マジカルミュージック

姫巫女の告白と覚醒

エピソードの総文字数=2,239文字

    強い木枯らしが、四人に吹き付けている。歌音は、寒くて震え上がりそうになった。ブルッと身震いをする。すると、圭がカーディガンを肩にかけてくれた。大好きな人の香りに似ているのか歌音は安心した。
2017/09/22 19:53
ありがとう、圭くん
2017/09/22 19:55
いや……別にいいよ。寒そうにしているから貸してやるよ!!
2017/09/22 19:55
    圭は頬を赤らめて、歌音とは違う方向を向いた。

    その時だった。

    ようやく固く口を閉ざしていた詩織が口を開いたのだ。

2017/09/22 19:55
私は……聡太さんが大好きです!!    これだけは、言わないと心に誓っていました……。でも、もう抑えきれません!!    家族になんて言われようと構いません!!    だから、聡太さん……私が死なないように守ってください!!    私も全力で聡太さんの音楽をサポートしますから!!    大好きな聡太さんの音色に答えられるように練習しますから!!
2017/09/22 21:47
    詩織の声は、何時もより大きく、ハキハキとしており、遠くまで響いたのが分かる。下の野次馬達が騒ぎ始めたのも分かる。聡太は、詩織を抱き締めた。歌音と圭が見ているのに躊躇もなく……。
2017/09/22 21:50
そんな事で悩んでたのかよ!!    大事な事だったら早めに言ってくれよな!!    俺だって……ずっと我慢してきたんだからな!!
2017/09/26 08:57
もしかして……怒ってますよね?
2017/09/26 09:00
そりゃ、怒ってるよ
2017/09/26 09:01
そうですよね……ごめんなさい
2017/09/26 09:02
もう謝らなくて良い!!    俺が何とかするから!!    前の助けてくれたお礼はまだしていない。だから、そのお礼だと思ってくれ。後は、俺の好意でやるから……
2017/09/26 22:51
    詩織は、ようやく本心を打ち明けられた。本心を打ち明けたことによって死亡フラグが立つ。

    ここにいるのは、四人だ。どう考えても不利すぎる。相手は、何人でかかってくるか分からない。それでも、立ち向かう心は大事だ、と歌音は思った。詩織も同じ事を思っているだろう。

    その時、異変が起きた。木枯らしが吹き荒れ、埃が目に入ってしまい、四人は目を開いていられない。

    次に目を開くと、見知らぬ黒スーツの男が立っていたのだ。圭は男を鋭い視線で睨み付ける。

2017/09/26 22:53
貴様……よくもまぁ、俺の前に現れられるな
2017/09/26 22:59
おやおや……俺の息子はそんな目で俺を見るんですね。何か悲しいです……
2017/09/26 22:59
黙れ!!
2017/09/26 23:00
    圭の声が響き渡る。詩織と聡太は、そこまで威嚇する圭を見るのは初めてに等しい。圭の怒りの矛先は、男に向いたままであるが、男の視線は詩織の方向を向いていた。
2017/09/26 23:02
ひっ!!    何ですか?
2017/09/26 23:04
あなたを頃しに来ました……南 詩織さん
2017/09/26 23:05
どこまで貴様の性格は悪いんだ!!    俺のクラスメイトに手を出したら貴様が親父であれ殺すからな!!
2017/09/27 12:35
俺の息子と娘は皆、好戦的ですよね。その方がこちらも燃え上がるから良いんですけどね
2017/09/27 12:36
黙れ!!    歌音と詩織と聡太は俺が守る!!    皆は、俺が守ってみせる!!
2017/09/27 12:37
その方が俺の楽しみが増えますね。皆殺しに出来ますし。さぁ、勝負ですよ……圭。俺を殺すぐらい簡単に出来るでしょう
2017/09/27 12:38
    男は、圭に挑発してくる。圭の怒りも頂点に達したとき、バトルの火蓋がきっておとされる。

    しかし、男は何をしてくるか分からない。圭は慎重になっていた。手には、氷の刃を握りしめ、いつでも飛びかかれるようにしている。

    歌音は、その様子を見守ることしか出来なかった。歌音の能力は、戦闘に特化はしていない。だから、圭の戦いを見守ることしか出来なかった。聡太と詩織を守ることを考えて立ち尽くすしかなかったのだ。

2017/09/27 12:40
おやおや……父親を殺意のこもった目で見つめるとは……圭は、悪い子ですね
2017/09/27 12:45
だから、黙れ、って言ってるだろ!!

   ……ってか、何故今更俺たちを殺しにきた?!    何ならもっと早くに殺せたんじゃないのか?    例えば、あの史上最悪の鉄道事故とかで今のクラスメイト全員を殺せたんじゃないのか?

2017/09/27 12:50
    史上最悪の鉄道事故……歌音は記憶の断片を一部思い出す。嘆き悲しむ人々、目の前で亡くなっていく人々を見ていることしか出来なかった。その時、少年に食べ物と水を分けてもらえた。だから、助かったのだと……。今、生きているのも少年のお陰だということも……。

    しかし、今はそれどころではない。目の前では、圭が男に追い詰められつつあった。圭が追い詰められると歌音たちにも脅威が迫ってくる。何も出来ない歌音は、自分を責めてしまいそうになる。もっと戦える力が欲しい……、と思いながら圭を見つめていた。

2017/09/27 12:52
 鎮まりなさい、悪の根元!!    この世界は、悪人の住む世界ではありません!!    お引き取り願います!!
2017/09/27 13:23
    詩織の大きな声が響き渡り、男の動きを牽制したのである。これが、詩織の隠していた二つ目の能力なのだ、と歌音は思った。自己紹介をした時に、能力は二つある、と言ってきたが、まだ一つしか見たことがなかった。圭と聡太の動きまで牽制させるほどすごい力のある能力である。

    男は、ニヤリと笑みを浮かべている。

2017/09/27 13:25
ようやく覚醒しましたか、南 詩織さん。これが特殊能力「神々の御告げ」……良いものが見れましたので今回は、退きますよ
2017/09/27 13:28
ふざけんな、貴様!!
2017/09/27 13:30
それでは、またあなたたちを殺しに来ますのでそれまでアディオス
2017/09/27 14:39
    木枯らしが吹き荒れたと同時に男の姿は、目の前から消え去っていたのであった。悔しそうな表情を浮かべる圭と唖然とする歌音・詩織・聡太。

    その場には、木枯らしの音と楽器の音色だけが鳴り響いていた。

2017/09/27 14:40

◆作者をワンクリックで応援!

0人が応援しました。

◆コメント欄は未記入でもOK! 公開されないのでお気軽に。

ページトップへ