星さがしのミリフィエール

ホシミカミの誘惑(前編)

エピソードの総文字数=1,884文字

 ミリフィエールは、夢を見るような心地でその場に立ちつくしていた。あんなに会いたくて仕方のなかったホシミカミが今、目の前にいる。
2017/12/05 18:13
ホシミカミ、様……。ホシミカミ様、ホシミカミ様……っ!! お会いしたかった……! 今まで、どちらにいらしたのですか!?
2017/12/05 18:17
ずっとミリフィの(そば)にいたよ。気配を消してね
2017/12/05 18:18
(そば)に……!? ……っ、どうして、わたくしから隠れる必要があったのです……!?
2017/12/05 18:19
えっ? 気配丸出しだったら、着替えとかお風呂とか、ミリフィはぼくに堂々とのぞかせてくれた?
2017/12/05 18:19

ホ……ホシミカミ様のえっち!?!

ずっと見られていたのですか!?

2017/12/05 18:20
やっぱり、外の世界が初めてのミリフィが心配だったからさ、いつでも(まも)れるように。まあ、不可抗力(ふかこうりょく)不可抗力(ふかこうりょく)
2017/12/05 18:20
……っ、そのことは後で調教……いえお説教するとして!
2017/12/05 18:21

ミリフィってちょいちょいサディスティックだよね♡

ゾクゾクが止まらないなぁ♪

2017/12/05 18:22
ちゃかしている場合ではありません! おわかりですよね、ホシミカミ様! このまま『ヤミシドリ』を生みだしつづければ、あなたは神の罪を精査(せいさ)するサバキノカミ様に捕らえられ、最高神であらせられるヨウノカミ様に……!
2017/12/05 18:22
わかってる。それでも、いいと思ったんだ。……ねえ、少しでもぼくを思ってくれるんなら。このまま一緒に逃げちゃおうよ、ミリフィ? ぼくたち以外誰もいない、何のしがらみもないところへ
2017/12/05 18:23
 ホシミカミは甘美(かんび)な声でそう語りかけると、不意にミリフィエールを抱きよせた。
2017/12/05 18:24
ホシミ……っ!? お、お放しくださ……
2017/12/05 18:25
 力強く腰を抱く手にあらがえず、ミリフィエールはパニック寸前だ。
2017/12/05 18:25
もう、だめ、無理です……っ。ホシミカミ様、撃ちますよ……っ!?
2017/12/05 18:26
 ミリフィエールは、慌てて銃に手をかけ威嚇(いかく)しようとするが、ホシミカミは一向(いっこう)にミリフィエールを放そうとしない。
2017/12/05 18:26
……いいよ、撃っても。どうせ神は、物理的な衝撃では死ねないし
2017/12/05 18:27
 それどころか、ホシミカミは更にからだを密着させ、ミリフィエールの耳元で、吐息まじりにささやく。
2017/12/05 18:27
きみに負わされる傷なら、それもまた快感かもね……?
2017/12/05 18:28
……っ……!!
2017/12/05 18:28
 今までにないほど凄艶(せいえん)で官能的なその様子に、しびれたように動けなくなってしまうミリフィエール。
2017/12/05 18:29
 そのとき森に、まだ幼さの残る少年の声が響いた。
2017/12/05 18:30
その手を放せ、ホシミカミ!!
2017/12/05 18:31
彼女は私の妻になるひとだぞ……!
2017/12/05 18:32
 柔らかそうなブロンドを()らし、美しい青の瞳でふたりを見据えるその少年は、幼い顔立ちに似合わぬ険しい表情をにじませ、細身(ほそみ)の剣を(かま)える。
2017/12/05 18:33
 そう、ミリフィエールには、その少年とただならぬ因縁(いんねん)があった。
2017/12/05 18:35
ヨ……っ、ヨダカ様!!?
2017/12/07 16:15
 ヨダカ・ウィルクランツ。武術に秀でた家系の大富豪であるウィルクランツ家の嫡男(ちゃくなん)で、ミリフィエールの婚約者だ。
2017/12/07 16:16
……ふぅん、きみがミリフィのフィアンセ、ね……。ぼくのことも知ってるんだ?
2017/12/07 16:17
そ、それは……。貴方は、我が許嫁(いいなずけ)(あるじ)だった男だからな! け、決して、以前からミリフィエールと仲睦(なかむつ)まじくしているのを、指をくわえて見ていたわけでは……!! ……って、いつまでミリフィエールのからだをなでまわしているつもりだ!? この淫猥男神(いんわいおがみ)!!
2017/12/07 16:17
ふふっ、このくらいのスキンシップ、まだまだ序の口だし。例えば……そうだね、少年は眠っているミリフィの首すじに舌を()わせたことってある?
2017/12/07 16:19

もう本当に、ホシミカミ様のえっち!!?!

わたくしが休んでいる間に、そのような変態行為を!?

2017/12/07 16:19
……っ!! そんなのもっと過激なことをして帳消しにすればいいし!! ミリフィエール、ちょっとそこの物陰(ものかげ)まで付き合ってもらおうか!!
2017/12/07 16:20

ゆ、ゆきませんよ!!?

何をのたまいだすのですか、ヨダカ様まで!?

2017/12/07 16:21
 自分には到底(とうてい)敵わないオトナな余裕を見せるホシミカミに、ヨダカは真っ赤な顔で声を(あら)らげる。
2017/12/07 16:22
しっ、知っているぞ! 『ヤミシドリ』とやらを解きはなち、世を混乱に(おとしい)れているその罪は、存在そのものを滅せられてしかるべきの重さだと……!!
2017/12/07 16:22
……
2017/12/07 16:27
ヨダカ様……っ!
2017/12/07 16:27
貴方など、世界の秩序(ちつじょ)を司るヨウノカミ様に、抹消(まっしょう)されてしまえばいい――……!!
2017/12/07 16:27
 ヨダカがホシミカミに(ののし)りの言葉を浴びせた瞬間、ミリフィエールは『夜の鳥かご』を、ヨダカに突きつけていた。
2017/12/07 16:29
絶望に染まりし星の(ともがら)よ、夜の(とばり)に抱かれて眠れ!!
2017/12/07 16:29
!?
2017/12/07 16:30

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