マジカルミュージック

ムッツリ王子と心強きシスターの秘め事

エピソードの総文字数=2,972文字

そろそろだな……
2017/08/18 21:14
そうね……世界は廻り始めるわ……。全ては、鈴鹿さんと白川圭くんに託されたわ……。あたしだけでは、もう何も手出しは出来ないわ……。一成、あたしたちは無事に生きて全国大会を目指せるのかな……
2017/08/18 21:15
目指せるさ♪    何たって歌音が今まで奇跡を起こしてきたんだ。今回は、宮城県大会でダメ金だったが、他の楽団には良いプレッシャーを与えることが出来た。これは、最初からの俺の想定の範囲内だ♪    無名の学校に学生指揮者……俺らの時と同じように、一旋風吹かせてやろうじゃないか!!
2017/08/18 22:50
    一成は、ひとしきり喋った後、グラスに入った水を飲み干した。それを見ていた亜里沙は、不服な表情をし、頬を膨らませている。
2017/08/18 22:55
それって、あたしたちは間に合うの?    世界は待ってくれないのよ!!
2017/08/18 22:59
それもこれも、主役の二人の活躍次第だ。俺は、きっちりやってくれると思っているけどな♪
2017/08/18 23:00
一成のシスコン!!ロリコン!!    何時も鈴鹿さんの事ばかりね!!    あたしの事も愛してるの?    ……ってか、あたしの事も相手してくれたって良いでしょ?    そんなにあたしって大人っぽく見えないの?    言っておくけど、あたしも一成と同じ年齢よ!!    そろそろ、子供がいても可笑しくない年齢……なのに、あたしたちには、進展がない。どういうことなのか説明してよ、一成!!
2017/08/18 23:01
シスコンでロリコンなのは、認めたくないなぁ……。歌音は俺の妹だからな♪
2017/08/18 23:11
本当にバカね……そして、ヘタレ王子。学生時代からその称号は変わってないわね
2017/08/18 23:12
ヘタレ言うな!!
2017/08/18 23:13
    今度は、一成が不機嫌そうにする番になってしまった。それを見て、クスクスと笑う亜里沙にムカッときた一成は、不貞腐れたような表情をし、亜里沙を見つめた。やっぱり亜里沙はかわいい。だから、それなりに男が近寄ってくる。一成は、それが許せないことの一つになっていた。

 触れられたくない。それなら、いっそうの事、籠の中に閉じ込めてしまいたい……、と思っていた時期もあった。

    そうすると、デメリットの方が多くなってくる。一成は、そのデメリットを許せなかったのである。

2017/08/18 23:14
ねぇ、一成
2017/08/18 23:20
何だ?
2017/08/18 23:21
そろそろあたしたちも未来に進まない?    足踏みしているだけじゃダメでしょ?    マークマイム・ハルト(足踏み・止まれ)じゃ、ダメでしょ?    面白くないもの♪あたしは、一成と幸せになる未来が見たいんだもの……
2017/08/18 23:21
それは、分かっているが……、それは早すぎないかな?    俺だって心の準備というものがいるから……。例えば、キスとか……
2017/08/18 23:24
    一成は、途中から激しく恥ずかしいことを言っているなぁ、と思い、顔が真っ赤に染まっている。それを亜里沙は、見逃さなかったのだ。
2017/08/18 23:27
一成のスケベ!!    何でキスだけでこんなにも上気するのよ!!    吹奏楽曲の中には、もっと甘い恋愛を曲にしたものもあるのに……キス以上の事とかあたしたちの年齢になるとみんな済ませてるわよ!!    ねぇ、童貞の一成には、分からないかな♪
2017/08/18 23:29
童貞言うな!!    お前だって、恋愛初心者だろうが!!
2017/08/19 10:16
えぇ~、バレてたか……。一成には、敵わないなぁ……。キスさえしたことない初な一成には、分からないと思ってたわ
2017/08/19 10:16
バカ!!    正樹に色々と植え付けられたからそれなりの知識はあるぞ!!    あの正樹がこんなことになってしまうとは思ってなかったが……
2017/08/19 10:18
    一成は、大きなため息をつく。
2017/08/19 10:21
ちょっと!!    一成のせいでこの部屋鬱々しくなっちゃったじゃないの!!    窓を開けてくれない?
2017/08/19 10:21
俺を顎で使うな!!    全く……
2017/08/19 10:22
    一成は立ち上がり、部屋の窓を開けた。晩秋の風が部屋に入ってき、部屋の中の鬱々しさは、少しはマシになる。

    亜里沙は、楽器ケースからトランペットを取り出し、布で磨き始めた。金色に輝くトランペットは、今にも本番の舞台に立ちたそうに亜里沙の事を見つめているかのようだった。

2017/08/19 10:23
亜里沙……こんな時間から楽器磨くのかよ
2017/08/19 10:25
手入れしてあげないとこの子もかわいそうだから
2017/08/19 10:26
確かに……俺も最近、相棒の手入れしてないから緑青ですごいことになってそうだ……
2017/08/19 10:26
あたしは、もう一度正樹の楽団でトランペット吹きたいわ。正樹の指揮は、鈴鹿さんに似ているんだもの。今でも鈴鹿さんの指揮を見ると、目の前に正樹が帰ってきたように思えるんだもの
2017/08/19 10:27
俺ももう一度、正樹の指揮する楽団でホルンを吹きたい
2017/08/19 10:30
    正樹が行方不明になったのは、今年の一月だった。いきなり音信不通になり、連絡がつかなくなったのだ。このまま、死んでしまったのかと思っていた頃に、くまのぬいぐるみが一成の元に送られてきたのだ。くまのぬいぐるみは、流暢な関西弁で喋ったので、正樹の仕草と同じであると分かったのだ。

    そして現在、歌音のサポートをしてもらっているのだ。これも契約付きだ。正樹がぬいぐるみから人間の姿に戻る方法を見つけるまでの間、この世界を救う方法を歌音に伝授する、という約束付きの契約。

    その事で、物語はスピードをあげて進み始めているのである。

2017/08/19 10:31
正樹……早く元の姿に戻れるといいね……
2017/08/19 10:37
そうするには、正樹をぬいぐるみにした奴を見つけ出さないといけない。なかなか、見つかりそうにないが、ネクロマンサー近くの能力者が怪しいだろうな……
2017/08/19 10:38
悪霊使い辺りの能力者を徹底的に取り締まりましょうか。あたしたちの為だから仕方ないよね
2017/08/19 10:46
    亜里沙は、酔っぱらいのようにグラスの水を飲み干した。一成は、それを見て苦笑いを浮かべ、亜里沙に言い切る。
2017/08/19 12:46
俺は、この世界では主役にはなれないけど……歌音の助けになれればそれだけで良いんだ。世界は、廻り始める……原因は、アネモネ財団のせいでもある……必ず、正樹の仇をとろう!!
2017/08/19 12:47
そうね……正樹の仇はとってあげないと……宣戦布告の狼煙をあげるときが来たわね
2017/08/19 12:49
そろそろ眠くなってきたし、それに窓を開けてたら寒くなってきた。明日も早いし、そろそろ寝ようか
2017/08/19 12:57
そうね……。ねえ、一成
2017/08/19 12:58
    一成は、亜里沙の呼び掛けにきょとんとしたような表情をする。何時も突拍子もない要求をされるのは、何時もの決まった台詞である。

    それに何時も一成は悩まされているのである。悩むも何も一成には、恥ずかしくて出来ないことだからだ。後々、出来るようになると思っていたが、いつまで経っても一成からは出来ないのである。

2017/08/19 12:59
何時ものあれはお断りだ。俺が恥ずかしい。それに今は、窓が開いている。生徒に見られたら大問題だ
2017/08/19 13:03
良いもんね。あたしからやっちゃうんだから。お休み、一成。あたしは、あなたの事とても愛してるんだから♪
2017/08/19 13:04
    亜里沙は、一成の唇に指を軽く触れると喜ぶようにベッドの中に潜り込んだのであった。それも一成のベッドの中に……。
2017/08/19 13:05
このバカ……。ずっと俺の方がドキドキしてばかりかよ……。亜里沙は、本当に罪な奴だなぁ……
2017/08/19 13:12
誉め言葉として受け取っておくわ♪    一成、早く窓閉めて、電気消して、一緒に寝よう♪
2017/08/19 13:13
……。分かったよ、ちょっと待ってろ。窓閉めるからな
2017/08/19 13:14
    一成は、窓を閉めてカーテンも閉めた。

 電気を消すと、一成も亜里沙が入り込んだベッドの中に入り込んだのであった。

    明日は良い日になる、と心に希望を持ちながら、眠りにつくのであった。

2017/08/19 13:15

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