『みじょかもんの祈り ー 心の貧しい人は幸い? ー』

01. 「無職になった現実。」

エピソードの総文字数=1,393文字

職を失った…ことで経験したことがいくつかある。

① 賃貸契約ができない
今は、少子高齢の時代なので、「保証人」がいなくても、過払いすればOKになっている賃貸サービスがある。
若い人には、実感がないだろうが、これは、とてもありがたいものだ。

先述したように、私の実家は五島列島だ。
離れ小島の、田舎。
職業訓練校は、長崎市内にある。
よって、1人暮らしをしなければいけない状況になった一年前。
物件探しをするため、学校の側にある大手の賃貸サービス店に入った時のことだ。

「保証人」のことは、さほど問題になるとは思わず、店員さんに条件に合う物件を教えてもらった。
店員さんはニコニコ笑顔で対応して下さった。
1時間経ってから、契約の話になる。
今の自分の状況を説明した。

すると 、店員さんの顔が曇り
「森様は、学生様になられるわけですね。
なるほど、保証人はお父様ということですが、ご定年を迎えてらっしゃり、現在お仕事はされてらっしゃらないのですね。」
無理ということだった。

「いや、そんなの当たり前だよ」と言われるかもしれないが、
定職にあった時は、仕事をしている証明があれば、保証人が定年退職をしていても今まで問題はなかった。

この衝撃は大きかった。
無職になるということは、こういうことなのかとズッシリと心に重石を乗っけられたような気がした。
社会と自分の繋がりが切れていたのだと感じた。

その後、知り合いを頼り、どうにか部屋を貸してくれる方と出会えることとなった。


② これまで付き合いのあった人と疎遠になる

知り合いと距離ができてしまう。
今の自分だったら理解できるが、知り合いが無職になれば、どう言葉を掛けていいか分からない。
変に言葉を掛けたら傷つけてしまうかもしれない。

実際に、同情されることも多かった。
連絡が切れた人もいた。
会いたいと言ってくれる人もなくなった。

友人、知人、親戚。

受け取りての問題だと思うが、今までの知り合いと疎遠になった。
自分から距離を置いてしまったのかもしれない。
日本人は、失敗に厳しい社会にあると感じていた。
恥にも敏感な民族であるとも感じた。

新しい仲間ができるまで、今の自分を認めてくれる人は誰もいないのだと思った。

ただ、2017年の今の自分に、会いたいと言ってくれる人がいるかというと
んー、この当時と変わらない。
ただの被害妄想だったのかもしれない。

だから、今は会いたいと言ってくれる人を、どうにか大事にしたいと思っている。

◆作者をワンクリックで応援!

0人が応援しました。

◆コメント欄は未記入でもOK! 公開されないのでお気軽に。

ページトップへ