ソラミミ×DIAMOND

瑠備姉妹(2)

エピソードの総文字数=880文字

 わたしたちは四人で外へ。とは言っても、峠回りにはカフェなんて一軒もない。町まで行くかそれとも学園通りにでも行かなきゃ。現実、そんなとこまで足を運ぶのも面倒なので、峠の駄菓子屋とくっ付いているカキ氷だの餡蜜だのの売っているしみったれた茶店に入った。申し訳ないくらいに瑠備姉妹には不釣合いなお店だった。

姉妹さん二人は……ピエロ斬り?

 聞くと、草里が応えた。

シヲリは、ピエロ斬り専。だったけど、二年になるときに手わざ系に転向したんだ。なのでピエロ斬り歴は、わたしと同じくらい? で、カヲリはピエロ斬り。実戦経験はないけどセンスはあるから

 ――四副のようにはならない、とでも続けそうだったが草里からその名は出なかった。

草里さんのようには、斬れませんけど

 カヲリさんがカキ氷を食べるさじを置いて、ぽつりと言う。
 斬ったことは、あるのか。そういうことをする子らには、見えないんだけどな。

あの、お二人は

思い切って聞いてみる。

パレード潰しは、自主的にしたいものなの……かな

 二人は同時に押し黙ってこちらを見た。

ええ、まあ

できれば

 あまり抑揚もない、とくに強い思い入れもない印象といったふうにしか見えない。
 草里は、餡蜜をすすっている。
 幾らなんでも無理に連れてきた、ということもないだろうし何か弱みを握られているとか。そんなふうに最近は、草里を見てしまうこともある。こないだの一戦があってからは。

でも、わたしたち斬り手って

カヲリさんが明るいふうに言う。

やっぱり、自分の腕を試してみたくもなるものでしょう

空丘さん

とシヲリさんはわたしのことを名字で呼ぶ。

それにパレードのことは、学園では多くは習いませんけれど、ここに住む者でしたら憎く思うものです。わたくしだってそう

 わたしも、そう……。

そう。わたしたちはもっと自主的に、パレード潰しをするべきなんだ。パレードだけじゃない、この世界には色々邪魔なやつらがいるからね

 草里は、いっそう決意の固い目付きでそう言った。
 あとは雑談だけで、とくにパレード潰しに関する具体的な打ち合わせをするということもなく、日程を決めると解散になった。

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