黄昏のクレイドリア

15-5

エピソードの総文字数=836文字

ふぅー、
調子が戻ってきたぜ……
ディーンから与えられた
解毒剤を受けてから
そのまま横になっていたセシルは、
ぎこちなく体を起こした。
調子が戻った……って、
まだ寝てたほうが……
バカ、毒を盛ってくる
連中のいるところで
ずっと寝てるわけにもいかねーだろ
無理させて悪いけど、
その分さっさとケリをつけましょう。
あぁ、望むところだ!
(タフだなぁ……)
それでセシル、さっきは
家の人は留守にしてるって
言ってたけど……、
どこに行ったかはわかる?
さぁな。
長い時間留守にするけど
安心して寝てろって
言われたぐらいだからな。
どこに居るかは、
調べないとわからねぇ。
ましてやこの雨だしなー、
流石に外には
人影ひとつ無かったんだろ?
人影ひとつ……
……いや
子供がいたわ。
村にたどり着くまでに、
遺跡で鉢合わせした男の子が。
子供……?
村にたどり着く手掛かりにもなった
とカノンは付け加えるが、
依然としてセシルは頭をひねる。
うーん、知らねーな。
子供だったら親近感わくから、
絶対覚えてるだろうし。
手がかりなし、か。
それなら
行動するしかないわね。
あたしが民家を調査してくるから、
セシルとディーンはここで待機してて。

この家の人が帰ってきて
セシルの姿がなかったら……
警戒されても厄介だしね。
そんな、君を一人で
行かせるわけには
無駄だぜにーちゃん。
ディーンだっけ?こいつ、
決めたら譲ってくれねーから。

それに……こいつの言うことも
一理あるっちゃあるしな。
オレもようやく、
ちゃんと毒が抜けたんだ、
ゆっくり休んで体力戻して、
もしもの時に動けるように
しておかねーとな。
……わかった。
君たちがそういうのなら。
ごめなさい、ディーン。
もし何かあったら……
セシルを守って。
もちろん!
ちぇっ、子供扱いすんなよな

……ん?
何かに気づき、
セシルは窓の外をみる。

どうしたの、セシル
外でなんか音がした。
……丁度いいわ、
様子を見てくる。
わーってると思うけど、
気をつけて行けよ
えぇ、わかってる。
セシルの言葉に一瞥して頷くと、
カノンは雨の降りしきる
世界へと扉をひらいた。

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