黄昏のクレイドリア

15-4

エピソードの総文字数=759文字

はいはい、あんたも
この雨に降られて災難だったな……
!!
あり?
カノン?
セシル!?
どうして此処に…?!
どうして、って……
カノンが助けを呼びに言ってる間に、
この村の人達に助けられたんだよ。
それにこの雨だしな……、
お前のことだから、
オレが遺跡に居なくても
遺跡で一回休息をとるか、
意地でも此処を探し出すと思ってさ、
休ませて貰ってた。
…………。
…………。
あー、怒んなよ?!
その後ろにいるにーちゃんが、
たぶんお前が呼んだ
レスキューなんだろうけどさ?!
ほら、オレはこうしてぴんぴんしてるし!
今家の人達留守にしてっけど、
二人も風呂とか入っても大丈夫だって!
……そう。
…………。
妙に言葉だけ溌剌としている
セシルに応えたカノンは、
神妙な面持ちのディーンを
背後に口を開いた。
それでセシル、
イーリアスは何処?
へ?
イーリアスって誰だ?
ちょっと失礼
カノンを押しのおけて
ディーンはセシルの前に立つと、
腹部へ強かに拳を打ち据えた。
なっ?!
ぐぇッ
カエルがつぶれたような声をだしてから、
セシルは膝をついて嘔吐した。
一頻り中身を吐き終えてから、
憎憎しげにディーンを睨み上げる。
てんめぇ……何しやがる?!
……やっぱり
あ?!
この毒々しい色……
間違いないな

君が今吐いたのは、
幻覚症状を催すきのこだ。
焦点があってないと
思ったけど……案の定か。
な……
さっきまで君が動けていたのも、
症状を鈍らせていただけで、
本来の毒は治ってはいない。

……さっきはすまなかった、
とりあえず口をすすいで、
それからこれを飲んでくれ。
……くそっ、
なんだよそれ……
じゃあイーリアスは…………。
本来疲弊していた身体に、
さらに薬を盛られたに等しかったセシルは、
体力の限界とばかりに倒れ込んだ。
ごめんなさい、セシル……
ディーンがセシルの身体を起こし、
カノンはセシルの口を拭ってから、
口に水を含ませた。

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