……。あなたは、音楽を楽しんでる?
2017/06/26 18:36
はっ?    いきなり……何……言い出すの……?  俺は……音楽を……楽しんでいる……つもり……
2017/06/26 18:37
でも、心はここにない状態だった。やっぱり岡林理世さんの事気にしてる?
2017/06/26 18:41
……やっぱり……君には嘘が……つけないなぁ……
2017/06/26 18:42
    やっぱり……。そりゃ、悲しいよ。身近な師匠が殺されたんだから……。歌音も見てしまったし……。あれはまさに、ドラマチックアイロニーだった……。目撃者も多数いた中での犯行だったにも関わらず、犯人はまだ捕まっていない。町には規制がはられ、緊迫した状態に陥っていた。

    歌音は、あの時何も出来なかった。悔しさが込み上げてくる。

2017/06/26 18:43
俺は……理世さんの残した……遺志に答えないと……いけない……。俺には……、それが……できるのだろうか……
2017/06/26 18:47
大丈夫よ。私が今から夕陽くんのソロを完成させるわ!!
2017/06/26 18:49
あなたも……忙しいんじゃ……
2017/06/26 18:50
良いのよ。だから、もう一回クラリネットの最初のソロを吹いてちょうだい
2017/06/26 18:50
……歌音さんの……横暴……。……仕方ないなぁ……そこまで言うなら……とことん……付き合ってよ……
2017/06/26 18:52
じゃあ、最初のソロを吹いてちょうだい。1・2、1!!
2017/06/26 18:53
    1のタイミングで夕陽が大きくブレスをとり、曲は始まる。とてもノリのよいアップテンポなスイングジャズ……。

    しかし、夕陽の音はまだ沈んでいる。どうにかしてあげていかないと……。

    まだまだ時間がある歌音がしっかりと見守っていこう、と決意する。

    数日あれば、何とかなる……。

2017/06/26 18:54
    歌音は、指揮棒をとり、夕陽の練習にひたすら付き合うのであった。

    時には、美羽も参加してくれた。

    日に日に夕陽のソロは、上達していったが、まだ元気がない……。曇った曇天の空……泣き出しそうな空……が広がっているだけであった。

2017/06/26 18:57

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