ハロウィンナイトカフェ

店奥のテーブル席1「1年に1度だけの……」しゃりおっと

エピソードの総文字数=797文字

『1年に1度だけの……』しゃりおっと

shariotto


窓の外のパレードを見ていると、


shariotto

う~ら~め~し~や~


 魔女の仮装をした妹が、そんなことをいってくる


shariotto

……間違っちゃいないが間違ってるな
あれ? ……あ、ほんとだこれ魔女だ
それで、お前はお菓子居るのか? ひ……月菜
あ、いるいる!
それなら、言うべきセリフがあるだろ?

ん~と……


「私……お兄ちゃんのソレが欲しくて堪らないの……」



 机に顔をぶつけた。


shariotto

い、一体何処で覚えたんだそんな言葉……


向こうで友達になったるーちゃんに教わったの


「これを言えば、大抵の男の人はオネガイを聞いてくれる」


って

月菜……頼むからその子とは距離を置きなさい
それじゃ、なんていえばよかったの?
トリックオアトリートだ
あ、そっか!
とりっくおあとりーと!


 月菜が元気よく言ったそのタイミングで、店員さんがお菓子を運んできてくれた。


shariotto

ほら、ちょうど月菜の分が来たぞ?
あーん
あーはいはい……ほら


 ぱくっ むぐむぐ……ごくん


shariotto

……やっぱり、お兄ちゃんからもらったお菓子はおいしいや
それはよかった
それじゃ、私そろそろいくね?
……もういくのか?
うん
……………………またな
……………………バイバイ、陽菜にもよろしくね?



 そういうと、月菜の体が光り出した。








shariotto

……ふぅ
…………………………お帰り、陽菜
……姉さんとは、話せましたか?
あぁ、以前と変わらず元気だったよ……っていうのもおかしいかな?
……そうですね……でも、姉さんが幸せそうならよかったです

ところで、ほんとによかったのか?


これだと陽菜は月菜にまったく会えないけど……

姉さんは、私よりも兄さんにあえるほうが嬉しいですから
いや、そんなことは……
わかりますよ、それくらい

私たちは双子だったんですから

それに…………






 そうつぶやいた陽菜の手には、月菜からの手紙が握られていた。





 今日はハロウィン。

 亡くなった人の魂が帰ってくる日。


 1年に1度だけの、俺と陽菜が月菜と再会できる日。


shariotto

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