魔界の姫と二匹の黒猫の物語

第九話 オーホッホッホ!

エピソードの総文字数=1,145文字

あの~ちょっといいべか?
ん? なんか用?
お気をつけ下さい、姫様。
先ほどの戦闘を見られていたのかもしれません。
怪しまれたら面倒なことになりそうですな……。
あんた、スライムさやっつけてたべ。
さ、さあ、なんのことだか……。
ナニイッテルノカ、ワカリマセーン。
姫様……誤魔化すにしても、もう少しやり方が……。
いんや、オラこの目でしっかりと見たべさ。スライムさガツーンとやっつけてたべ。
チィッ……魔法さえ使えれば記憶を消すこともできるものを……。
で、もしよかったら、オラの畑でもやってもらえねえかと思ってよ。
へ?
だから、スライムさ退治してもらえねえかと思ってよ。
もちろん報酬はきちんと用意するべ。
姫様、村の人間たちと打ち解けるチャンスかもしれませんよ!
確かにここで恩を売っておくのは、後々のために有効かもしれませんな。
うーん……報酬って、何なの?
えーと野菜と……。
いらない。間に合ってる。やらない。
姫様!!
即断即決が必要な場面もあるとは言え……。
あ、あとイチゴがあるだ! 今朝搾った牛乳もあるべ。
イチゴと牛乳!? やる、やる。絶対やる!
今すぐやる!
むむ……君子豹変すというレベルではありませぬな……。
アシュタロトは呆れています……。
いちごミルクのためならやるっきゃないでしょ!
こっちに来てから甘いもの食べてないし!
そりゃあよかっただ。さっそくお願いするべ。
ガッツーン!
スララララ~……。
よし、これで一丁上がり、と。
おお、助かったべさ。約束のイチゴと牛乳だべ。ありがとさんだべ。
チョロいもんよ。また出てきたら言いなさい。イチゴを用意しといてね!
村人から感謝されて、お礼ももらって、言うことなしですね☆
うむ。これぞまさに一挙両得というやつですな。
ふぅ~。それにしても、今日はがんばったわね。
そろそろおじいも帰ってくる頃だし、帰りの支度を……。
おおーい、そこのあんた、スライムを退治できるって聞いたべ。
オラの畑も頼むべさ。
何言ってるだ! オラの方が先だべ。
オラの畑さ先にやってくれたら、お礼はたんとはずむべ!
あららら、噂を聞きつけて、たくさんの人がやってきましたね。
噂が広まるのは早いものですからな。
ま、いいわ。まとめてやってあげるから、まっかせなさい!
その代わり、お礼はたっぷりとね!
……で、こーんなにたくさんの食材をもらってきたってわけよ。
おじいもたくさん食べてね!
ほう……こりゃたまげたの。
……しかしスライムも下手に刺激すると危ない。あまり近寄らんほうがええと思うがのう。
大丈夫、大丈夫。あたしをそんじょそこらの人間と一緒にしないでよね!
姫様、大活躍でしたもんね!
まさかお嬢が人から感謝される日が来ようとは。
不肖ベリアル、涙を禁じ得ない。
ま、あたしが本気を出せばこんなもんよ!
オーホッホッホ!
ふむ……。

◆作者をワンクリックで応援!

1人が応援しました。

◆コメント欄は未記入でもOK! 公開されないのでお気軽に。

ページトップへ